

ククカードのカードの構成は以下の通りです。
クク、番人、馬、猫、家(これらは15から11までの数字が付けられています)、
10〜0までの数字、バケツ、お面、愚者。この19種類が2枚ずつ入っています。
しかし現在分かっている版ではこの他にライオンが2枚入っています。
このカードは18世紀にオーストリアに流れ着きました。
そしてアルプスを越えてドイツに入りました。オーストリアではヘクセン(魔女)、
ドイツのバイエルン地方ではフォーゲル(鳥)と呼よばれていたようです。
そして北欧に入っていったと考えられます。
ノルウェーではニャブ(鳥)と呼ばれるゲームになりました。
カードの構成も遊び方も違っています。
またスウェーデンではシッレ(道化)というゲームになりました。
シッレの構成もまた違っています。
| CUCCU | HEXEN | HYPP | GNAV | KILLE | |
|---|---|---|---|---|---|
| クク | ヘクセン | ヒップ | ニャブ | キッレ | |
| 国 | イタリア | オーストリア ドイツ | デンマーク ノルウェー | デンマーク ノルウェー | スウェーデン |
| 枚数 | 38 | 32 | 21 | 42 | 42 |
| 絵札 | ふくろう | 鳥 | カッコウ | カッコウ | カッコウ |
| 人間 | 竜騎兵 | 竜騎兵 | 騎兵 | ||
| 馬 | 猫 | 猫 | 猫 | 豚 | |
| 猫 | 馬 | 馬 | 馬 | 騎士 | |
| 宿屋 | 宿屋 | 家 | 家 | 家 | |
| 数札 | XII | XII | XII | XII | |
| XI | XI | XI | XI | ||
| X | X | X | X | X | |
| VIIII | VIIII | VIIII | VIIII | VIIII | |
| VIII | VIII | VIII | VIII | VIII | |
| VII | VII | VII | VII | VII | |
| VI | VI | VI | VI | VI | |
| V | V | V | V | V | |
| IIII | IIII | IIII | IIII | IIII | |
| III | III | III | III | III | |
| II | II | II | II | II | |
| I | I | I | I | I | |
| 0以下 | NULLA | 皿 | 0 | 0 | 花輪 |
| バケツ | ソーセージ | 花瓶 | 花瓶 | 花瓶 | |
| 面 | ビーカー | ふくろう | ふくろう | 顔 | |
| ジョーカー | ジョーカー | ジョーカー | ジョーカー | ジョーカー | ジョーカー |
| 不明 | ライオン | 魔女 |

日本ではニチユー株式会社がイタリアのククを輸入・販売していましたが、
今では手に入りません。
イタリアではどうなのか、また他の国ではどうなっているのかが謎でした。
1996年の年末から97年の最初にかけて、私はその謎を探りに渡欧しました。
その結果、イタリアでククが、スウェーデンでキッレが、
ノルウェーでニャブがいまだに売られていることを確認しました。
ドイツ、オーストリアでは売っているのを見ることはできませんでしたが、
シュトゥットガルトの近くのカード博物館でヘクセンカードが展示されているのを発見しました。
いくつか資料となるような本も入手してきましたので、
いずれもっと詳しい内容をお知らせできると思います。
ククカードの遊び方
ククの遊び方
私が所持しているククカードはベルガモ版(マセンギニ社)とミラノ版 (ソルレオーネ社)の2種類です。それぞれに解説書が入っています。 ベルガモ版に入っているのは「トリオンフォ」という遊び方、 ミラノ版に入っているのは「カンビオ」という遊び方です。 それぞれを簡単に説明します。
トリオンフォ(英語のトライアンフ=大勝利)
2人ずつ組になるパートナーゲーム。絵札と数札の2スーツに分ける。 一人に8枚ずつ配り残りのトップが切り札。点数はククが15点〜家が11点、 数字カードはその数字が得点で得点の多い方が勝ち。
カンビオ(英語のチェンジ=交換)
一人4チップ持って参加。 各自に1枚ずつ配り順番に隣と交換するかそのままでいるかする。 交換しない者は1チップ払う。ククに交換を仕掛けても交換できない。 人間なら1チップ場に払って失格。馬ならその隣に仕掛ける。 猫なら猫の持ち主に1チップ払い元のカードに戻る。宿屋なら交換できない。 ジョーカーは場に1チップ出せば交換可能。 交換終了後最も弱いカードの者も負けになる。 失格した者、チップを失った者から抜けていき最後に残った者が場のチップを取る。
ジフリ
1人に8枚ずつ配るトリックテイキングゲーム。絵札と数札の2スーツに分ける。 カードを指定してビッドし、 ディクレアラー(宣言者)の宣言したカードを持つ者がパートナー。 点数はX以上とライオンが1点で数字札が0.5点。 勝つと宣言者+2、パートナー+1で負けが各−1。負ければ逆。
ニャブの遊び方
名称不明(おそらく’交換’)だと思います。
各自に1枚ずつ配り順番に隣と交換するかそのままでいるかする。 ククの持ち主はククいつでも交換を終わらせられる。ククに仕掛けても交換できない。 人間なら失格。馬や家ならその隣に仕掛ける。猫なら交換を元に戻して失格。 交換終了後、最も弱いカードの者、ジョーカーを持っていた者も失格。 失格者は1回目は1チップ(アンティ1回分)払えば続行できる。 2回目はポットの半分、3回目はポットと同額必要。 4回失格したら再参加はできない。最後に残った者が場のチップを取る。
キッレの遊び方
フェムコルトキッレ(ファイブカードキッレ)
一人5枚持ちのトリックテイキングゲーム。ただし3枚配ったところでビッドする。 ジョーカーが最強で顔が最弱。同トリック内の同位札は後が勝ち。 必ず強いカードを出さなければならず(マストラフ) 最後のトリックに勝った者が賭け金を取る。
クリップキッレ
均等に配るトリックテイキングゲーム。ジョーカーが最強で顔が最弱。 同トリック内の同位札は先が勝ち。必ず強いカードを出さなければならず (マストラフ)最後のトリックで最も弱いカードを出した者が賭け金を取る。
日本におけるクク
(ボードウォーク・タイムズ54号(1991年9月号)記事に加筆訂正)
日本におけるククはカードの研究者として知られる法政大学の江橋崇教授が草場純氏に教えたことに始まると言って良いでしょう。 このとき江橋教授が伝えたのは1979年にアストリッド・ラーセン氏が復刻した 「GNAV’79」でした。 このとき既にカードの輸入販売会社ニチユー(株)がイタリア・マセンギニ社のクク (この頁でベルガモ版と呼んでいるものです)を輸入販売しており、 草場氏はこのカードを「GNAV’79」の遊び方(上記のニャブのルール)で遊ぶことにしました。 ニャブとククはカード構成が若干異なりますし、 「GNAV’79」の解説が完全ではなかったこともあり、 草場氏は若干の変更と独自の解釈を加えました。 これが現在日本で遊ばれているルールの元になっています。 というわけで今日本で広く行われているルール (1997年に日本で制作されたものに添付されているものも)は、 似ているがオリジナルではない日本独自のものです。 注意していただきたいのですが、 私は草場氏を非難しているわけでも揚げ足を取っているわけでもありません。 本当のルールがどういうものかを知っておいて欲しいのです。
クク写真展(以下の7種を展示)
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