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◆主な薬効 | |
葉をかめば、腹痛など解消 | |
![]() 鎖咳、解熱、強壮剤として、 ぜんそく・百日咳・疲れ目・酒の中毒 ![]() ![]() ![]() ![]() 中風・疲労性の筋肉痛・リウマチ |
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◆入手方法 | |
庭などに植えられたナンテンを使用。 南天実は、漢方薬局でも購入できる。 |
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◆メモ | |
![]() 効果に差はない。 ![]() 加えて煎じると早く治る。 |
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ナンテンといえば、田舎の人はトイレのそばに植えてあるのを思いだすでしょうし、多くの人は 赤飯の上に置かれた葉を思い浮かべることでしょう。 また、魚の下に敷かれたナンテンを思い浮かべる人も おられると思います。 これをただ単に縁起担ぎとか、習慣だとして片付けたのでは、その本当の意味は分からなくなります。 漢方薬が伝来する以前に、日本に古くからあった治療医学を伝承し、広めた人たちの集回がありました。 それを和布家といいます。和力家の人たちは、薬を意識せずに薬の中に生活する方法を、習憤、家の周りに植える草本、ことわざなどに託して教えたのです。 例えば赤飯の上にナンテンをなぜ置くようになったのでしょうか。 それは、トイレのそばに植えられているのと同じ意昧なのです。 人はおなかが痛くなると必ずトイレに駆け込みます。 排便しただけで済めば問題はないのですが、不幸にして腹痛と下痢、嘔吐がやまず、ますます激しくなればどうしたらよいか分からなくなります。そのとき、 トイレの窓から手を伸ばしばし、そばに生えているナンテンの葉をかんでその汁を飲めば、その苦痛が解消されるのです。 すなわち毒物が胃にあれば吐いて冶し、腸にあれば 下痢して治すのです。 休に吸収された毒物は、ナンテンの葉に含まれている青酸 配糖体が分解します。 そのときに出される微量の青酸ガスが刺激となって代謝を盛んにし、健康休に回復できるのです。 そのためトイレのそばに楠えられるようになったのです。 さて、赤飯の話に戻りましょう。 赤飯はお祝いとして配られました。 今ならすぐに食べてしまうでしょうから、問題は起きないかもしれません。 しかし江戸時代、お米のご飯は貴重で、よく神棚や仏壇に上げてお祈りをしたものです。そのため時間がたちすぎ、少し臭うようになっても、貴重なお米ですから食べるわけです。今ほど食料を粗末にはしませんでした。 しかしその結果、腹痛になれば、お祝いは不幸に変わります。それでは困るのでナンテンを添え、不幸という結果を防いたのです。 ところでナンテンの果実は咳を止め、熱を下げ、休を健康にします。 乾燥させて煎じたものを連続して服用すれば、 各種の炎症を止め、中風、疲労性の筋肉痛、リウマチに効果かあるのです。このこと方らナンテンの幹を使った箸も作られるようになったのです。 しかし箸を使っているだけでは中風を予防できません。やはり薬ですから一定の量(幹:30〜50c)を煎じなければ効果は得られないのです。 ナンテンの葉の煎液でうがいすれば、口内炎や喉の痛みを治し、口臭やニンニク臭なども防げます。 |
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2001年徳島新聞・薬草を食べるから |