むかしむかし、あるところに、ひどく貧乏な青年がおりました。
青年はその日の食べ物どころか、寝る場所さえない毎日を送っていました。
そんなある日青年は、袋小路の奥にある小さなお店で、素敵なものを発見しました。
水の入ったガラス玉の中に雪国があり、小さな町の向こうに山がありました。
山にはトンネル、そして汽車が走っています。雪です。まるで子供の頃見た夢の光景です。
もちろん青年にはそれを買う余裕はありません。でもいつか欲しい、と願いました。
何年もたちました。青年はもう青年ではなく、ちゃんと寝るところもあります。
でもあの「スノードーム」は手に入りませんでした。
それから、不思議なことに、もしあのスノードームをまた見つけたら、
自分はそれを買う勇気はあるだろうか、と複雑な気持ちになるのです。
新しいドームを1つ追加しました Room4 (2005.12.15) 新しいドームを5つ追加しました Room4 (2005.11.26) |