第6話 インターネットに繋ぐ

NIFTY用の通信ツールには秀丸とか、NifTermとか、EmTermとか色々あるらしい。色々あるのはいいけれど、それだけに決定的にお勧めがないのじゃないかと思う。 ちなみにMacではパイプおやじ(アイコンのデザインから制御卓をママはこう呼んでいる)とComNiftyと魔法のナイフと茄子を使っている。みんなフリーソフトで作者の皆さんには感謝してますm(_ _)m ママはこれにすっかり慣れているので、できたらこのパソコンでも同じように使えるツールがほしい。

NIFTYはツールが決められなくて色々試してみないといけないので、とりあえずツールがプレ・インストールされているインターネットの方から挑戦することにした。

インターネットのソフトはネットスケープかインターネット・エクスプローラが有名でこのどっちかを選べば問題無いようだ。ママはMacではネットスケープを使っているが、プレインストールされているのはエクスプローラだし、無料なのでこちらのユーザーになることにした。こうやって何でも新しい方に引かれて、泣きを見るのが私の運命だ。

人から使っていないモデムも借りて来た。モデムは名刺ぐらいのカードになっていて、今Macに繋がっているのと比べると本当に小さい。でもこれは14.4Kbpsなので性能は落ちる。これをパソコンの横腹のPCポートに刺し込んで、モデム用のコードで壁の電話コンセントに繋いだ。

とりあえず同居人の指導に従い、インターネットに接続するセットアップをする。デスクトップ上のエクスプローラのバージョンが古いのでディスクから最新バージョンを入れ直した。同じ筐体に新旧の二つのシステムがあり、古い方がディスクトップにあるなんてどうしてだろうと思った。そこには私の知らない何か営業的戦略や古い迷信があるに違いない。

TEL-Jack壁の電話コンセントからモデムカードと電話機に分配するコネクターは、早速次の日に下の子が引き抜いて壊してしまった。一応、使えるけど。

ロバイダはこのページを覗いていらっしゃる方なら一目瞭然のASAHIネットだ。インターネットセットアップウィザードの画面に従い、「メールサーバ」、「メールアドレス」を入れていく。同居人は何度もやっているからわかるが、初めてのママには何のことかとおおいに悩んだ。今度は「DNS」を指定しろだって。(ドメインネームサービス)って何だよう。

プロバイダやメーカーは本当に普通の人が簡単にインターネットをつなげるようになれることを考えているのだろうか?「サーバ」だ、「プロトコル」だ、「ドメイン」だって、素人をびびらせる用語は避けてほしい。せめて「ユーザ名」と「パスワード」を意識するだけで利用できるようでなければ使いこなせない。それなら銀行のキャッシュ・ディスペンサーと同じで誰でも使えるだろう。

ようやく、セットアップの完了の画面が出てきた。今度はダイアルアップネットワークでユーザー名やアクセスポイントの電話番号を設定した。これでようやくインターネットエクスプローラの画面を開くことができた。ここまでやってみてどうしていくつものセットアップが必要なのかわからない。入力することは同じようなことなのにあっちこちのセットアップ画面で設定させられ面倒だった。これが一度でできると便利だな。

インターネット・エクスプローラを起動して「URL」と「パスワード」を入れた。電話回線に繋がる音がしてインターネットに接続した。早速、我が家のホームページを見てみた。あれMacで見るときと感じが違う,タイトルページでぐるぐる回っているうちの子たちがびゅんびゅんいつもの3倍ぐらいの速さで回っている。ブラウザが違うと見えかたが違うのね。今度調節しておきます。

インターネット・エクスプローラは立ち上げるたびにいちいち「パスワード」を聞いてくる。何故か「パスワードを保存する」のボタンが押せなくなっている。Macではこんなことないぞ、どっか設定を間違えたかな。

とつの目標だったインターネットに意外と簡単に接続できた。今日はここでおしまいにしよう。小さなノートパソコンとモデムだけで世界中のコンピュータに繋がるのを実感して、なんだか不思議な気持ちだ。ノートなのでディジタル公衆電話に持っていけば、そこからでも世界中に繋がる。まさにワールド・ワイド・ウェッブだ。

でも、やはりモデムが遅いからMacで見る方が速い。まあ、早いモデムを買えばいいんだけどね。もう少しして、家計がパソコン買った後遺症から立ち直ったら考えよう。今度のボーナスまでだめかな。

【↑目次へ】 【←前話へ】 【次話へ→】

M.Nakamura Feb 16,'95