鳥之供養塔￤京都市檀王法林寺

鳥之供養塔 京都市檀王法林寺: 京都市左京区川端通三条上る法林寺門前町36
Ｎ 35_00_34.4　Ｅ135_46_33.9　±７ｍ

慰霊の対象：食鳥／創設業種：畜産業

■地下鉄三条駅で降りて道路の向かいに入口があったというのに、ぐるっと回って川端通りの門から境内に入った。供養塔はもっと小さいものかと思っていたら大きいので驚いた。
■京都食鳥組合はおそらく食鳥肉販売に携わっている人の集まりと思うが、販売までを畜産業としてまとめた。副碑の協賛者の名前をみると農協が多いことからも料理というより畜産に分類である。
■最近では料理法に合わせて肉が成形されていることが多く、ますます命をいただくという感じが薄れている。直接関係する方々がこのような供養を行い、消費者に思い起こさせてくれるのは大いに意義のあることこと思う。しかし精肉店も畜産農家も個人経営が減少し大型化して働く人でさえ命をいただく実感が少なくなっているのが昨今のような気がする。

碑文

本体碑文	(表)鳥之供養塔／高山義三書 (裏)昭和三十二年十一月建立
大きさ（cm)	本体：1400W×200Ｈ×90Ｄ
左副碑１	（副碑）鳥之供養塔記かねてより市内で食鳥を商い生計を営む者の有志が集って食鳥の霊を慰めるために春秋二季にだん王法林寺でお施餓鬼をつとめて来たのが奇縁となって昭和三十一年六月京都食鳥組合が生れ初めて全業界を結ぶ画期的な相互扶助とその発展の基礎が出来上がった翌三十二年春組合有志の間から食鳥の供養塔を建てたいとの議が起るとたちまち全組合員が賛成しこれを建てる資金を寄せられたのでゆかりの深いだん王境内にその地を選んで仝年七月二十七日　地鎮祭を執行した幸に京都府当局はこれが趣旨に賛同して清滝川上流大森の巨石数十箇を提供されたから組合員は勤労奉仕してこれをだん王境内に運び石工北尾留次郎庭園師小島佐一がその施工に取りかかった。特に京都市長高山義三氏に　鳥之供養塔　の題字を書いて寄贈しこの拳をはげまされたので工事は滞りなく進行して昭和三十三年二月に完成した。本日だん王法林寺第二十六世信ヶ原良文上人導師として鳥之供養塔除幕式并びに鳥霊供養法要をつとめ組合員一同が参列焼香し食鳥の霊を慰めることが出来ここにかねての発願めでたく実を結ぶことになつた。昭和三十三年三月二十四日京都食鳥組合
左副碑２	協賛一、京都府船井郡園部町養鶏組合殿一、京都府船井郡吉冨農業協同組合殿一、京都市養鶏農業協同組合殿一、京都府養鶏協会殿一、全日本食鳥鶏卵組合聨合会殿一、岡山縣経済農業協同組合連合会殿一、全国販売農業協同組合連合会京都販売所殿一、滋賀縣東黒田農業協同組合殿一、大津市滋賀縣経済農業協同組合連合会殿一、奈良縣養鶏事業農業協同組合殿一、兵庫縣日高郡農業養鶏協同組合殿一、愛知縣養鶏組合?合会殿順不同

撮影日：2011/8/19