Toddler Penguin's Place >> 今月の言葉 >> 2002

いままでの言葉:2002年

12月の言葉:「ピエロ[・ディ・コジモ]の世界が空想的なものに思えるのは、それを形成している要素が非現実のものであるからではなく、むしろその反対に、彼の解釈の真摯さそのものがわれわれの経験不可能な遠い時代を、われわれに納得させるだけの迫力をもって、想い起こさせるからである。」from エルヴィン・パノフスキー『イコノロジー研究』
浅野徹ほか訳. 筑摩書房, 2002.11 (上) p. 137
11月の言葉:「図書館と金をいっしょにして考えるのは好きじゃない」from リチャード・ブローティガン『愛のゆくえ』
青木日出夫訳, 早川書房, 2002.8
10月の言葉:「どの対決も知っていたが、そのうんざりするほど知りつくしている感覚が心地よかった」by リチャード
チャールズ・ストロス 金子浩訳「<トースト>レポート」(『SFマガジン』2002年10月号 )
9月の言葉:「お客さんが見慣れちゃってる顔はSFには向かない。」by 押井守
押井守インタビュー「現実から遠く離れて : ぼくのつくりたいSF」『SF Japan』Vol. 05(2002)
8月の言葉:「……SFファンにはマントが型通りになびくのはつまらないんじゃないかなと思うのね。」by ひかわ玲子
「象徴としてのユニコーン」『季刊幻想文学』64号(2002年7月)
7月の言葉: :「結局のところ勝ち目はギャップにある。」by 星野スミオ
「星野スミオのラヂオブロス」『TV Bros.』 vol. 16, no. 13 (2002/6/22-7/5)
6月の言葉: 「だから道具立てが時代おくれだからって古い作品が必ずしも一読の価なしと見捨てられまい。いいものはいつまで経ったっていいにきまっている。」佐藤春夫「探偵小説小論」
日下三蔵編『佐藤春夫集 : 夢を築く人々』(筑摩書房, 2002.5) (怪奇探偵小説名作選 ; 4)
5月の言葉: 「ある種の人々――おそらくはとりわけ英国の人々――は、少年少女向けのがらくたに対して息の長い興味を有しているものなのだ。」by エドマンド・ウィルソン
「ああ、あの恐ろしいオークたちよ!」 高橋くみこ訳,『ユリイカ』2002年4月臨時増刊号「総特集『指輪物語』の世界」
4月の言葉: 「……つまり、本に狂うということは、だれにでも簡単に実践できる“日常の狂気(エブリディ・マドネス)”なのだ。」by 荒俣宏
『本読みまぼろし堂目録』pp. 69-70 (工作舎, 1994)
3月の言葉: 「魔法の指輪というものは―――さよう、魔力がある。」by ガンダルフ
J.R.R.トールキン ; 瀬田貞二、田中明子訳『指輪物語 ; 1. 旅の仲間』(評論社, 1992)
2月の言葉: 「こうした古墳の存在から漠然と考えられていた超自然的なものの存在に対する感情や、そこがかつてどんな場所だったのかといったことなどを、多くの人々にはっきりと再認識させたのは、J.R.R.トールキンだった。」
シャックリー ; 鈴木公雄訳『石の文化史』(岩波書店, 1982.3)
1月の言葉: 「「できなかった」という言葉は、一括変換で「今後の課題とする」と書き直すのが普通である」
山内志朗『ぎりぎり合格への論文マニュアル』(平凡社 , 2001.11.)

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