A12.浦河観測所見学、2011年7月18日

報告者:本谷 研
北海道帯広の南方、襟裳岬の西方に位置する浦河気象観測所の見学会を2011年7月18日 に行なった。この観測所は無人化後、観測露場が2か所に分かれていた。 (完成:2011年11月10日)

本ホームページに掲載の内容は著作物であるので、 引用・利用に際しては”近藤純正ホームページ”からの引用であることを 明記のこと。

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更新記録
2011年11月10日:ほぼ完成
2011年11月11日:付記を加筆


	目次
        12.1 はしがき         
        12.2 見学の年月日と参加者
        12.3 状況
        付記     


12.1 はしがき

重要な気候観測所は、北海道内では日本海沿岸の寿都、オホーツク海沿岸の網走(有人)、 北部の稚内(有人)、東部の根室、及び太平洋沿岸の浦河である。この5箇所のうち、 特に重要な観測所は寿都と浦河であり、観測環境は大事に守っていかねばならない。

今回、浦河の無人化後、はじめての見学会を行なった。観測露場は2か所に分離されて いた。

12.2 見学の年月日と参加者

年月日
2011年7月18日(月、祭日)

参加者(2名)
本谷 研
本谷義信

12.3 状況

露場内の草刈は頻繁に行なわれているようだったが、フェンス周囲のイタドリ等が かなり成長していた。

旧測候所庁舎脇の宿舎は完全に解体され、旧露場は草むらになっていた。新露場は 2か所に分離され、視程計と風速計が上側、その他の要素の測器が下側の露場に設置 されている。

露場の下側・上側は斜面になっている。フェンス外側の雑草が伸びると露場の風通りが 悪化するので、フェンス外側の雑草も年に2~3回ほど刈った方が よい。特に、気温・湿度計が設置されている下側の露場に対する風通りが 悪化しないよう注意したい。

なお、露場に向かう道路はチェーンが張ってあり、この外側から撮影した。



付記(近藤純正):
室蘭地方気象台によれば、測風塔や視程計設置の露場面積=315m、 雨量計や気温観測用の通風筒設置の露場面積=517m、それら フェンスの外側2~3mの所からは崖となっている。特に下側の露場については、 フェンス外側の雑草が0.5m以上に伸びると、露場の風通しが悪化し「日だまり効果」 により平均地温・気温が上昇する。このことに注意して、フェンス外側の3~4m範囲 まで年に2~3回草刈りすることが望ましい。浦河は他の観測所に比べて観測環境 のよい場所に設置されており、重要な気候観測所である。

上側露場
写真12.1 上側露場と測風塔(2011年7月18日)。

上側露場2
写真12.2 上側露場、中央左寄りは視程計、遠方は襟裳岬の方向。

両露場
写真12.3 道路を挟んで上側(左端のフェンス内)と下側(建物の手前右側のフェンス内) の露場。

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