日に日に、冬の気配を感じるこの頃。お風呂で、ゆっくり暖まるには、最高の季節だ。
我が家の娘達、だいのお風呂好きである。烏の行水タイプの私とは逆に子供達は
「いい加減に出なさいヨ。」私が声を掛けるまで、いつまでも出て来ない。
私がそそくさと先に出た後の時間、彼女たちに実に貴重な時だったことに最近気が付いた。
長女Eが２年生、次女Lも幼稚園年中となり、親には聞かれたくない話や、姉妹だけの
話題なども、多々あるようだ。２人で、子供部屋に籠もって、１〜２時間出て来ない、、、
なんて事も良くあるこの頃。しかし、お風呂場はまた違った魅力 があるようで、お互いの
情報交換の場になっている。
それぞれ習ってきた歌を披露したり、
合唱したりしている時は、かわいい
声が響いて、思わず微笑んでしまう。
夏のプールの時期は、潜る練習や
バタ足でにぎわっていた。で、最近九九
の暗記が始まったE。
お風呂場で呪文のように九九を唱えてい
る。真っ赤になって出て来た５歳のLのほう
が、「ごいちが、ご。ごに、じゅう。、、、」なんて、すっかり覚えてしまっている。
先日、「私、すごくイヤな事があるの。」と、始めたL。うっかり聞いてしまった私は、
そ〜っと近づいて耳を傾けていた。すると、「幼稚園でお外遊びの時、みんな
鉄棒するのよ。MちゃんもHちゃんも、逆上がり出来るでしょう。Mちゃんなんて、
空中逆上がりまで出来るし、Hちゃんも高い鉄棒で逆上がり出来るようになったのよ。」
と、始まった。「私だけ、逆上がり出来ないでしょう。もう、すご〜くイヤなんだ。私も
逆上がり出来るようになりたいよ。私が出来るのなんて、ブタの丸焼きだけなんだよ。」
と、きた。プーーッと、吹き出した私。しかし、
いや笑う所じゃない、Lは真剣なんだと深く反省し
じっと耳を澄ましていると、、、。「ねー、ねえね！
聞いてるの？私ゼッタイ逆上がり、出来るように
なりたいのよ！！」と、少々芝居がかって来た口調。
すると、今まで黙って聞いていたEが、「ひとつだけ、
方法があるわ！」と、またまた芝居調子。エコーが
かかって、何となく盛り上がっている。
「えー方法があるの？ねえね、教えて！！！」と、あついL。
こっそり聞いていた私も、ワクワクしてきた。
どんな方法なのか？すると、、「それはね、、。」間、「私が手伝うって
いう方法なの！」プープープー笑う所、笑う所、ここはゼッタイ笑う所と、３回吹き出した私
、、しかし、、、「私学校で、鉄棒クラブを作っているの。それで、私が手伝って○○ちゃん
も、○○ちゃんも、もっともっといっぱいの子が逆上がり、出来るようになったんだよ。
だから、私が手伝えばLも、きっと出来るようになるよ。」と、E。それを聞いていたLが
一言。「ねえねって、すごい人なんだね〜。」、、、反省した。２人は真剣そのもの。
笑ってしまった私は、、、。たしかに、このところ異常に公園に行きたがっていたL。
彼女にとっては、切実な悩みだったのだろう。Eの存在が、大きく大きく感じた。
その晩、「明日、晴れたら公園行こうね。」と、何気なく言ってみた私に、「えっ、ママ、
公園行きたいの？ママがそんなに行きたいなら、行ってもいいよ。」と気のない素振りのL。
LにはLなりの、知られたくない事があるようだ。
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