■2005.8.16 そば打ち初体験■


ついに、”そば道”の門を開く日がやって来た。
先日の木曽オフで1Qさんが作ってくれたそばがきの旨さが、深く眠りについていたそば打ちへ思いを 再燃させた。いやいや、その思いは突然、そして激しく燃え広がるのだった。(^^;

お盆に実家へ帰省した際、お土産屋で見かけたそば粉を試しに買ってみた。放っぽらかしのそば打ちの 教本、久しぶりに引っ張り出してお勉強。フムフム、だいたいの工程はうどんとおんなじだな。水に 塩を入れないのと、加水率が若干高めなこと、”水回し”と呼ばれる粉に水分を浸透させる作業が ちょっと面倒なこと以外はいつもやってるうどん打ちと似ている。それに、生地を寝かせる必要がないので 打って直ぐに食べられるのがせっかちな自分に合っている。 踏まないし寝かせないし、こりゃいーかも〜(30分後にその思いは一変。絶望の淵へ立たされることに.... 一体、どーなってしまうのか!^^;)



さぁ〜て、いざそば打ち開始!

1. まずは二八と呼ばれる「そば粉8/つなぎ2」のものに挑戦するべく、そば粉とつなぎの小麦粉を用意。
2. はじめに粉をふるいにかけてボールに投入。その中に用意した水の9割を注ぎ手早くパン粉状になるまでかき混ぜる。 加水率は大体粉の1/2くらいが目安。
3. 粉がパン粉状になったら残りの水を少しずつ注ぎ入れ、さらによくかき混ぜる。
4. しばらくかき混ぜてると粉に水が回り始め、表面に艶のある団子に変化。この状態を見届け、次の工程「捏ね」へ。
5. 手の親指付け根を使って団子を一つにまとめる。団子がひとつに纏まったら、平べったくしては 折り返して捏ねる作業を延々と繰り返す。
6. 団子がまとまり親指付け根で押した際にスッとやわらかな感触になったら捏ね上がりだ。 (って教本には書いてあるが、スッと柔らかくなる瞬間は未体験^^;)
7. 最後に、「ヘソ出し」とか「菊もみ」などと呼ばれる生地の中の空気を押し出す工程を経て、いざのし工程へ。


そして悲劇は突然やって来る.....。(TT)


打ち粉はうどん粉。のし板に打ち粉をばらまき生地を平たく延ばす。適当に延ばしたら麺棒を使って 薄く延ばして行くのだが.....のし板に張り付いた生地が剥がれない。水分が多過ぎたために生地が ねっとりしていたのと、のし板への打ち粉量が少なかった事が原因と推測。 ビリビリに破れた生地の修復は不可能。これで1回目のそば打ちに辛くも黒星が付いてしまった。 あまりに呆気ない幕切れに唖然。目の前真っ暗。(^^;


んで、2度目のトライ。
今度は加水率を微妙に調整しながら捏ねていき生地のねっとり加減に気を遣い、ヘソ出しまでは何とか 成功。ここから先、のし工程で1度目のトライは敗退を喫した。のし板への打ち粉は当然のこと、 生地への打ち粉も万遍なく行う。前回の失敗を経て、2ndトライはのし成功。しかし、茹でが思うように 行かず麺がバラバラに。味はまずまずながら、見た目がイケナイ感じ。(^^;
そば打ち失敗のショックはかなり大きく、麺打ちのプライドが思いっきり崩れる。うどんは何とか 打てるようになった。でも、そばはどーだ、何という醜態。もう一度打たなければ気が済まない。 道の駅「堀金」の物産館にて地もののそば粉を入手。今度は打ち粉用のそば粉も入手。これでそば湯の 純度もUPする。

そして3度目のトライへ。
水加減に気を遣いながら水回しを行う。昨日の粉よりも目が粗い。その分、かき混ぜ 易く感じる。(指へくっつかない)何とか捏ね工程は無事完了。問題のノシへ。
課題は打ち粉の量だ。そして、あまり麺棒を前後にゴロゴロ転がさないこと。デリケートな生地を 労りながらの作業、身体中が汗びっしょり。生地は薄く延ばし過ぎないように厚みを確認しながら 慎重に。麺棒に巻き付けて転がせるほど生地の扱いに慣れていないため、のし板上で一枚に押し広げて 行く。今回はさらに効率良く短時間でのし完了。折り畳んで裁断工程もばっちり。ん〜さすがに3度目 になるとかなり要領も掴めて来たんじゃないか。
茹で上がりも上々。麺がバラバラになるのも最小限に食い止められ長いそばと対面、いやいや感激。(^^)
お味の方もグッド。うどんの時もそーだったが、見た目は悪いもののスーパーで売っている市販そば よりも格段に旨い。しかも、店で食べるより格安、これは満足度が大きい。おまけとして、そば湯 がめちゃ旨いのだ。こんなに旨いそば湯を飲んだのは初めてってくらいに濃厚でそば風味豊か。 そば打ちで失敗しても、このそば湯はもれなく付いてくる。めちゃお得だ。
まぁ、3度目の挑戦でこの程度なら、あと数ヶ月修行を積めばかなりマシなそばが打てそうな気が して来た。これから迎える新そばの季節、あっちこっちのそば粉を試し打ちするのも楽しいかも。