楠元マリ子作

      追 慕

楠元マリ子   


 先生がお亡くなりになってから、早1年。当座淋しくって、どうしてなぜこんなに・・・早くの思いがいっぱいでした。

 私の出会いは、細工物が好きだと云うことで、霞ヶ丘の時に近くに住んでいらっした安原さんに、さそわれたのがきっかけで、早20年。年数だけは長いですが、自分一人だといまだに作る事は出来ません。
 まだ、私達には子供も小さい時だったから、夏休み、冬休みとむりばかり云って、私達の都合に合わせて、教えて下さいました。
 いつも、細く長くで良いのよと云って下さったお言葉に、あまえて月日がたちました。

 先生のお言葉は、いつも細く長く、ようきたねと、やさしいお言葉が、耳に残っています。暑い時には、「フルーツポンチ」、めずらしいお菓子をと、用意して下さって、お茶の入れ方は、逸品でした。
 私の今でも、忘れられないお味があります。それは「コンニャク」こんなにおいしいお味は、初めてで、味つけのしかたを、おそわりましたが、まだまだです。御主人様の、お弁当の一品だとお聞きしました。

 いつも、やさしい笑顔を見せてくださいました先生、純粋にお美しいお心、ゆたかな愛情が、みなぎっていらっしゃる、つきぬ追慕の思いがつのるばかりです。

 桐塑人形は、まだまだですが、先生にみならえるように、ゆたかな心でありたいです。


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