|
|
![]() |
|
◆主な薬効 | |
![]() ![]() |
|
![]() 高血圧、低血圧、脳出血、糖尿病、神経痛、 リウマチ、不眠 |
|
◆入手方法 | |
松葉は山野で採取する。松ヤニは 山野でも採れるが、漢方薬局でも購入できる。 |
|
◆ メ モ | |
![]() ![]() 熟睡できるので不眠で困っている人に 効果がある。 ![]() しもやけが治る。 |
|
松といえぽ松竹梅を思いだす人が多いのではないでしょうか。 松竹梅は人の健康を得る最短距離の植物です。 血液をきれいにする松(血)、リンパ液をきれいにする竹(水)、 胃腸を丈夫にする梅(結果的に気)を取り合わせ、気、血、水の 流れを円滑にし、健康を得ようとしたものです。 この組み合わせは、人類の英知の結晶でほないでしょうか。 松には、きまぎまな効果があります。松ヤニを食べたり 松葉をかんだりすると、松に含まれていテルペン類(精油)の 作用で血管が拡張し、血管内のコレステロールが取り除かれ、 動脈硬化を防ぎ、喘息の発作を鎮め、・精神を鎮静させます。 さらに脳の血流も改善されるので、老人ボケをも予防してくれます。 また、葉緑素などの作用で赤血球の造血作用が強化され、 血液の老化も防いでくれます。 すなわち血液が関係する部分の健康を与えてくれるのです。 一過性の血液の汚れも、長期にわたった汚れも関係なくきれいに してくれます。 例えば、山に登っているときに疲れを感じたら、松の葉を2・3本 ロに入れてかんでいると疲れが取れてきます。 これも松葉による血液浄化の結果得られるものです。 ところで 松ヤニを食べたり松葉をかんだりしてもおいしくはありません。 効果があるからと松葉ジュースを飲むのほ苦痛といっても過言 でほないでしょう。 薬だからしようがないというのでは、本当の健康を得るまで飲み 続けることはできません。 松葉ジュースにレモン汁、ハチツを加えると、いくらか飲みやすく なります。 毎日、松葉20~30本をはさみで細かく刻み、水200㎜とともに ミキザーに30秒かけ、茶こしでこして、レモンジュースと、 ハチミツを加えておいしくします。それでも、飲むには少し覚悟が いります。「老人ボケを防ぐためだから」とか「降圧剤の世話に なりたくないから」など、大義名分が必要かもしれません。 おいしく飲むにはこうしましょう。 生の松葉を刻んで1.8㍑瓶に入れ、砂糖100㌘と 水を8分目まで加えて夏は5日、冬は10日間、 天日で発酵させます。さらに暗所で数日間置いた後、 布でこした発酵酒はおいししく、嗜好品のように飲めます。 発酵は一力月間続きますから、服用を始めても、 発酵が終ねるまではくれぐれも瓶にきっちり栓ほしないでください。 この発酵酒は、血圧を安定させ、動脈硬化を防ぎます。 さらに糖尿病や神経痛、リウマチを冶し、胃腸を丈夫にし、 喘息をとめるほか強壮作用もあります。 同じ松を使っても、花粉を集めて作ると一風変わった お酒になります。 もち米の粉1カップに、松の花粉と水をそれぞれ1カップ, ずつ加えて、煮沸し、粥状にします。冷えたら糀1.4カップを 混ぜて瓶に入れておきます。 5日後に梗米の粉2カップを熱湯10カップと混ぜ、 さめたら0.6カップの糀を混ぜ、先の瓶のものと混ぜます。 こうして7日間置いておくと黄色い強い清酒ができます。 これは松花酒として重宝されます。 五月ごろ、松の花に蕾ができたら、 花粉が黄色に膨らんで飛んでしまう前に、 雄花をほさみで切り取り、陰干しにすると花粉が得られます。 ところで松はアカマツ、クロマツ、チョウセンマツ… といろいろありますが、 苦味や発酵の関係からアカマツの葉をお奨めします。 |
|
2001年徳島新聞・薬草を食べるから |