あの涙は誰のための涙?
あの涙は苦かった?
自分の口からは
何も言葉が出てこなくて
許してほしい過ちが
次から次へと出てきては
君の心を焦がした。
あの涙は自分のための涙。
あの涙は苦かった。
あの涙は誰のための涙?
あの涙は辛かった?
こうなるしかなかった僕を
痛いほど知っていたけれど
夜の帳に紛れては
陽の光を見上げられずに
僕の愛を投げ捨てた。
あの涙は僕のための涙。
あの涙は辛かったね。
あの涙は誰のための涙?
あの涙は甘かった?
生ぬるいゆったりとした流れが
君を眠りへ澱みへと誘う。
何処へ行くかは分からないけれど
気持ちよく流されて
君はそれに逆らう必要はない。
あの涙は彼のための涙。
あの涙は甘かった。
唇を濡らすあの涙を
君は拭おうとしなかった