MillenniumP650 Review
MillenniumP650を使ってみた感想とか、Matroxの言うProductivityなど検証します。


MillenniumP650 導入

2003/07/09 23:00更新

Matrox MillenniumP650 Matrox MillenniumP650 1.導入編
2.2D編
3.3D編
4.ベンチ編
5.総評

最初に環境です。
CPU:Intel Xeon 2.4@2.8GHz
マザー:Iwill DPI533
メモリー:Infineon PC2100 DDRSDRAM 1GB
カード:Matrox MillenniumP650 64MB DDR AGP
OS:Windows XP Professional
DirectX:DirectX9
ドライバ:1.04.02.023

1.導入編

今回レビューするMillenniumP650(以下P650)は、Matroxが日本時間4/23に発表したMillenniumPシリーズの最廉価モデルに当たります。
搭載するチップはParhelia-LXというParheliaチップの廉価版ですが、若干Parheliaと比較して機能アップしている点もあります。
具体的にはDualHead個別に解像度が設定可能になった点、AGP8xが使えるようになった点が上げられます。
今回発表されたMillennium P-Seriesの中でも最廉価モデルのP650について取り上げます。
P650の特徴は現在Parhelia-LXチップを搭載した中で最も廉価ですが、ファンレスである点、そして公式発表では上位モデルのMillenniumP750との性能差はTripleHeadが使えない、パフォーマンスが若干落ちている点です。
ただし、MatroxではG550以来のファンレスでパフォーマンスもG550よりアップしており期待できます。
実際のカードの方ですがとにかく目立つのはヒートシンクの大きさです。あとParheliaと比較してもカード長は短くなっております。
付属のCD-ROMにはWindows2000/XP用として1.04.01.003ドライバが付属います。日本語版のCD-ROMも同様です。
あと、日本語版のCD-ROMにはParhelia用のReefDemoも入っておりP650でも動作します。
カードはAGP4xとAGP8x専用コネクタになっており、E7505マザーボードでは問題なくAGP8xで動作しました。
Matrox MillenniumP650_箱 Matrox MillenniumP650_付属品
付属品
Matrox MillenniumP650_PowerDesk-HF情報 Matrox MillenniumP650_WCPUID情報
PowerDesk-HF情報
WCPUID情報
Matrox MillenniumP650_Windows情報
Windows情報


2.2D編
まずDualHeadについてですが、メインモニタにIBM ThinkVision L200p(以後L200p)とセカンドモニタにEIZO FlexScan L565(以後L565)をそれぞれDVI-Dで接続してテストしました。
L200pをUXGA(1600x1200)に、L565をSVGA(1280x1024)に設定しましたが、問題出ることもなく動作しました。
画質に関してましては好みがありますが、DVI-Dでは1600x1200も問題なく表示できにじみ等でることもありませんでした。
P650付属のD-Sub変換コネクタを使用してみましたが、1600x1200ではさすがににじみますがそれでもGeForce4のD-Sub接続よりはくっきり表示できているとおもいます。
でもやはり画質は各個人でご確認していただくのが間違いないと思います。
Matrox MillenniumP650_マルチモニター設定
マルチモニター設定


3.3D編
遅いといわれる3Dですが、テストしてみました。
さすがに最新のRadeon9800ProやGeForceFX5900Ultraとは比較にもなりませんが、とりあえず現行のゲームをかろうじてできるレベルではあるとおもいます。
ただ、高解像度では厳しいですね


4.ベンチ編
Parheliaの廉価版ということもあり、さすがに最新のビデオカードにしては遅いといわざる得ない結果です。
このカードはやはりMatroxの言うとおりニッチな市場向けということになるのでしょう・・・・


3DMark 03 Build330
P650
Parhelia
3DMark
478
855

3DMark 2001SE Build330
P650
Parhelia
3DMark
3852
7868

FFBench Ver1.1
P650
Parhelia
Score
3076
3576

HDBench Ver3.30
P650
Parhelia
Rectangle
20918
21400
Ellipse
12680
14680
BitBlt
383
734
Text
11926
18343
DirectDraw
29
59

CrystalMark0.6.24.90
1600x1200 32Bit
P650
Parhelia
GDI
5002
5487
Text
1243
1565
Square
1148
1279
Circle
2611
2643
DirectDraw
2237
4641
10
7
21
100
71
189
500
265
664
1000
409
972
5000
705
1345
10000
780
1450

CrystalMark0.8.69.90
1600x1200 32Bit
P650
Parhelia
GDI
6981
7388
Text
196
338
Square
1150
1159
Circle
2382
2369
BitBlt
3253
3522
D2D
2254
4679
Sprite10
7
20
Sprite100
71
189
Sprite500
269
668
Sprite1000
408
979
Sprite5000
713
1379
Sprite10000
786
1444


6.総評
今回Matroxの1年ぶりの新作MillenniumP650について書きましたが、パフォーマンスに関しては芳しくありません。
ただMatroxも企業向けと位置づけてるだけあり、3D以外の用途には十分なパフォーマンスを発揮していると思います。
それに強力なDualHead機能が使える点も大きいです。他社もDualHeadに関しては追随してきているものの、TV出力の綺麗さにまでこだわってるのは中々ありません。
とにかく印象的な大きいヒートシンクですが、各種ベンチマークを行うと結構熱くなります。
フリーズするほどではないのですが、筐体内の換気には気をつけたほうがよろしいかと思います。
最後に今回のP650は業務用と考えれば十分すぎるほどの機能を備えていますが、やはり価格が若干高いという点、そしてLowProfile版が無いのは欠点といえます。
僕の個人的な意見では去年Parheliaと同時にP750/P650が出ていればよかったと思うのですが・・・・・・
今後Matroxは業務で使えるカードをメインにやっていくとのことですが、コンシューマ向けの3Dもハイパフォーマンスなカードを出してほしいと願うばかりです。





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