デジタル・タコメーター

 私のマスタングにはタコメーターがなかったのですが、市販の一番小さい丸型タコメーターでも外径7cmはあり、格好よく付ける場所がありません。そこで、超小型のデジタルスピード&レブカウンター「DSM340」(データーシステム)を取り付けてみました。ただし、これは「外車にはつきません。電子制御エンジンの車以外にはつきません。機械式キャブレターの車にはつきません」とパッケージにも説明書にもホームページの広告にも繰り返し書いてある製品です。コンピューターからのスピードシグナルとイグニションシグナルが必要だからです。

 しかし、気筒数は8気筒が選べますので、スピード表示の機能は捨てて、イグニションパルスだけは通常のタコと同様にイグニッションコイルから拾えば、タコとしては動作するんではなかろうか、と言うのが私の予測。失敗覚悟で購入し、恐る恐る試してみるとうまく動きました。

 DSM340は、チューインガムくらいの小さなケースに全回路が収まっています。タコメーターというよりは、商品名通り、レブカウンターという雰囲気です。価格は定価が16,800円、実売が13,440円でした。

 

 右の写真では、DSM340を単一乾電池の上に乗せています。配線を除けばこれがすべてですが、小型ながら、スピードメーター、レブカウンター、ゼロヨン計測、加速度計算など多機能です。

 レブカウンターとしては、瞬時回転数、一分間平均回転数、経験最高回転数保持、オーバーレブ警告(バックライト明滅と警告音、オプションで外部ランプ点灯可)の4機能があります。ボデーはこの後でマットブラックに塗装しました。

 

 

 配線は右図の通り。イグニション信号の線はイグニション・コイルのマイナス側(コンタクト・ポイントまたは無接点イグナイターに行くほう)につなぎます。

ただし、そのままDSM340に入れると信号が大きすぎてノイズを拾い、表示が不正確・不安定になることがわかったので、図のようにアッテネーターを入れ、回転数表示がゼロになってしまうよりちょっと高い程度の信号になるよう調整します

 実際には、このイグニッション信号線には0.5Aのフューズも入れました。万が一でも短絡して点火コイル系を壊すのは絶対に避けたいからです。このほかの接続線は、電源(イグニッションONで12Vでるところ)とアースだけです。

 

ただし、これはあくまでもメーカー指定とは異なる反則接続です。壊れても保証されません。私も責任は負えませんので、このような取付けをされる場合は、ご自分の責任でお願いします。

 

 本体はステアリング・ポストの上に載せました。表示の「90」は900RPMを意味します。DSM340にはオーバーレブ警告用の高輝度ライトをつけるための線も出ています(ライトはオプション)。このライトの代わりに警告ブザーを設置しました。というのは,内蔵の警告ブザーは音が小さめで屋根オープンでは聞こえにくかったのと,音による耳からの警告は非常に効果的であることがわかったからです。これも反則使用法になってしまいますけど,電流はランプよりずっと小さい(9mA程度)なので壊れることはありますまい。まったく問題なく動作しています。ちなみに、オプションの警告ランプは3000円もしますが、ブザーは秋葉原で350円でした。

  

[NEW]ノイズ対策と表示精度チェックの結果
 アッテネーターを入れる前は、ノイズを拾って表示が大きくぶれ、表示回転数もかなり大き目に出てしまっていましたが、アッテネーターを入れてからは正常と思われる回転数を安定して示しています。

 このDSM340を取り付けにあたり,最初はノイズで回転数を過大表示して困りました。結局,上記に述べたとおり回路にアッテネーターを入れて解決しましたけど,このとき懲りたことは,テスターだけではこの種のトラブルには盲目同然。どんなノイズが入っているのかもわからないのではどうにもならないのです。オシロスコープがあればいいのに・・・。というわけで,ついに買いました。ポケットデジタルオシロ(Hirel製、HH972)! 価格もそれほどは高くなくて,秋葉原のお店で税込み3万円ジャストでした。日本製です。

 早速、イグニッションパルス(通常ならコンタクトポイントに行くほうのコイル端子とシャーシアース間の電圧)を見てみると,ノイズの状態がよくわかりました。それが下図です(電圧は3Vほど下にオフセットして表示している)。ご覧の通り、1パルスの波形のなかで、過渡応答による振動のためにゼロボルト近くまで落ちる点が現れます。下図の3つのパルスの例では中央のパルスでこれが発生しております。パルス電圧に対する感度が高すぎますと、このパルスは2パルスと数える可能性があるわけです。パルス最初部分の10Vを大きく超えるピーク値だけに反応する感度に設定しておけば、このエラーを回避できます。これがアッテネーターを入れて感度を調整することで問題を解決できだ理由だったのです。

 それにパルス周期を測定できるから,タコメーターが本当に正しいかどうかだって確かめられます。タコメーターが66(=660rpm)を示しているとき、デジタルオシロの波形から換算した回転数は664rpm。タコメーター表示が70-72でふらついているときのオシロの結果は701rpm。2回の測定とも両者よく一致しており、デジタルタコメーターの数字はかなり信頼できると思われます。

 

走行テストの結果
 Dレンジのままでのシフトアップでは4000RPM程度まで、マニュアル1速で80km/hくらいまで引っ張って5000RPM程度まで回わるのがわかりました。このエンジンのレッドゾーンは不明なのですが、OHVのノーマルV8ですし、最大出力は4600RPMとされるので、5000RPMをちょっと超える程度が限度だと思います。これまでのテスト走行での瞬間最高回転数は5200RPMくらいでした。これ以上回すことは意味がなさそうです。一応、最大出力の4600RPM付近からレブリミット警告ブザーが起動するようにセットしました。警告はかなり正確に動作するようです。目で回転数を確認する必要がないのは非常に安全に感じます。

感想

 デザインとしては、ほどよく目立たず、私の目的には適っていたのではないかと思っています。レブリミット警告(特にブザー)は役に立ちます。AT車では結局のところレブリミット以外は気にする必要がないので、警告ブザー(か、警告ランプ)はなかなか合理的ではないでしょうか。反則接続なんで、なにかが壊れないことを祈りますが、抵抗もフューズも入れたので、カウンタ本体の故障はありえても、エンジン側に悪く影響する可能性はなかろうと思っております。なお、DSM340に付いての詳細は、データ−システム社のHPもご覧ください。

 

御参考:他のデジタルメーター

 ところで,この種のデジタルタコ・スピードメーターといえば,このDSM340の他,日本精機製のVSDも有名なのでご紹介しておきます。こちらは運転席前の窓に反射させて情報を表示するものです。最新・最高級版の「スポーツVSD」では,イグニッションコイルへの直接接続もサポートされていて,電子制御でない旧型車でも反則なしでつけられて安心です。ただ、スピードメーターはスピードパルスが取れなければ動きません。また,スポーツVSDの回転数表示はLEDによるグラフィック表示だけで,具体的な回転数を表示するモードは選べないのがちょっと残念。時計(数字)+タコ(グラフィック)の表示になります。私の車には、時計としてスポーツVSDを採用してあります。純粋なタコとしてはあまり期待できないように思います。詳細はVSDのページをご覧ください。

 

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