ナレーション 「静御前」
舞=桃山 玉秀 兄、「頼朝」に追われる身となった「義経」は、愛妾「静」と 共に、吉野山まで逃れて来ましたが、ここで涙で別れ、降り積 もる雪の吉野山を越え、奥州路をさして落ちて行きました。 「静」は捕らえられ、鎌倉に留め置かれました。 ある日、「頼朝」の夫人「政子」の請いに仕方なく、鶴ヶ岡八 幡宮で舞うことになりました。 「静」は、心を残して別れた「義経」を想い、敵将の前をもは ばからず涙を流して、夫を慕う今様を、詠いながら舞ったので す。見ている人々も、その哀れさに涙を流したそうです。 「静」の、凛然と舞う男の子も及ばぬ気概は、今も尚貞女の名 を留めております。 ※舞は、2004年4月17日の演者です。