アレルギーあれこれ



自分のアトピーが悪化したのをきっかけにいろいろ調べてみました。書きとめておくことで何かの参考になればいいなと思いこのページを作りました。


もくじ

みゆみゆ。の場合
身近な例ということで
おふろ・せっけん・シャンプー
みゆみゆ。人体実験でわかったこと
衣類
洋服選びはなかなか大変
食事
アレルギーを起こしやすい食べ物がある
住居・生活環境
生活に関係ある場所について
ヘルペスに注意
自分がかかった「カポジ水痘様発疹症」について調べてみた
アレルギー関連リンク
参考にしたページやお友達のページ

みゆみゆ。の場合

生まれつきの湿疹と子供時代の小児喘息そして喘息が治ってきた頃からのアレルギー性鼻炎とアレルギーとは長いおつきあいです。でも元気いっぱいなのでそんなふうに見えないかもしれません。湿疹のことをアトピーなんてしゃれた名前で言うようになったのは,私が高校くらいの頃からですが,現在は驚くほどたくさんの人が何らかのアレルギーを持っているとのことです。
私は数年に一度ひどいときがやってきて,そのときはステロイドを塗って症状を抑えていました。1998 年の梅雨が長くじめじめしたのがどうもいけなかったようで半年皮膚科に通い,でもステロイドにうんざりしていた私はなんとステロイドを使わずに民間療法でなおそうという今考えれば「暴挙」にでたのでした。
でも民間療法を自力でやるのはどうも無理があり日に日に状態が悪くなっていったので,ステロイドを使わない治療をしてくれる病院を探して,今通っています。ステロイドのような即効性はないので期間はかかるそうですが,ちゃんと治そうと今は思っています。

ところで私の試した民間療法「おがくず風呂」と「木酢液」は治療でなく趣味でやるのであれば結構おすすめです。私の友人でもエステサロンに行く人が多いのですが,肌の弱い私にはちょっといけそうにありません。おがくず風呂は酵素で発熱したおがくずにからだを入れる,いわゆる砂風呂サウナのような感じですが,森林浴の香りでとてもリラックスできます。入った後もゆっくり休憩できるスペースがあるので「ぽやーん」としたいときは一日かけて大宮まで行きます。また木酢液は家で入浴剤のようにして使います。キャンプファイヤーの香りですが慣れると結構悪くありません。

おふろ・せっけん・シャンプー

私もそうですが体を温めるとかゆくなるので,なるべくぬるめにして長く入らないようにします。できればシャワーだけの方がいいそうですが,私は昔から浴槽につからないと入った気がしないのでシャワーはほとんど使っていません。
おふろはからだのよごれを洗うのが目的ですが,決してせっけんでごしごしこすらなくてもよいのだそうです。手でせっけんを泡立ててやさしくこすれば充分で,タオルでごしごしこするとよごれだけでなく皮膚の表面もとれてしまい荒れやすくなるのだそうです。
せっけんやシャンプーについては弱めのものを使うようにとのことで特にうるさく言われませんでしたが,せっけんは体につけるとひりひりしてつらいのでいろいろ試してみました。基本的には無着色無香料です。参考まで試した物一覧です。

名前コメント
熊本のはちみつせっけん(ハウスオブローゼ)今愛用している。溶けやすいのが欠点だが私には合っている様子。
シャボン玉石けん余分な物は入っていないのだそうで信者は多いらしい。使ってみたが私にはちょっとかさかさしすぎ。でも値段はめちゃ安いのでもうすこし良くなったらまた使ってみようと思う。
アレッポのせっけんオリーブオイルを練って作ったそうなのでしっとりするかと期待しましたが痛くなったので止めました。
椿油せっけんやはり乾燥肌の友人が大島で買ってきたおみやげ。なかなかよかったですが東京ではどこで売っているのかわからず断念。
ファンケル・アレルギー用ボディソープ保湿成分がかなり入っているのでとても洗い上がりがしっとりするが,そのぬるぬるするのが逆に気になって掻いてしまい断念。
黒砂糖せっけん(液体)普段は使わないが,旅行の時は持ち運びが便利。
ファンケル・洗顔パウダー朝の洗顔に使っています。粉ですが水によく溶けて泡立ちもよく大変よいです。
インナーサイエンス(シャンプー・リンス)ごく普通のみんなが買うようなシャンプーだが特に問題なく使えています。


余談「Dr.マーリー論」
某大学卒業のDr.マーリー論(旧姓アイリス)にせっけんについて意見を求めた。そのときのお話。
大学で実験で試験管を洗うとき,油性の液体を使ったときは洗剤をつけたブラシでこすって洗うのですが,水溶性の液体を使ったときはせっけん水の中に試験管をつけてから水ですすぐのだそうです。
彼女は乾燥肌なのでそこからヒントを得て(?)冬はタオルで洗わず,洗面器にせっけん水をつくりそれを体にかけてからお湯を流すか,手でせっけんを泡だてて優しく洗うようになったそうです。

衣類

体にあたる部分は綿 100% がよいというのは妥当なところでしょうか。注意したいのは綿でも飾りにレースが付いているとか,私の宿敵「ストッキング」,衣類のゴム(下着,洋服,靴下など)のような体を締め付ける部分がきつくないかも実際着てみないと気が付かないことが多く,重要なポイントとなります。
私は服装は無頓着でとりあえず何か着ていればいいのですが,とても寒がりという欠点があります。最近フリースという薄くて軽くてあたたかい生地の洋服があるのですが,残念ながらこれは私は着られません。重ね着をするときは肌に当たる部分は綿でその上に着る物は暖かく肌にささない(いくら肌に当たらなくてもちくちくする物もあります)素材にするように気をつけています。

食事

実は今通っている病院に行くまで食事のことはまったく気をつけていませんでした。お昼に一緒に行く人はよく知っていますが,私はかなり好き嫌いが多いです。ぜんぜん自慢にもなりませんが食べられる物は少ないし,大のおかし&甘い物好きで,スナック菓子が主食でも生きていけるくらいです。
最初に先生から「好きな食べ物は?」と聞かれて「スナック菓子,甘い物すべて,トマト,中華料理,ヨーグルト」と私は元気よく言ったのですが「みんなよくないなぁ」とあきれられてしまいました。最初 2 つはまあ体に良くないのはわかりますが,トマトにアレルギー症状を引き起こす物質が含まれているのは意外でした。中華料理は調味料が良くないのだそうです。そしてヨーグルトに含まれる菌にもアレルギーを起こしやすい物があるのだそうです。まあ牛乳アレルギーってあることだし一理あるのかもしれません。
先生の話や自分で調べた結果,食べ物の中にはアレルギーを起こしやすいもの(仮性アレルゲン)がとても多いということがわかったので私も少しは気にする事に決めたのですが,最初はかなり神経質になってしまい,このままじゃ食べる物がなくなるのではないかというくらい深刻になってしまいました。でもよく調べるとほとんどの食べ物にはなんらか該当する物が含まれていて,それに体が反応するかしないかは人それぞれなので,最近は食べ過ぎないようにするくらいの軽い気持ちで考えることにしています。
でも大好きなスナック菓子,甘い物,アルコールはかなり控えるようにしています。

住居・生活環境

私はアレルゲンがハウスダストなので,とにかく掃除をしっかりするように言われます。干した布団や洗濯物は取り込んでから掃除機をかけるようにともいわれます。さすがに掃除機をかけるところまではやっていませんが,死んだダニやほこりがついていると体に悪いので吸い取らないといけないというのはもっともかもしれません。
動物やぬいぐるみやカーペット部屋の場合は,しっかり掃除をしないといけないようです(私の家には大量のぬいぐるみがいます)。仲良しの友人宅にとてもかわいい犬(パグのハルちゃん)がいるのですが,なめられたりしてよけい悪くしてしまうのでなるべく行かないようにしています。それが私には悲しいことかな。

ところでハウスダストというのは「家ダニやほこり」のように思っていたのですが,違うのだそうです。その人の日常生活で頻繁に移動する場所や移動中の行程全てが該当するそうです。例えば私なら,家と会社の間,歩いているときも電車に乗っているときも含めてそこでのほこりや道路などの公害(排気ガスとか)もアレルゲンの候補となり得ます。だからアレルギーテストでハウスダストと診断された場合本当のアレルゲンの特定はとても困難だと言われています。
よく旅行に行くと調子が良くなることがあります(私もそう)が,もしそうであれば思い切って転地療法という場合もあるのだそうです。仕事をしている人にはこの方法はなかなか使えませんが。

私はアレルギー性鼻炎ですが,運良く春の花粉症にはまだ症状が出ていません。結構毎年びくびくしているのですがセーフのようです。でも秋のブタクサの季節にすこし鼻の調子が悪くなることがあります。でも基本的には一年中点鼻薬と抗ヒスタミン剤を飲んで,うがいもするようにしているので軽く済むことが多いです。運悪く春の花粉症に当たっている人はその時期の少し前から薬を飲むと良いと本に書いてありました。

ヘルペスに注意

よくみゆみゆ。の日記ででてくる「ヘルペス」の正式名は「カポジ水痘様発疹症」と言います。カポジさんという医学者が発見したウィルスでしょうか(謎)。人に「カポジ〜」と言っても「それ何?」と言われるので,つい面倒くさくてヘルペスと言ってしまいますが…。これは自分の経験と本などで調べた備忘録ですので,もし間違いがあればご指摘ください。

★ ヘルペスとは?
「単純疱疹(たんじゅんほうしん)」と「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」の 2 つがあります。どちらもヘルペスウイルスが原因ですが違う病気です。

単純疱疹(単純ヘルペス)
水疱の発疹が身体中にでます(特定の場所に出る種類もある)。一度感染するとウィルスは身体の神経の中に一生残り,免疫力が低下すると再発します。カポジ水痘様発疹症はこちらのグループになります。
帯状疱疹(帯状ヘルペス)
俗に「ヘルペス」というとこちらを指して言うことが多いようです。広い範囲に帯状に水疱ができ,それは必ず体の右または左側だけブロック状に発生します。一度かかると二度とかからないのが特徴。
いずれのヘルペスも,皮膚に症状が出ていないときには人に感染しないようです(注:この文ちょっと自信ありません)。しかし免疫のない小児には注意が必要なので,子供がいる場所には行かない方がいいとのことです。大人でも免疫力が弱った(体調が悪い,アトピーの症状がひどい)人には注意しないといけません。

★ 単純疱疹(単純ヘルペス)について,もうちょっと詳しいこと

症状
身体の各所に水疱ができます。最初はかゆいのでアトピーかと思ってしまいますが,時間が経つとだんだん痛みが強くなってきます。症状がひどいと風邪っぽい(熱,だるさ)症状も加わります。最初は水疱なのが数日するとかさぶたに変化して,2 週間くらいで治ります。
説明
病原体は「単純ヘルペスウイルス」で ふだんは神経細胞の中に隠れて潜んでいます。そして体の抵抗力が衰えてきたときに急に出てきて暴れだします。
治療
ゾビラックスという抗ヘルペスウイルス剤(内服薬・軟膏)があります。本当に数カ所のみにできて他に症状がないような軽い場合は軟膏を塗るだけで治ります。広範囲に出てしまったときは,なるべく早めにゾビラックス内服薬を飲むようにします。
対策
一度感染するとウィルスは身体の神経の中に一生残り,免疫力が低下すると再発しますので,普段の生活で疲労をためない,栄養に気をつける,無理をしないなど気をつけないといけません。そしてもしヘルペスが出てしまったら,そのときは免疫力が弱くなっているんだと思ってゆっくり休養することが一番の薬です。

★ 単純疱疹の中で,私がなったカポジのこと
アトピー性皮膚炎の人が単純ヘルペスに感染したとき,身体の広範囲に水疱ができ,リンパ節の痛み・腫れ,発熱などの症状を合併するのが「カポジ水痘様発疹症」です。

薬について
理由は謎なのですが,ゾビラックスの内服薬と軟膏は同時に処方できないのだそうです。というわけで,一番最初のひどかった時は,病院 2 つかかって片方で内服薬をもらい,もう一方で軟膏をもらいました。でも内服薬の方が圧倒的に効きがいいのだそうです。内服薬は 7 日間飲みました。
時々疲れたときに,ぽっと数カ所水泡ができることがあるのですが,そのときは軟膏だけで済みますので,軟膏はお守り代わりに常備しています。
プロトピックとの関係
梅組さんの HP のコンテンツの一つ「新薬プロトピックについて・Dr.藤澤レポート」には「カポジ水痘様発疹症などの皮膚ウイルス感染症に注意が必要」と書いてありました。私はプロトピックは使っていませんが,ちょっと気になりましたので書いておきます。

★ まとめ
単純疱疹については JUN 先生の話ではステロイドを使っている人のほうがかかりやすいそうです。でもステロイドを止めたばかりの人もかかりやすいと本で読みました。というわけで「アトピーの人はかかりやすい要因を持っている」という感じです。
免疫力を落とさないとかストレスをためないとかの日常生活の中でのケアが重要です。

注意するもの
疲れ:私はこれが一番の注意点。
ひっかききず:アトピーのひっかききずが激しいところは特にひどくなります。
石けん:あまり使わないように先生に言われますがどうしても使ってしまう。使うなら弱いもの,使ったらよく洗い流すこと。

★ みゆみゆ。の履歴
次回があってほしいとは絶対に思いませんが,心配なので書いてみました。

1 回目
2000/03/21
腰にまとまって発疹がでるが,アトピーだと思っているのでモクタールを塗る。
2000/03/22
発疹がとても痛くなり,夜 JUN 先生宅に電話で症状を説明するとカポジではないかと言われる。翌日休診のため別の病院で内服薬をもらい早く飲み始めるようにアドバイスをいただく。
2000/03/23 〜 2000/04/02
痛い発疹が腰から下に広がり,会社を休む。近くの皮膚科へ行くと,予想通り「カポジ水疱様発疹症」との診断。高価な抗ウィルス剤を一日 5 回飲むことになる(朝,昼,三時,夜,寝る前)
2 回目
2001/07/17
カポジっぽい発疹が出る。手持ちの軟膏を塗る。
2001/07/21
夜になり悪化の一途をたどり,だるくて動けなくなる。右目眉の上と下瞼が腫れる。翌日は日曜のため一日寝込む。
2001/07/23 〜 2001/07/29
軟膏では対処できないほど広範囲になり,会社を休む。通院し抗ウィルス剤を飲み始める。今回は上半身中心で顔と頭皮にも広がる。


アレルギー関連リンク


アレルギーに関する情報のページ

身の回りの主なアレルゲン
これを見ると怖くて何も食べられなくなります。
『アレルギー疾患』総合リンク集
アレルギーのいろいろな情報が探せます。
アトピー・ステロイド情報センター(大阪にある)
ステロイドを使用しない治療をめざす先生や患者さんの交流がある。

アトピー仲間のページ

吉沢皮膚科のページ
私が通っている病院。ネットでは Dr.JUN とみんな呼んでいます。
sensitive梅組
通院仲間です。いろいろな面ですごくしっかりしたおねえさん。
あやはとりさんのページ
上田・別所温泉オフ会で知り合いました。研究会などアクティブに参加しています。
kitty さんのページ
通院仲間です。英語のページもあり,なかなかがんばっているページ(そういえばオフ会ではいつも英語の歌を歌っている)。

その他,参考にしたページ

岩波新書「アレルギー」(矢田純一 著 ISBN4-00-430326-5 C0247)
私はこの本で勉強しました。いろいろなアレルギーの本がありますが,結構良心的な本だと思っています。
ステロイド外用剤について
薬選びは慎重にしないといけないと思うページ。私もずっと気が付かずにステロイドの点鼻薬を使っていました。今は弱いのに変えましたが症状を抑えられているようです。
このページについては松岡慎治さんの ATOPIC INFORMATION のコンテンツのひとつです。
医薬リンク
医療関連のいろいろな検索ができます
知っておきたい薬の正しい知識
薬に関する情報が載っています


Created: Apr.30 1999
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