E7205 M/B Review
Intelのi850後継チップセットE7205を搭載したM/Bのレビュー。


E7205 M/B

2002/11/22 11:00更新
Iwill P4GBマザーボード 1.導入編
2.仕様編
3.ベンチ編
4.総評

最初に環境です。
CPU:Intel Pentium4 2.8GHz
マザー:Iwill P4GB M/B
メモリー:PC266 DDR SDRAM 512MB x2(Infineon)
カード:ATi純正BOX Radeon9700 128MB DDR AGP(P/N-11)
OS:WindowsXP Professional
DirectX:DirectX8.1
ドライバ:6.13.10.6200

1.導入編

今回Intel i850の後継として期待されているチップセットE7205を搭載したマザーボードを触ることができたのでレビューしていきたいと思います。
E7205は既に各所に載っている通り、i850ではDRDRAMのメモリーを使ってPC1066 RIMM2枚ざしでPentium4のFSB533のバス帯域と一致するメモリー帯域を出すのに対し、E7205はDDRSDRAM PC2100の2枚ざしでFSB533の帯域と一致するメモリー帯域を出せます。
あと850ではICH2だったのがE7205はICH4になっており、USB2.0も使えるようになっています。
今回使ったマザーボードはIwill社のP4GBです。
このマザーボードは最近では比較的シンプルな方で、オンボードデバイスはGbNICとIEEE1394、サウンドとなっており、
流行のS-ATAやIDE RAIDは載っておりません。その点を考えると最新規格より安定志向のマザーボードを意識しているのだと思います。
とはいえE7205はワークステーション向けなので、当然だともいえます。
注意点はこのマザーボードは電源コネクタがEPS-12Vになっており、通常のATX電源でも動作しますが、注意が必要です。
とりあえず、デバイスマネージャでの認識は・・・・
デバイスマネージャ
デバイスマネージャ


2.仕様編
BIOSのOC関連の設定ではFSBの任意入力ができます。あとVCoreの設定もあるのでOCやる方でもちょっと遊べると思います。
あと、目新しい項目では、AGPOverrideという項目があり、これは2x modeとNo Overrideという設定が選択できます。
2x modeではAGP2xで動作し、No OverrrideではAGP4x,8xの自動設定になります。
もちろんOSのドライバ側で4xに固定することもできます。
OSはWindows2000、XP共に問題なく動作しました。
Radeon9700では既に別のレビューで書いたとおり、問題なくAGP8x動作します。
あと、E7205ではDual Channel DDRSDRAMという仕様になっておりますが、
P4GBにおいてはSingle DDRSDRAMでも動作します。


3.ベンチ編
気になるE7205のベンチ結果ですが、
今回比較対照として、i850E搭載のASUSのP4T533-Cで同じ環境での結果も載せました。
あと参考にP4GBでのSingle DDRSDRAM時の結果も載せてあります。
参考にしてみてください。

3DMark 2001SE Build330
i850
E7205 (Single)
E7205 (Dual)
3DMark
15020
14200
15021

SiSoft Sandra 2003 - MemoryBench
i850
E7205 (Single)
E7205 (Dual)
RAM Int
3350MB/s
1979MB/s
3270MB/s
RAM Float
3348MB/s
1979MB/s
3270MB/s

FFBench
i850
E7205 (Single)
E7205 (Dual)
Score
6117
5783
6240

HDBench Ver3.30 - Memory
i850
E7205 (Single)
E7205 (Dual)
Read
125748
110957
156778
Write
65259
39049
56558
Read&Write
120374
77076
132452

夏海ベンチ Ver1.3
i850
E7205 (Single)
E7205 (Dual)
pts
12030
10279
12023

っとグラフィック系のベンチマークではi850との差は誤差範囲内です。
そのため、AGP8xやDualDDRSDRAMの能力は現在差がないといえます。


4.総評
今回約2年つづいたi850の後継であるE7205チップセット搭載マザーボードを触ってみましたが、
さすがにi850の後継だけあって、非常にパフォーマンスは優れています。
ただ明確な差は現在見出せないということや、価格が25K以上することを考えると、
i850E+PC1066 RIMMをお使いのかたは買い換える必要は無いと言って差し支えないと思います。
逆に前々から買い換えようと考えていた方や、Hyper-Threading対応Pentium4と同時購入しようと考えている方は十分検討する価値があると思います。
マザーボードは結構な値段しますが、メモリーは安価なことを考えるとメモリーを大量に載せるような用途にも向いていると言えるかもしれません。
とはいえ、現行のPentium4チップセットでは最も最強であることは間違いないと思います。




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