四年に三度くらいしか会うことがないのに、会うとお互いに親密な振りをしてしまう、 そんなオトモダチがあなたにはいますか? またはしょっちゅうメールのやりとりをし ているのに、実際に面と向かうとどうも全然波長が合わなくて、帰る理由を編みだそう と汗が出てくる、そんなオトモダチがあなたにはいますか? そのどちらでもよいのですが、ある日彼もしくは彼女が、それはそれはたいそう立派な 一本の竹炭をくれたとしようではないですか。それも長さ四メートル弱でめっちゃ硬い やつを。さらに、触るといつまでもいつまでも手が真っ黒になるのです。切り口も斜め なので壁に立て掛けることもままなりません。そんな竹炭をもしもらったのならば、こ れをあなたは彼/彼女の親愛の表現と取りますか、それとも巧妙な嫌がらせと取ります か? オトモダチってあなたにとって、どーゆーメリットがありますか? ほんとにオトモダチって面倒なものです。悩み事があると打ち明けられたら嘘でも真剣 に聞いてあげねばなりませんし、素敵な恋人が出来たと言えば喜んでいる振りをしなけ ればなりませんし、四メートルの竹炭をもらったら重宝しているよ、こんなふうに活用 しているよという例を考えなければなりません。もうストレスで爆発寸前です。そんな ときは…。 実家から送られてきたものなんだけどさー、と、そう言って、今度はこっちからプレゼ ントしましょう。くさやの干物を。一ヶ月分ほど。爽快ですよ、それこそオトモダチの 効用ってものです。でもそのあとで、ゾウアザラシのはく製が宅配されても、当局の関 知するところではありません。 苦あれば楽ありですよ。人生山あり谷あり…。それがオトモダチってもの、らしいです。 よく知らないけど。 |
2002.06.22 |