シーケンシャル点灯用電子式フラッシャーの問題点と解決回路 

2005/9/23

 シーケンシャル点灯用のハザード用電子式フラッシャーが故障したのを機に、ウインカーとハザードの回路を思い出しているうち、この電子式フラッシャーの重大な欠陥に気がつきました。ウインカーとハザードの基本回路は下図のようです。フラッシャーより後にスイッチがあるのに注意。こうすることで、フラッシャーを左右兼用にできるのです。ハザードも同様です。
 ハザードはエンジン停止時でも点くべきですから、電源は常時12Vが入っています。バイメタル式フラッシャーなら、電流が流れなければ動作しないのでこれで問題ありませんが、電子式フラッシャーは、
12Vが入ればON/OFFの繰り返しを行い続けます(これはテスターで確認しました)。つまり、ハザードのスイッチを切ってあるときには、当然ながらテールランプは点きませんが、実は、電子フラッシャーの回路だけ動作しているのです。


で、恐ろしいことがわかります。ハザード用の電子式フラッシャーは、2004年の10月の取付以来、故障するまでの
約1年間、バッテリーが繋がっている限り、昼も夜もず〜〜〜〜っとフラッシュ動作をしつづけていたんだということになるのです。動作電流は小さいので、バッテリーの負担は微少ですけれど、嬉しい話ではないですねえ。約2秒周期として1500万回以上!!!・・・で、ついに回路の寿命が尽きて壊れたのかもしれません。あるいは、バッテリーを外さずに作業している間に(動作しつづけていた)フラッシャーの出力が短絡して壊れたということも考えられます。

 ハザードは、通常フラッシャーに交換しておきましたが、原理的に、この四六時中動作しつづける問題を解決しないと、今後ともシーケンシャルに戻す気にはなりません。

 一方、ウインカーの方はエンジンONの間だけ通電されるので、四六時中ではないにしても、走行中はず〜〜っと回路としてはフラッシュ動作を続けているわけです。バッテリーへの影響はありませんが、フラッシャー寿命も気になります。また、ウインカーレバーをONにしたとき、フラッシャーは既に勝手に動いているのですからパルスがトップから始まるとは限らず、ウインカーパルスの途中からLEDに送られる可能性が確率50%で存在します。その場合には、ウインカーの一回目の点灯は通常点灯となり、シーケンシャルになりません(シーケンシャル点灯の指示信号は、ONパルスの最初にあるからです)。2パルス目からはシーケンシャル点灯になります。これは以前から不思議に思っていましたが、やっと理由が理解できました。

 

問題解決回路
 ウインカーは走行中だけなのでハザードよりはましとは言えども、ずっ〜と無駄に動作しているのは気になるし、問題を知ってしまった以上は解決しないと気分が悪い。それで、シーケンシャル・ハザードの方の復活も視野に、とにかくウインカーが出ていないときには自動的にフラッシャーがOFFになる回路を考えてみました。それを実現するのは意外に難しく、私が思い至ったもっとも簡略な回路は以下のようです。どうしても、リレー、コンデンサー、抵抗に加え、ダイオードが必要でした。

ウインカースイッチが入ると
1)まず抵抗とダイオードと通ってコンデンサーに充電
2)一瞬(0.1秒以内)でコンデンサーは貯まり、リレーコイルに電圧がかり、リレーがONしてフラッシャーがスタート
3)フラッシャーからのウインカー信号がONの間は、ダイオードが働いてリレーコイルを分離するのでコイルはコンデンサーからの電流でONを維持(維持できる時定数は2秒に設定)。
4)フラッシャーのウインカー信号がOFFになると、リレーはONのままコンデンサーを充電。
5)以後、フラッシャーのウインカー信号が数秒おきにでている限りリレーはONを維持
6)ウインカースイッチがOFFになると、コンデンサーの放電が終了するまで(約2秒)リレーはONを維持し、その後、リレーはOFFとなってフラッシャーは停止
 (なお、リレーコイルの内部抵抗は約300Ωです。)

完成した回路の姿が以下の写真のようです。

早速搭載してみて動作試験をしたところ、ちゃんと理屈通りに動きます♪♪。ウインカーレバーが戻ってから2秒でフラッシャーがOFFになります。また、必ずパルストップから始まりますから、常に第一点灯からシーケンシャル動作をします。非常に安定して動作しているので、これは成功と思っていいでしょう。

 車内はかなり高温になりうることから、素子は相当に余裕あるスペックで構成しています。ダイオードは5Amp(12Ω抵抗が入っているから理論上は1Amp以上は流れないはず)、コンデンサーは105℃動作保証品(通常品は85℃)。抵抗も4W。ちょっとオーバースペックですけれど、でも、これなら簡単には壊れないと思います。ついでなので、フラッシャーにもヒューズを入れて、万が一の出力短絡でフラッシャーが壊れるのも防止するようにしました。
 ハザードの方は、いまはまだノーマル点灯のままにしてありますが、この回路はそのままハザード側のフラッシャーの自動OFFにも使えます。

 

結論
 はっきり言って、このフラッシャーの構造上の問題は、根本的欠陥というにふさわしい気がします。私は解決回路の工作でおおいに楽しませていただき、なんの不満もありませんけれども、だれでもできる工作でもないので、このシーケンシャル点滅LEDは万人には勧められません。この工作をしたくない方は、フラッシャーは交換せずにノンシーケンシャルでLEDシステムを使うのがよろしいかと思います。

 

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