出演者
舞台挨拶の雑感
(観客・拍手)
「ありがとうございます。この拍手は今、影のほうに監督さんとかプロデューサーとか声の方々いらっしゃいますけれども、大変喜んでいらっしゃると思います。とにかくこの中には昨日の夜の9時頃から並んだ方もいらっしゃったとか、ほんとにあの、スタジオジブリの作品、ごひいきいただきましてありがとうございました。思えば平成タヌキからあっという間の一年が経ちまして、随分毎年毎年ご覧いただいていると言う方も大勢いらっしゃるかと思いますが、まず全国的に今日はロードショウ公開されまして、その第一回目、この大きな劇場でご覧いただきまして、あのような大きな拍手ちょうだいいたしました。」
(観客・拍手)
[監督の入場]
「おそらく今日、一番心の中、みなさんの反応を「どうなのかな」と気になさっている監督です。まあ、拍手が鳴りやみません。」
「そして、今回はプロデューサーでも有りまして、又、脚本、絵コンテを手掛けました。宮崎駿さん、どうぞ大きな拍手でお迎えください。」
(観客・拍手)
[宮崎駿さんの入場]
「かわいい、雫役です、おもいでぽろぽろのタエ子ちゃん役以来の声の出演、本名陽子さん、御紹介します。」
(観客・拍手)
[本名陽子さんの入場]
恋するすてきな天沢聖司役の、高橋一生さんです。
(観客・拍手)
[高橋一生さんの入場]
(観客・笑、拍手)
[引っ込もうとする、宮崎さんを司会者が押しとどめて]
「あっ、宮崎さんもう少しすいません。宮崎さんは見てくださった、お客さまにあまり多くは語りたくないとおっしゃっていらっしゃる方なんですが、お客様は宮崎さんの言葉を多く聞きたいなと思っていらっしゃいます。そこでまず今日のお客様もOn Your Markを見てくださったんですけれども、あれに対するメッセージと言いますか、CHAGE&ASKAのプロモーションフィルムに関して、どのような意気込みと言いますか、その作品に込められたメッセージというか、それはどのような物だったのですか。」
[頭をかきながら答える宮崎さん]
「いやあのー、耳をすませばを見に来た方はちょっとびっくりされたのではないかと思いますが、あのー、耳をすませばの世界とOn Your Markの世界と言うのは、僕の頭の中では矛盾しないでこう同じ所に並んでいる世界なんです。雫や聖司がこれから出てゆく中にはOn Your Markの様な世界に(これから)遭遇するであろうと言う予感をこめながら、それでも二人はあの「出会い」を出発点にして生きて行くんだなと思いながら作りました。」
(観客・拍手)
[司会者に、こんなもんでとおうかがいをジェスチャーでする宮崎さん]
[結局許してもらえずにつづいて]
「まだ、、、(笑)作品の中にこめられていたメッセージというかDANGERとかなんか色々な物が出てきましたけれどもそれなど、、、」
「それは、あのー、えっと見る方々の自由にまかされていると映画は思うんで、とやかく作った側が弁解がましく言う必要は無いとおもいます。」
(観客・拍手)
[またまた、こんなもんでとおうかががいする宮崎さん]
「まだですよ。」
(観客・笑)
「だから、あのー、だいたい私がやるはずは無かったんですが、最初は若い連中がこうやると言いましたんで、引き受けましたら途中でみんなだめになっちゃいまして、急遽、おじさんが出る羽目になったんです、これが真相です。」
(観客・笑)
「それで、あのーついでに話しますと、これはプロモーションビデオであのCHAGE&ASKAのコンサート用のフィルムとして作ったんですが、お金が掛かりすぎて、併映させていただいて(お金を)何とか回収しようと言うことになりました。ご協力ありがとうございます。」
(観客・爆笑、拍手)
[やっと宮崎さんは許してもらえて引き込む]
「ありがとうございました。
おそらく、今日、鳴りやまない沢山の大きな拍手を頂戴いたしまして、先程来から落ち着かずにいらした近藤監督もやや安心したかなと思うんですけれども、それではお客様にどうぞお願いいたします、近藤喜文監督です。」
(観客・拍手)
[前に出る近藤監督、マイクを手に取って話し出す、宮崎さんとはえらい違い]
・近藤喜文監督の挨拶
宮崎駿さんの挨拶
高橋一生さんの挨拶
先頭へ
(観客・笑)
「プロデューサーからはですね、最初の予算が2億円でですね、それが4億、6億、あのー、7億、8億になって、えらい掛かったと、おまえだけの責任じゃないとはいえ、おまえも半分加担しているんだから、しっかりキャンペーンやってこいなんていわれたもんですから、そういうことでもう、ほんとに、やっぱりプレッシャーが無いと言う風なことで言ってたんですけれども、やっぱり有りますよね。だもんで、一人でも多く見ていただけたら私もありがたいもんですから、どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。」
(観客・拍手)
[監督はマイクを元に戻して、後ろに下がる]
「はい、それでは声のお二方にまいります。
えー、スタジオジブリの作品は、これで二度目になるんだそうでございます、天沢聖司役です、高橋一生さんです。どうぞ。 」
(観客・拍手)
[前に出る、高橋一生さん]
・高橋一生さんの挨拶
近藤喜文監督の挨拶
本名陽子さんの挨拶
先頭へ
(観客・爆笑、拍手)
[うしろに下がる、高橋一生さん]
「うまーい。
目指しているのは、俳優さんでしたっけ、りっぱな俳優さんだそうです。どうもありがとうございました。
さあ、それではあのかわいくてすてきなチャーミングな雫役の本名陽子さんです、お願いします。」
[前に出る、本名陽子さん]
・本名陽子さんの挨拶
高橋一生さんの挨拶
舞台挨拶の雑感
先頭へ
(観客・拍手)
[うしろに下がる、本名陽子さん]
「本名陽子さんの歌うカントリーロードの清らかな歌声がまだ耳から離れないと言う方も大勢いらっしゃるかと思います。
以上を持ちましてまずを持ってご覧いただきました皆様方への、お礼にかえさせていただきます、本日はまず第一回目、暑い中ご覧いただきまして皆様本当にありがとうございました。あらためまして御礼申し上げたいと思います。ありがとうございます。」
(観客・拍手)
「では、続いて、皆様の拍手の中ご退場ください。」
[退場する、出演者達]
8ミリビデオカメラで撮った物を、何度も見ながら、原稿を作ったのですが、やはり、映画と同じでしっかりした若年層と頼りない年寄りの対比が出ていたと感じました。
次回作の「もののけ姫」の制作で頭がいっぱいの宮崎さん、もう心ここにあらずといった感じで、挨拶も簡単に済ませようとしているのが見え見えでした。
それに比べて近藤監督は、マイクを手に持ったのは良いが、何にも考えていないので、「えー」とかが多く、しかもメリハリが無いので、眠くなる挨拶の典型をやってしまったようです。
また高橋一生さんは、本当に自分の映画を通して感じたことを素直に言い、本名陽子さんは、ちょっと型通りな挨拶とはなったものの、しっかりした挨拶だな、との印象を受けました。