A14.浜田観測所、2011年10月23日

報告者:内藤玄一
島根県日本海沿岸にある浜田気象観測所を2011年10月23日に見学した。 ここは浜田湾の奥の入り江に面した小高い孤立した丘の上にある。 (完成:2011年11月28日)

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更新記録
2011年11月28日:作成・完成


      目次
        14.1 はしがき         
        14.2 浜田特別地域気象観測所 


14.1 はしがき

見学者:内藤玄一(防衛大学校名誉教授)
見学日:2011年10月23日(日)

2011年の10月下旬に島根県浜田市を訪れる機会があって、数日間滞在した。その際、 無人化された気象庁の観測所を外側から見学させてもらい、その観測環境について 報告します。

14.2 浜田特別地域気象観測所

観測所は旧浜田測候所、創設1893(明治26)年、119年にわたる長い歴史があります。 2007(平成19)年10月1日に無人化され、特別地域気象観測所と なりました。気象庁資料より、所在地などのデータは次の通りです。

浜田市大辻町235-3:北緯34度53.8分、東経132度4.2分。
海面上の高さ、19m。
測定項目:気温・降水量・風向風速・日照時間・湿度・気圧。
風速計の高さ、14.8m。

建物は浜田湾の奥の入り江に面した小高い孤立した丘の上にあります。敷地は台地で、 観測所がほぼすべてを占めています。周辺の地形は、図14.1に示す通りです。

浜田の地図
図14.1 観測所周辺の地形(グーグルマップを加工)。

浜田湾には小島が点在し、沿岸部陸域は緩やかな丘や小山が多くあり、従って起伏が 続く環境です。観測所のある丘の周辺は2階建ての民家が密集していますが、 その高さはいずれも観測所敷地よりも低く、構内での観測に影響がないと思われます。

構内の露場はよく整備されている。フェンス外側周辺は斜面になっていて、地形上 雑木林はありません。

今回、風観測の代表点としての観測所の特徴を評価したく、周辺を車で広く回りました。 広域的な風の代表点として考える場合、北西から西の風向に対しては、海風として 良いデータを得ることができると思います。しかし、接地層の気流のような下層大気 のデータを収集するためには、風速計の設置高度が高く、更に敷地が丘の上であること、 敷地全体が小規模で複雑な地形に囲まれていて、十分な観測環境ではないと思いました。 丘の下から見た観測所の環境を、図14.2に示しました。 浜田観測所
図14.2 丘の下から見た浜田観測所(2011年10月23日)。

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