1951年昭和26年
サンフランシスコで、日本と48カ国間で講和条約が調印され、
日米間では安全保障条約が締結された。
日本は独立国家になったが、ソ連講和条約に調印せず、中国は講和会議に招請されなかった。
日本は西側陣営の一員として、米国の対共産圏世界戦略に組み込まれた。
1. 1 北朝鮮・中国軍が38度線を突破し南下。
4日、北朝鮮・中国軍がソウル入城、韓国政府は釜山に移転。
1. 3 NHK、第1回紅白歌合戦を放送。
1.25 朝鮮戦争で国連軍が再反撃、3/7ソウル再奪回、4/338度線を突破再北進。
3. 4 第1回アジア大会、インドのニューデリーで開幕。
3. 9 三原山が大爆発。
3.24 マッカーサー、中国本土攻撃も辞せずと声明。
4. 5 500円札(岩倉具視)発行。
4.11 マッカーサー、朝鮮戦争で大統領と対立、GHQ最高司令官、国連軍最高司令官を解任。
後任リッジウェイ中将。
4.20 第5回ボストン・マラソンで田中茂樹優勝。
4.24 東京・京浜東北線桜木町駅で(63型)国電火災。乗客107人焼死(桜木町事件)
4.30 日本初のLPレコード発売。
6. 1 株式会社日本信販創立。(初の消費者信用販売会社)
6.21 日本、国際労働機関(ILO)復帰・ユネスコ加盟。
7. 4 甲子園で第1回プロ野球オールスターゲーム。
7.31 日本航空設立。
9. 1 民間ラジオ放送開始。(中部日本放送、新日本放送)
9. 4 サンフランシスコ講和会議開始、52カ国参加。
ソ連等3カ国を除く48カ国と日本の間で対日平和条約調印。
9. 8 日米安全保障条約調印。
9.14 黒沢明監督の「羅生門」がベネチア国際映画コンクールでグランプリ受賞。
9.15 初の「としよりの日」(1966年、「敬老の日」として祝日に)。
10.26 衆院、講和・安保条約を承認。
*林芙美子「浮草」 無着成恭「山びこ学校」
吉川英治「新・平家物語」
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1952年昭和27年
対日講和条約、日米安保条約が発効(4月)、日本、独立を達成。
我が国の自衛力強化の動きが強まり、警察予備隊を保安隊に改編。
破壊活動防止法が公布され、革新陣営の反対運動が激しさを増した。
1. 4 英・エジプト両軍が衝突、英軍がスエズ運河を封鎖。
2. 1 ポンペイで開かれた第19回世界卓球選手権に日本チーム初参加、団体女子等4種目に優勝。
2.26 チャーチル英首相が英の原爆保有を公表。
3. 8 GHQ、兵器製造許可を政府に指令。
4. 1 砂糖統制撤廃。(麦も6月)
4. 1 GHQ、神宮外苑の各競技場、旧国技館、帝国ホテル等を接収解除。
4. 9 日航機「もく星号」、伊豆大島・三原山に墜落。大辻司郎(漫談家)等37人全員死亡。
4 17 溝口健二監督「西鶴一代女」封切、9月ベネチア映画祭で監督賞受賞。
4.28 対日講和・日米安保両条約発効。GHQ等廃止。
4.28 連合国占領軍の郵便物・電報・電話の検閲に関する件を廃止する法律施行。
4.28 日本・中華民国平和条約調印。
4.30 ビルマとの国交再開。
5. 1 第23回メーデー、デモ隊6000人が使用禁止の皇居前広場で警官隊5000人と衝突
2人死亡、1230人検挙、重軽傷500余人。(血のメーデー事件)
5.19 ボクシング世界フライ級で白井義男がダド・マリノを破り、日本人初の世界チャンピオンに。
6. 9 日本・インド平和条約調印。
7. 1 米軍が羽田空港を返還。
7.19 第15回五輪ヘルシンキで開幕。日本戦後初参加。
7.21 破壊活動防止法が公布。
7.22 ポーランド人民共和国成立。
8. 1 保安庁新設。10/15日警察予備隊を保安隊に改組(11万人)
8. 1 日本電信電話公社発足。
9.17 八丈南方で海底噴火、溶岩の新島・明神礁出現。
調査船第5海洋丸爆発沈没、31人死亡。
9.18 ソ連、国連安保理事会で日本の国連加盟に拒否権を行使。
10. 3 英国がオーストラリア・モンテベロ島で初の原爆実験。
11. 3 米、太平洋上のエニウェトク環礁で水爆実験に成功。
11.18 東京駅前に新丸ビル完成。
12.20 東京・青山に初のボウリング場開業。
*野間宏「真空地帯」 大岡昇平「野火」
壺井栄「二十四の瞳」 フランク「アンネの日記」
手塚治虫「鉄腕アトム」
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1953年昭和28年
米、アイゼンハワーが大統領に、ソ連ではスターリン首相が死去。
朝鮮休戦協定が成立、3年間に亘った戦火が収まった。
一方、インドシナ戦争はベトナムからラオス、カンボジアにまで拡大。
1.14 ユーゴ初代大統領にチトーが選出される。
1.20 アイゼンハワー、米大統領に就任。
2. 1 NHKがテレビ本放送開始。(1日4時間、契約数866)
3. 5 スターリン・ソ連首相死去(74歳)。後任マレンコフ。
4.20 ボストン・マラソンで山田敬蔵が世界最高で優勝(2時間18分51秒)。
5.19 世界平和評議会が丸木位理・俊の「原爆の図」に国際平和賞を授与。
5.25 米、ネバダで原子砲実験。
5.29 英登山隊のヒラリーとシェルパのテンジンがエベレスト初登頂。
6.18 広島市、原爆死没者数推定二十数万と発表。
7.16 伊東絹子、ミスユニバースで3位入賞(「8頭身」が流行語に)
7.27 朝鮮休戦協定に調印(板門店)。
8.28 日本テレビ、本放送開始(民法初放送)。
11.20 インドシナ戦争でフランス軍が北ベトナムのディエンビエンフーを占領。
11.28 東京・青山に紀ノ国屋開店(初のスパーマーケット)
12. 9 カンボジアがフランスから独立。
12.25 奄美大島が米から返還される。
12.31 NHK、「紅白歌合戦」を日劇から公開放送。以後大晦日の人気番組に。
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1954年昭和29年
造船疑獄などで吉田内閣は“指揮権”を発動、政局は極度の混乱に陥ちいり、
内閣も鳩山内閣に代わった。
ビキニ環礁での水爆実験で、第5福竜丸が死の灰を浴びた事件は、国民にショックを与え、
原水爆禁止運動に拍車がかかった。
1. 9 東京都で騒音防止条例を公布。
1.16 札幌で世界男子スピードスケート選手権大会。
(日本でのスポーツ初の世界選手権大会)
1.21 米で世界最初の原子力潜水艦ノーチラス号が進水。
2.11 米軍、九十九里浜沖の禁止区域で操業中の漁船約40隻に実弾威嚇射撃。
2.19 プロレス力道山・木村政彦組と米シャープ兄弟が世界タッグマッチ。
3. 1 静岡県焼津の第5福竜丸が太平洋ビキニ環礁の米州爆実験で放射能被災。
9/23無線長・久保山愛吉死亡。水爆初の犠牲者。原水爆禁止運動が全国規模に。
4.20 第1回全日本自動車ショーを東京で開催。
5. 7 ベトナム人民軍が、ディエンビエンフーを占領。
フランス軍司令官降伏。
6. 2 ソ連で世界最初の原子力発電による送電が開始される(5000kw)。
7. 1 防衛庁・自衛隊発足。
7.20 インドシナ休戦協定に調印。
仏がインドシナ3国の完全独立・仏軍の撤退。(米国は調印せず)
第1次インドシナ戦争終結。。
9. 6 ベニス映画祭で黒沢明監督の「七人の侍」、
溝口健二監督の「山椒大夫」が銀獅子賞受賞。
9.26 青函連絡船洞爺丸が台風15号の暴風雨のため転覆、死者1430人・不明17人。
11. 1 アルジェリア解放戦争起こる。
11.27 カンボジア、日本政府に対日賠償請求権を放棄と通告。
12. 7 吉田内閣不信任案上程、吉田内閣総辞職。
12.10 鳩山第1次内閣成立。
*三島由紀夫「潮騒」
*映画・・・「七人の侍」「二十四の瞳」「ゴジラ」「ローマの休日」
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1955年昭和30年
総選挙で左右両派社会党が3分の1を獲得、日本社会党の統一が実現。
保守側も保守合同が進み、自由民主党を結成、「55年体制」がスタート。
2.17 英が水爆製造開始を発表。
3.16 フランスが原爆製造開始を発表。
5. 5 第1回東京国際見本市開催。
5.11 宇高連絡船「紫雲丸」が貨物船と衝突沈没、死者168人。
5.28 ヘレンケラー来日。
6. 1 初のアルミ貨(1円)を発行。
7. 9 バートランド・ラッセル、アインシュタイン等の世界の科学者・知識人が
原子戦争危険を訴える宣言を発表(ラッセル・アインシュタイン宣言)。
7.25 日本住宅公団設立。
7.29 自動車損害賠償保障法公布(強制保険始まる)。
8. 7 東京通信工業(現ソニー)がトランジスタラジオを発売。
8.24 森永粉ミルクのヒ素中毒で楊枝人死亡、140人発病。(11月末患者10858人、死亡79人)
10. 1 国勢調査実施、人口8927万5529人、東京都803万7084人。
10.26 南ベトナム共和国樹立宣言、ゴ・ジン・ジェムが大統領。
11. 3 千葉県船橋市に初のヘルスセンター開場。
11. 理研光学工業が事務用複写機リコピー101型量産開始。
12.13 ソ連と国府が18カ国国連加盟案に拒否権行使、日本とモンゴルの加盟拒否される。
12. 年末の外貨保有高14億2000万ドル、輸出額20億1000万ドル(ともに戦後最高)。
*平凡社「世界大百科事典」 新村出「広辞苑」
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