歌舞伎の部屋
H2>私の歌舞伎日記(2000年5月)
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●五月大歌舞伎・昼の部(歌舞伎座)
- 源氏物語(全3幕)
- 光源氏:新之介、頭中将:辰之介、紫の上:菊之助
- 桐壺:団十郎、藤壺:玉三郎、右大臣:菊五郎
20数年振りの「源氏物語」上演と言うことで行ってきました。
マスコミでは賛否両論、予約一杯で当日幕見席のみ、ということなので迷っては
いたのですが、思い切って出かけました。
開演11時なので2時間前の9時に歌舞伎座着。この時点ですでに7$80人の行列。
しかも99%女性。幕見席の座席数が80位なので、座れなかったら帰ろうと思って
いたのですが、なんとか座ることができました。
内容は源氏物語の前段、「須磨」の巻までを三部構成で展開。
第一幕(全11景)。藤壺との一夜。雨夜の品定め(帚木)。夕顔に出会い、夕顔が死ぬまで(夕顔)。
第二幕(全6景)。紫を引き取る。葵の上が死ぬまで(葵)。
第三幕(全10景)。紫との結婚。桐壺上皇崩御。藤壺出家。官位を辞し須磨に行く(須磨)。
音楽が東儀秀樹というのも話題だったようですが、
古い楽器を使った現代音楽という感じでおよそ歌舞伎らしくありませんでした。
「こんなの歌舞伎じゃない」という意見はこの辺にも原因があると思います。
ストーリーは源氏物語の最初から「須磨」の途中までを一巻おきにやっているような内容でした。
瀬戸内寂聴原作を使うのは初めてという事で話題になっていたようです。
第一幕も第二幕も御息処の生霊に恋人が殺されるほとんど同じ展開というのは少々白けました。
台詞もかなり現代的で特に辰之助の頭中将は抑揚も現代的で、演出なのかもしれませんが、
私には興ざめでした。
各幕、5分位の場面が6から11くらい構成されているのですが、
間が全て暗転という演出は、私にとっては細切れでワンパターンにしか感じられませんでした。
周囲の観客は「歌舞伎ファン」と「源氏物語ファン」が占めていたようで、
「イメージと違った」「××はイメージ通り」と合間毎に話が咲いていました。
源氏物語を舞台で見られた、という点では嬉しかったのですが、
全体的にはあまり楽しくありませんでした。
●五月大歌舞伎・夜の部(歌舞伎座)
- 本朝二十四考・十種香(ほんちょうにじゅうしこう・じっしゅこう)
- 望月(もちづき)
- 都鳥郭白浪(みやこどりながれのしらなみ)
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