2009/7/13改定

岡野邦彦

東京大学大学院 新領域創成科学研究科  客員教授
担当講座:
1)
基盤科学研究系 先端エネルギー工学専攻 先端電気エネルギーシステム講座(電力中央研究所との連携講座)
2)
核融合研究教育プログラム  

出身:東京都
東京大学工学部・航空学科卒、同大学院工学系研究科・原子力工学専攻終了

電力中央研究所は、日本国内の電力会社からの寄付金によって運営されている研究所で、将来の安全で安定したエネルギー供給について幅広く研究しています。東京大学における本連携講座の研究テーマは、主に核融合プラズマエネルギーの実現への研究です。

 研究テーマとしては、将来の核融合実用炉の概念設計、コスト解析、実用化への開発戦略研究などを行っています。磁場方式(トカマク)の核融合炉については、これまでに、2050年以後の実現を目指す高性能・高経済性実用炉CREST、ITERに続いて建設し2030年台の発電実証を目指すデモ炉Demo-CREST小型レーザー核融合炉FALCON-D、などの設計研究を続けてきています。
 2008年からは、最新の実験結果に基づいて、CRESTの性能をさらに超える超高性能トカマクプラズマ実現への見通しの研究と、そのプラズマ性能を具体的に生かすための実用炉の概念設計を開始しました。
 一方で、核融合は実験炉ITERの建設が開始され、遠い将来の展望だけを描くだけでよい時代ではなくなってきています。われわれは、ITERなどの現実に計画されている設備で20年以内に開発可能で、
20年後には本当に建設が開始できるITERに続く原型炉の設計も大きな使命と考えています。青森県六ケ所村に設置されたIFERC(国際核融合エネルギー研究センター)における原型炉の設計・R&D活動と協力しつつ、プラズマだけの視点でなく、炉工学的視点、材料の視点、そして初期装荷トリチウムの調達などまでの幅広い視点から最適化した実現可能な範囲での高性能原型炉の設計を進めます。

 2006年からは、レーザー方式の核融合炉の設計研究を実施しています。磁場方式にはないメリットと同時に、磁場方式とは別の困難もあり、それらは具体的な設計研究を実施してみて始めてわかってくるものです。レーザー方式核融合炉を、現実の運用においては極めて重要なメンテナンス・シナリオまで含めて設計しました。現在は、ブランケットの設計最適化を進めています。 

 以上の核融合研究に加えて、核融合に限らない未来のエネルギー源の比較研究や、その開発の効用評価も我々の大きなテーマで、そのための技術比較手法の構築なども進めています。


電力中央研究所で設計した実用核融合炉CRESTの鳥瞰図。
このような概念設計で全体システムとしての整合を取るには
プラズマ性能の物理解析からはじめ、工学条件とも矛盾しないように、
総合的な物理・工学解析が必要になります。

 

 核融合についての簡単な説明

 

 

 

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