伝統ゲーム紹介


鳥刺し

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名称鳥刺し(とりさし)
 
概要  役柄の書かれた札を使ってする当て物遊び。江戸時代の酒席で遊ばれたと思われる。人数は少なくとも6、7人以上が大勢が望ましい。 人間の役が3人あり、その他には鳥の役が割り当てられる。殿様の命令で用人は鳥刺しに命じて鳥を捕まえてくる。うまく殿様の言った鳥を捕まえられれば出世できる。

遊び方

1.役割を決める。「殿様」「用人」「鳥刺し」の3名である。

2.残りの者に一人1枚鳥の名前が書かれた札を皆に見えないように渡す。 札には「鷹」「鶴」「雉」「鶉」「鷲」「雀」などの鳥の名前が書いてある。

3.殿様は用人に「今日は鳥刺しをして遊ぼうと思う。鳥刺しを呼べ。」と言う。

4.用人は鳥刺しに「殿がお呼びじゃ。参れ。」と言う。

5.鳥刺しが殿様の前へ出ると、殿様は用人に「今日は○○を捕ってまいれ」と鳥の名前を言う。用人は鳥刺しに同じことを言う。

6.鳥刺しは他の者の中から、その札を持っていそうな者を探し出し殿様の前へ連れてくる。

7.札が合っていれば、殿様はさらに要求する。

8.合っていなければ、鳥刺しは別な者に交替させられる。酒席だと、罰盃を飲まされる。

遊び方(江戸時代、明治時代の文献を参考に、チップのやり取りを加え現代風にアレンジしたものです。)

1.札を用意する。人間は「殿様」「用人」「鳥刺し」の3名である。
鳥は8枚、「鶴」「鴬」「時鳥」「雁」「燕」「雀」「鷹」「鷺」などを用意する。他に「鬼札」として「奥方」「間者」などを1枚用意する。

2.全員に所持金として24チップを配る。(適当で良い)

3.札を良く切って全員に伏せて配る。

4.「殿様」は札を見せ、「用人」を呼ぶ。「用人」は「殿様」の前に出る。

5.「殿様」は「鳥刺し」を呼ぶよう命じる。「用人」は「鳥刺し」を呼ぶ。「鳥刺し」は「用人」の前に出る。

6.「殿様」は捕らえる鳥を指定する。「用人」は「鳥刺し」にその鳥を捕らえてくるよう命じる。

7.「鳥刺し」は残りの中から一人を選び連れて来る。

8.当たっていればその鳥は、「殿様」「用人」「鳥刺し」に1チップずつ払う。(終)

9.外れていれば「殿様」「用人」「鳥刺し」はその鳥に1チップずつ払う。

10.「殿様」は「用人」に、自らその鳥を捕らえて来るよう命じる。

11.「用人」は残りの中から一人を選び連れて来る。

12.当たっていればその鳥は、「殿様」と「用人」に2チップずつ払う。(終)

13.外れていれば「殿様」と「用人」はその鳥に2チップずつ払う。

14.「殿様」は残りの中から一人を選び連れて来る。

15.当たっていればその鳥は、「殿様」に4チップ払う。

16.外れていれば「殿様」はその鳥に4チップ払う。

17.鬼札を連れてきてしまったら、その場で終了。連れて来た者とそこから上の者は緒に札の持ち主に通常の倍を払う。

「鳥刺し札」

「風流鳥刺し」(いせ辰製、明治期)

販売状況市販品は無い。当会にてオリジナル品を販売中。

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