ハイドランジャー

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ハイドランジャー『アジサイ』
学 名:
科 名:ユキノシタ科
属 名:アジサイ属
和 名:紫陽花(あじさい )
洋 名:ハイドランジャー(西洋アジサイ)
別 名:シチ(ナナ)ヘンゲ(七変化)・手毬花(てまりばな)・八仙花(中国名)
原産地:日 本
花言葉:移り気・高慢・無情・あなたは冷たい・冷淡な美人・ひたむきな愛情
開花時期: 晩春〜初夏
植物分類:落葉広葉低木


特   徴
ルーツ
 しとしと雨が降る庭に咲くアジサイの花、まさに日本の梅雨の風景ですね。
 そんなアジサイのルーツは日本にあり鎌倉時代には栽培も行われていたようです。
 
 現在、一般的に鉢植え化されまた至る所に植えられているアジサイは西洋アジサイ(ハイドランジャー)であり、
 日本原産(関東地方の海岸に自生していたガクアジサイで、花がテマリ状に咲くアジサイはその変形です)の
 ガクアジサイを改良した品種です。

 アジサイが初めてヨーロッパに入ったのは17世紀後半で、西洋には自生のアジサイはなく、
 初めグリーンを帯び後に色付いてくる大きなテマリ状の花は、東洋のバラとして人気を呼び、
 ヨ−ロッパ中に普及したようです。
 ヨーロッパでは土壌がアルカリ質なので花はピンク系が多かったようです。

 西洋アジサイとして原産国である日本に戻ってきたのは大正時代なってからのようです。
 日本でも最近は品種改良が活発におこなわれ、
 ハイドランジャーとして、品種も多種多品で大型で明るく華麗なものから覆輪系・がく系と多彩です。 
特 徴
 本来は、ガクアジサイのような物が基本です。
 ガクアジサイは中心の小さい両性花(結実する花)と、まわりの大きな装飾花または中性花
 (花弁ではなくガクが変化した もの)から成っています。
 その装飾花(がく)だけが丸くテマリ状になっているのが一般的な手毬型のアジサイです。
 その他、ガクが半球状や穂状になったものなどもあります。

 アジサイには毒性があり、摂食すると中毒を起こします。
 症状は麻痺を起こし・けいれんをし・過呼吸などを経て死亡する場合もあるという事例があります。(食さないように)

 酸性土では青味がかかり、アルカリ性土では赤味が強くなる特性があります。


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管理方法・環境  
【購入するには】
 鉢物を購入する場合は、花立ちが多く(花立ちが多いというかとは一つの花が小さいということにもなります)、
 葉と姿・花のバランスが取れたもので、出来るだけコンパクトな物で、伸びすぎたもの・茎の細いものは避けてください。
 アジサイは、花が大きく重いですから、伸びすぎたもの・茎の細いものは花がお辞儀をしますよ。

【置き場所】 
 温室内で栽培され早春から花屋さんなどで販売されていますが、
 自然に育てられたアジサイは6〜7月頃にかけて咲いて来ます。早い時期に購入した物はそれなりの管理が必要です。

 早春に花屋さんなどで求めた鉢物は、
 冷たい風や乾燥で傷みやすいので4月頃まで室内に置き、半日ぐらい日の当たる所で西日などが直接当たる所は避けます。
 (本来アジサイは乾燥とやせ土を嫌い、日陰を好みます)

 夏は強光線を避け、半日陰で管理ます。
 秋には来年咲く花の芽が出来るので(花の芽つぼみは、枝の先端の小さなかたまり)日光によく当てるようにして下さい。
 冬は凍ると花芽が飛んでしまいやすいので、直接霜の当たらない所で管理します。


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栽  培
【水やり】 
 鉢で育てる場合、水が切れるとすぐしおれるので、乾ききる前にタップリ水を与えます。
 (鉢皿に水をためて置くのもよいかも?)
 水切れによりしおれてしまったものは、水があがるまで水を張ったバケツなどにつけておいた方がいいです。

 アジサイは本来丈夫な植物です、しおれてしまってもすぐに水を与えますと、元の様に元気になって来ますが、
 頻繁に水忘れを繰り返すと、葉先が痛む場合が有ります。
 ひどい場合は、葉先痛むだけではなく葉が枯れてしまい、観賞価値が無くなってしまいますよ。
 (その日の天候によっては朝夕二回水を与える必要もあります)

【肥 料】
 開花期は追肥は控えます。
 
 花後7月から9月頃までは追肥として速効性化成肥料または、
 液肥(1000倍に水でうすめた液肥を7〜10日に一度の割合で与えてください。
 
 寒肥として11月半ばから2月半ばに根元に骨粉、油かすなどの有機肥料を。
 (肥料の成分による土壌の酸度で、花色が変わることもあります)
 
【土壌と花色 】
 土壌の酸度により、花色が変わります。
 品種の特性に合わせて、用土や肥料の配合を変え調整します。

 青系:赤玉土7 鹿沼土3
 肥料の成分は、カリウムの比率を高くします。
 蕾がやや大きくなった頃に、ミョウバンを500倍液を施すと鮮やかな青を発色しますよ。

 赤系:赤玉土6 鹿沼土3 腐葉土1 (土に石灰を混ぜ込んでおく)
 3〜6月まで過リン酸石灰の1000倍液を10日に1回与える。
 肥料の成分は、窒素とリン、特に窒素分を多くします。

  (窒素・リン酸・
剪 定
(剪定は7月いっぱいまで)

 花後は、花首だけを切り、7月下旬に緑色の枝(茎)を根元から2〜3節下のところで切ります。
 それ以降ははさみを入れないように、この時期以降に出た芽の先端に花目が形成されます。
 (次の年、花が咲きませんよ。)

【殖やし方】
 5〜6月頃、今年伸びた新芽(花芽のない不要な枝などを整理もの)を挿し木します。

 葉は2枚程度つけ挿し穂としますが、一枚の葉が大きいので、蒸散を防ぐために葉の半分を切り落とします。
 用土はバーミュキューライトか鹿沼土。
 発根材を使用しますと根が出やすくなります。

 挿し木後は水をたっぷりと与え、日の当たらない場所で管理します。

 約1ヶ月で発根します、これを3号鉢(直径12cm)又は、ポリポット(10.5cm)に植えつけます。
 根が張って落ち着いてから、固形肥料か、液肥を与えます。

 出て来る芽をピンチ(切り取りわき芽を出す)して、8月上旬までには4〜6本の芽が出るように管理。
 芽が出る時期は、乾燥しないように鉢なら1日2回程度、たっぷり与えます。

 晩秋には、アジサイの葉は紅葉して散ってしまいアジサイは休眠期に入り、枝の先端部には芽が残ります。
 その芽を、寒さ(5℃以下の低温に2ヶ月程度)に当て花芽分化を起こすようにします。
 2月頃には芽が動き始めます。
 (寒の戻りで、品種によっては芽が痛みやすいのも有ります、先端の芽が傷んでしまいますと、
 新芽は伸びて来ますが花は咲きませんよ!その品種の管理方法を確認すること)

 適度寒さに当てたものを、温室に入れ管理しますと早春に花が咲きます。
 温室に入れず自然に管理しますと、開花は6〜7月頃です。

【病害虫】
 6〜8月にカミキリムシの幼虫が幹に入ることがありますので、薬剤を散布するとよいでしょう。
   
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