oobako オオバコ
オオバコ
◆主な薬効
種子に視力回復効果
肝機能の改善作用
車前子(しゃぜんし)は、
 白内障、目の血、視力低 下など眼病
 
車前草(しゃぜんそう)は、
 消化不良、下痢、便秘、血の道、婦人病、蓄膿症、 遺精、関節痛、ノイローゼ、神経衰弱
◆入手方法
山野の道端で採集す。車前子、車前草ともに
漢方薬局で購入できる
 メ モ
オオバコの葉は、早春の出始めには柔らかいが、
 すぐに繊維が固くなる。
 このため、成長した厚みのある葉は、
 ゆでて水に取り、小さく刻むことがおいしく食べる こつ。
舖装をしていない道端をきと、必ずといっていい
どオオバコが生えていま。そのため、この植物の
生薬名にほ車前草(草全体を乾燥させたもの)、
車前子(種子)と「車前」が付いています。
また、山で道に迷った場合、オオバコの生えている所を探してたどっていくと、人里に出られるともいいます。
オオバコの種子にほ、靴の裏や車輪によく付く粘液
があり、人や車が通った道に生えやすいため、こういねれるのでしょう。この粘液は水を吸収すれば
40倍にも膨らみます。そのため種子の粉末を
服用すれば空腹感が満たされ、ダイエットにもつながります。
オオバコの種子は、視力の低下やかすみ目、
目の充血、白内障など、各種の眼病に効果を発揮する妙薬として、古くから盛んに使われてきました。特に視力を回復させる作用が非常に強いことがよく知られています。また、腸の調子を整え、便秘や下痢を冶し、尿の出をよくし、せきを止める生薬として、種子のみならず全草もよく使ねれています。
花穂を見つけて摘み取り、軽く洗って天日に干すと、次々に種が飛び出してきます。
2・3日すると出なくなるので花穂を除き、種だけを集めます。種子は小さいので注意して扱い、他の不純物をなるべくきれいに除きます。
この種子に5分の1から同量の塩を加え、油気のな
いフライパンで焦がさないように香ばしくいります。
できあがったオオバコのふりかけを毎日、ティースプーン1~2杯、ご飯にふりかけて食べてみましょう。目の老化を確実に食い止めることができます。
ぜひお試しください。味や香りをよくするために、別にいったゴマを、種子の量
の2分の1から3分の1程度加えると食べやすくなり
ます。オオバコの葉もふりかけにしてみるといいでしょう。まずチリメンジャコをごま油でいり付け、
さっとゆでます。これに、みじん切りしたオオバコの葉と塩こんぷ、紅しょうが、しょうゆ少々をまぜて
加熱して作ります。アツアツのご飯にかけてもいい
し、まぜておにぎりにするのもいいでしょう。
毎日の食事で健康が約束されるのはうれしいことです。
ところで、オオバコの葉はあくが少ない半面、繊維
が固いため、おいしく食べるには繊維を細かく切る
か、全体をパリッとなるように油で揚げる必要があります。いろいろ工夫してみてください。
近年、オオバコのほかにへラオオバコ、トウオオバ
コ、ツボミオオバコなどもよく見かけるようになりま
した。いずれも同様に健康食として使えます。
これらのオオバコを見つけると、全草を抜き、洗っ
て土砂を除き、十分に乾燥させ煎じて服用するか
茶の代わりにいただけば、抗脂肝作用があるので、肝機能を改善してくれます。また、消化不良,
下痢、赤痢、便秘、胃腸系め嫉患、心臓病、肺結核、肋膜炎、蓄膿症、遺精、関節痛、ノイローゼ、
神経衰弱のほか、こしけ、子宮の各種疾患、
血の道、冷え性など女性の病気一切に効果があり
ます。葉の絞り汁は腸の働きを整え、排尿痛や血尿を治す効果があります。リンゴやミカンの果汁などと混ぜて、味を調えて飲むといいでしょう。ぜひ散歩の折に採集して、便ってみてください。
2001年徳島新聞・薬草を食べるから