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◆主な薬効 | |
緊急時 広範囲に効果 | |
![]() 子供のひきつけ、中耳炎、扁桃炎、腫れ物、 心臓病、腎臓病、皮膚病 胃の調子を整え、心臓病や腎臓病にも効く ユキノシタです。 |
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◆入手方法 | |
生の葉は山際や民家の石垣なとで採集する。 乾燥した全草(虎耳草)は漢方薬局で購入できる。 |
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◆メモ | |
![]() 酒を少し混ぜるとまろやかさが出る。 ゆで過ぎには注意。 ![]() |
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昔は、多くの家の井戸の周り一面にユキノシタが茂っていました。 今では水道が完備したため、そんな場所もなくなりましたが、 花壇の隅に植えられていたり、山際の石垣などに生えていたりするのを よく見掛けます。 切り傷で化膿した場合や、やけど、漆かぶれをはじめ、子供のひきつけや 中耳炎、扁桃炎、腫れ物など、緊急時に広範囲な病気に使えます。 さらに健胃、解毒、解熱、鎮咳剤となり、心臓、腎臓、皮膚病などに効き、 その効果を挙げると切りがありません。 ユキノシタは湿った所を好み、年中青くていつでも必要なときに 採集できる植物なので、身近で水分の多い場所である井戸の周りに たくさん植えられたのです。葉の表面には長毛が密生して緑色を していますが、赤紫色に見える葉もあります。 5、6月ごろになると、大の宇の形をした白色の花が咲きます。 近くでよく見ると美しい花ですが、花弁が小さいためにあまり気付かない 場合が多いようです。 6〜8月に採集し、水洗いしたあと天日乾燥して生薬の虎耳草とします。 生で使う場合は、必要なときに採集してください。 なかでも子供のひきつけには新鮮な葉を水洗いし、食塩を少しふりかけて もみ、出た汁を服用さます。この汁は、漆かぶれや耳のただれ部分に 塗っても効果があります。 心臓病や腎臓病などで軽いむくみのあるときには、 乾燥した葉5〜20cを1日量として、0,5gの水を加えて煎じ、 半量まで煮詰めたものをこして、食前か食間に1日3回服用します。 このの煎じ汁を脱脂綿に浸して患部を軽くなでるように洗うと、 痔の痛みにも効果があります。 きれいな軟らかい葉を摘み、丁寧に洗って水をふき取ると、 てんぷらにもできます。葉の下面だけに衣を付けてからりと揚げると、 葉の模様が生きて、見た目も美しくなります。また、たっぷりの塩を入れた 湯でさっとゆで、水にさらしたあと水気を搾り食べやすいように切っておきます。食べる直前に 醤油大さじ3杯、酒小さじ2杯を合わせてあえ、 小鉢に盛って好みで削り節をふかけて食べたり、アサリと 辛子しょうゆあえにしたりして味わうのもよいものよいものです。 ゆでたユキノシタをごまだれであえても美味しいものです。 ごまだれは、ゴマをいってすり鉢に入れ、よくすってから砂糖大さじ2杯 しょうゆ大さじ1,5杯、酒小さじ1杯、水大さじ1杯を加えて、 よくすり混ぜて作ります。 |
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2002年徳島新聞・薬草を食べるから |