Radeon9700 Review
Radeon9700を使ってみた感想とか、3Dゲームの体感などについて載せます。


Radeon9700 導入

2002/09/09 16:00更新
Joytech Radeon9700 1.導入編
2.2D編
3.3D編
4.ゲーム編
5.ベンチ編
6.総評

最初に環境です。
CPU:Intel Pentium4 1.6@2.14GHz
マザー:ASUS P4T533-C
メモリー:Samsung PC1066-32 RIMM 512MB
カード:Joytech Radeon9700 128MB DDR AGP
OS:Windows XP Professional
DirectX:DirectX8.1
ドライバ:6.13.10.6159

1.導入編

初のDirectX9フルサポート予定のビデオカードがATiから出ました
MatroxのParheliaもVertexShaderはDX9対応でしたが、PixelShaderはDX8なのに対し、今回のレビューで扱うRadeon9700はどちらもDX9対応となっています。
そして、DX9アーキテクチャながらnVIDIAのGeForce4 Ti4600を超えるベンチ結果と期待させる前評判が特徴です。
さて、今回秋葉原に初物として登場したのはATi純正ではなく、Joytechのものです。
上の写真をごらんの通り、外部電源を取る形になっているのが特徴的で、そのため電源回路が場所をかなり取っています。
付属品にも電源変換ケーブルが付属しております。
気になるクロックはコア:324MHz、メモリー:310MHz(620MHz)となっており当初の予定通りとなっています。
PowerStrip
今後登場するATi純正リテールではどうなるか気になるところですが・・・・・・
デバイスマネージャ
デバイスマネージャ
WindowsXP上ではこのように認識されます。
2つ認識されているのは、片方はプライマリ、もう片方はセカンダリとなっているためです。
ちなみに、さすがに高いクロックと消費電力の影響ですさまじくヒートシンクが熱くなります。
各種ベンチマークをとった後では触れないほどです。
静音化を考えてるマシンには向かないビデオカードですね


2.2D編
画質についてなのですが・・・・・・・・
いつもレビューを書く際にはT962で1600x1200 100Hzで見ているのですが、
Radeon9700の場合ドライバの問題で、1600x1200の限界が85Hzになっており、個人的な意見では納得しがたいです。
しかも画質に関しては今回見ているのがJoytech製なので、ATi純正だと異なる可能性があります。
あと、前作Radeon8500の時あったL465にDVI-D接続した時に、BIOSの画面Windowsの起動画面共に画面がくずれる現象は、Radeon9700では発生しませんでした。
L365でも同様の結果でした。
なので内蔵トランスミッタによるDVI-D接続もまともになったということなのでしょう。
ただしJoytech製のに関しては、セカンダリにDVI-I to D-Subでアナログ接続すると・・・・・セカンダリの画質はちょっと悪いと感じました。
ちなみにRAMDACは400MHzです。
あと、付属CDにはHydraVisionも入っております。


3.3D編
前作Radeon8500と比較して各所強化されたRadeon9700ですが、
クオリティに関しては明らかにParheliaの方が良いと感じました。
それ以前にいくつかのゲームにおいて描画がおかしいところがあり、
ATiの伝統でまだドライバが未完成ということなのでしょう・・・・・・・
とは言うもののRadeon8500の出始めの頃と比較すると大幅にドライバの出来が良くなっています。


4.ゲーム編

3Dゲーム
タイトル
対応API
推奨解像度
動作
備考
トータルフィアーズDirectX8
1600x1200 32Bit
Soldier of Fortune IIOpenGL
(Quake3)
1600x1200 32Bit
GTA IIIDirectX8
1024x768 16Bit
FPS 30-60


5.ベンチ編
さて、前評判の高かったベンチですが、さすがの一言です。
もちろんParhelia同様HardwareT&Lを認識しており、クロックが高いのがベンチマークにそっくり出ているのだと考えられます。
今後DirectX9系ベンチマークで比較してみようと思います。

Matrox SharkMark Ver1.3
Radeon9700
Parhelia
VertexSharder
266.530
164.953
PixelSharder
156.096
221.638

3DMark 2001SE Build330
Radeon9700
Parhelia
3DMark
13389
7328
3DMark2001SE

3DMark 2000
Radeon9700
Parhelia
3DMark
12285
8188
3DMark2000

Codecreature Pro
Radeon9700
Parhelia
OfficialScore
3021
854
CodecreaturePro

GLExcess Ver1.2
Radeon9700
Parhelia
XSMARK
8310
N/A(動作せず)

SL BENCH 0.50a
Radeon9700
Parhelia
Average FPS
56.75
34.29
Fastest FPS
66.67
142.86
Average Polygons/Sec
2206.78
1260.23
Fastest Polygons/Sec
3897.73
4541.83
Average Vertexes/Sec
6400.46
3654.26
Fastest Vertexes/Sec
11388.87
13218.33

N-BENCH 2
Radeon9700
Parhelia
Low 1 (Leaves)
1635
1429
Low 2 (Breath)
1875
1675
High 1 (Leaves)
2505
2125
High 2 (Breath)
2831
2114
3D OverAll
2211
1835
OverAll
1757
1465
N-BENCH2

夏海ベンチ Ver1.3
Radeon9700
Parhelia
pts
10462
6450
夏海ベンチ1.3

PostPet Mark
Radeon9700
Parhelia
pts
3076
2733
PostpetMark

HDBench Ver3.30
Radeon9700
Parhelia
Rectangle
52563
56600
Ellipse
14178
20000
BitBlt
10432
17860
Text
983
1221
DirectDraw
70
117


6.総評
今回のRadeon9700に関しては前回の8500時のようにクロックに関するトラブルはなく、
すべての9700と呼ばれるものはコア:325MHz、メモリー:310MHz(620MHz)に統一されており、特に混乱もありませんでした。
今回様々なメーカーから登場していますが、どのメーカーもボード自体は同じらしいです。
あえて変更が加えられているとするならばBIOSのみと言え、混乱を避けたと取れる戦略です。
そんな感じで、当初リテールで検証使用と思いましたが、同性能と判断し、結局やめました。
Radeon9700は初のDirectX9フルサポートのカードで、しかも今後登場する各種ゲームにおいて最適化がなされるという面においても将来性のあるカードであり、
そして心配されたドライバも8500時とは異なり、各種ベンチマークほとんど描画に問題なく進化を感じさせます。
仮想敵のGeForce4Ti4600との比較は行いませんでしたが、現在最高性能カードであることは疑いないでしょう。
今後nVIDIAの反撃が安易に想像できますが、それに対しいかに早くATIが対応できるかが今後の鍵となるでしょう。
最後に個人的な感想は、今はまだドライバの熟成がされておらず荒削りなところが多々あり、DirectX9アーキテクチャを採用しているという点を考慮して考えると、
今後DirectX9が正式に登場した時が真の買い時と言えると思います。






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