草の根援助運動(P2)は日本のNGOでも稀な「自治体班」という組織(といっても数人で構成)をもっています。それは、P2がもともと神奈川県内の自治体の協賛を得て発足し、そして、地域住民の理解を得て行うアジアの第三世界への援助については、自治体との協力が必要と考えているからです。
NGOは地球的課題である第三世界の飢餓、貧困、自然環境と生態系の破壊などについて活動し、その実状を市民社会に広く情報提供し、知ってもらう役割を担っています。すでにヨーロッパの自治体には多く見受けられますが、自治体が国際協力の重要なアクターとなっており、いまや日本の自治体もそのような役割を世界から期待されています。
草の根援助運動は発足以来5年間に、藤沢市、鎌倉市、茅ヶ崎市、逗子市、横浜市、川崎市などで自治体などの協力を得てシンポジウム等を開き、第三世界の課題について市民、NGOの間で認識を高めてきました。いま、日本の自治体の国際政策が「交流」から「協力」へと変わることが求められているときに、自治体の国際協力がよりよいものとなるために、市民組織の一員として共同していきたいと考えています。
今まで、P2は多くの労組や市民団体の協力に支えられてその活動を続け、実績を積み重ねてきました。連合神奈川、自治労県本部、全電通、神奈川高教組、三浦半島教祖、日本婦人会議、日教組退職者婦人協、YWL、その他各地市民団体等との関係やその基盤を大切にし、かれらとの連携をより有機的なものにし、お互いにその活動をパワーアップさせるようなパートナーになっていきたい。そんな意図から組織班をつくり、窓口を明確にしてみた。
顔の見えるパートナー、酒を酌み交わせるパートナーになりたいな。
国際協力の学習会を組織内でやってみようとしているあなた。P2も企画協力しましょう。スタディーツァーも大歓迎。バザー等のイベントにも参加させてください。交流会、懇談会ももてたらいいな。
神奈川高教組内には「開発教育小委員会」の設置に見通しがたち、その準備会はすでに5回を重ね、10名前後のメンバーが南北問題と国際協力の論議を教育の実践へと結びつけています。
今年の課題は第3世界のNGOと日本の市民の媒介である自らの役割を自覚し、P2を支持して下さっている賛助会員の方々との対話を深めることです。そのために現在進行中の企画が2つあります。
1つは8月10日土曜日の午後に横浜市大倉記念館にて賛助会員の方々との対話の会を持ちます。運営委員からはP2の現在の活動の焦点、賛助会員プロジェクトについての説明などをおこない、賛助会員の方々からはP2の活動全般について忌憚のない意見をいただくといった内容にしようかと思っています。
率直で和やかな会になればと思います。どんな人間がP2をやっているのかと興味本位で来て下さって結構です。 もう1つはインド班と協力しておこなう企画です。
今年の12月21日から来年の1月4日にかけておこなわれる、賛助会員プロジェクト(インドのNGOニューホープの保健衛生プロジェクト)の点検スタディツアーに賛助会員の中で希望される方に一緒に行っていただきます。 多くの方々が参加されることを望んでいます。
そのほかにもお金をいただくだけではなく、賛助会員の方々が楽しく、自分にあったかたちでP2に関われるよう工夫をしていきたいと思っています。
フィリピン班はP2最大のパートナーであるPRRM(フィリピン農村再建運動)を抱えています。したがって、フィリピン班は、当面PRRMの主要プログラムであるSRDDPへの理解を深め、それを紹介、PRすることと、SRDDPへの資金援助のためのパートナーの確保・維持を最大の目標として活動していく予定です。
そのためわれわれ自身もフィリピンやPRRMについての学習をより一層進めるとともに、PRRMやSRDDPについての理解を広めるためにブックレットを制作しているところです。できるだけ見やすく、わかりやすくをモットーにいま編集・執筆をしています。
また、11月29日から12月5日までSRDDPのドナーを中心としたスタディーツァーを企画しています。ワークショップを多くとりいれ、PRRMやSRDDPについて具体的に理解できるような内容になっていますので、興味のあるかたは、個人でも構いませんので是非ご参加下さい。
インド班は「責任ある援助」を今年度の目標としています。
現地のNGOについて理解を深め、NGOが行なっているプロジェクトの内容やその意味を理解し、その進捗状況を援助金をくれた人々や賛助会員の方々にわかりやすく伝える。そして現地訪問によって点検する。どれも当たり前のことなのですがやってみるとなかなか難しく思えます。
現地のNGOがおこなっている現地NGOが提出した計画書を見て、プロジェクトが悪いものではないとか、おおよその見当はつくのですが、それが実際に計画どおりに実行可能なのかとか、その社会でどれほどの効果を持つのかなど正確にはわからない場合が多いのです。
もちろん、われわれはパートナーの海外NGOを信用し尊敬していますが、彼らの活動の性格や意味を話や文書等から正しく理解するだけでもかなりの時間がかかります。ですから現在は援助対象のNGOを限定し、それについて勉強する日々が続いています。
海外援助に関しては、インドネシア班が大当たり。
バレンタインプロジェクトである、ビナスワダヤの竹製品ハンディクラフト事業に44万円を送りました。これは、人口4000人弱の貧しい農村ジャワ島センダンガラムで予定されているプロジェクトで、現在は資金も技術もないために、完成品をつくることができず、仲買人に安く売り渡している竹細工を、自分たちの力で出荷できるようにするのが目的です。それによって将来的には地域の雇用や収益が増大し、住民の半分が小学校しか行かないという状況を改善する一方策となることが期待されています。
また、前号の海外NGO便りでお知らせしたYPSIの開発プログラムに31万円送金を済ませました。また、Yokohama Worker's Live Aidからの援助金も別途YPSIに送付。それぞれの連絡で、班長は大忙し。
月1回の会合では、ビナスワダヤのプログラムについて学習を行い、現在はインドネシアの現状を知るために読書会などを行っています。
○月×日 慶応大学の学生さんから電話。
「ゼミでNGOについて勉強しています。色々教えていただきたいことがあるので、質問内容をFAXしますので、御返事をFAXで返送してください。」
NGOブームなのでしょうか、学生さんからのこういった問い合わせはよくあります。特に卒論の時期には集中します。私としても、質問にお答えすることで、NGOの活動について関心を持ってくださり、さらに、ボランティアになって下されば願ってもないこと、できるだけ丁寧にお答えするようにしています。
でも、質問を受ける度に思うのは、人に活動内容をわかってもらう難しさです。実際運営委員の方はどのような活動をしているのですか?と聞かれて、各班の活動を具体的に御説明しますが、具体的なイメージがわくかしら。
また、よくこんな質問も受けます。普通のボランティアの人が、会議に参加できますか?
私たちだって全員普通のボランティアのつもりなのだけどなあ。
○月×日 アイルランドのNGOの方から突然、FAXが届きました。
「来週日本を訪ねる予定なので、事務所を訪問したい。」時々、この様な手紙が届きます。
日本を訪ねるたってそれなりに日本は広い、それに日本のNGOは人手不足、そう簡単にアテンド要員だって確保できない。 それに、私の英語ではおぼつかないし英語のできる委員を確保したいのだけれど、時間もはっきりしない。
と突然、「今町田にいる、これから横浜駅で会いたい。」との電話。あわてて行ったけれど、私の指定した場所が悪くその日は会えずじまい、翌日お昼ようやく新横浜駅で会いました。 駅ではいきなり「ハーゲンダッツアイスクリームが食べられるレストランに行きたい」。新幹線の待ち合わせ場所を兼ねたレストランに案内し、カレーライスとハーゲンダッツアイスクリームを食べながら1時間半ほど、話をしました。
そのNGOは南北問題を主要なテーマにして約5年ほど活動し理事会はアジア人の南北問題専門の学者が名前を連ねているとのことでした。私たちの活動について殆ど知らないのに、「今年末か来年始めに日本でシンポジウムを開く。協力してほしい」といわれ、当惑していると、「きっとあなた達にもプラスになる」と自信たっぷり。ちょっと西洋人の自己中心的なところを感じます。
話が終わって新幹線で京都に発つ前に、頬にキスしてくれて、チョコレートをくれました。
昨日、1月ぶりにお礼状とシンポジウムの協力依頼の手紙が届きました。紙切れ1枚でこんな大事な事のOKが取れると思っているのでしょうか。それとも日本の私たちが大げさすぎるのかしら。
○月×日 アフリカのケニアの女性NGOから、資金援助依頼の手紙が届きました。残念ながら、現在アフリカまで手が回りません、お断りしました。
どうして、よい活動をしているNGOは資金がないのでしょう。特に村の女性の自立を地道に支援している草の根のNGOの資金不足は深刻です。本当に地域で大事な活動をしているNGOに資金がまわるように、特にODAや世銀等の援助に、ジェンダーの視点を取り入れていくように一緒に働きかけましょうと返事をしました。
去る5月1日に、連合のメーデー会場にて、フリーマーケットを開きました。
大きな段ボール5箱もの売り物が集まり、全部持っていっても売れないかもしれないと思いつつ、準備をしました。ところが、当日は10時の開店に合わせて9時に集合し、荷物を並べ始めると、並べる端からお客さんが買ってくださり、11時過ぎには殆ど売れてしまいました。
事務所に帰って、売上金をを数えると、なんと10万円近く!久しぶりに片手では持ちきれない千円札の束を数えました。
今回は集まった売り物も良い物が多く、値段付けを楽しんでしました。ウィーンに長く住んでいらして、今年の始めに亡くなった北沢代表の義理のお姉様から寄付していただいた物はうっとりするものばかり。映画で食卓にすわった主人が執事を呼ぶ、あのテーブルベルとか、ゆで卵を一つづつ乗せて、朝の食卓に並べられるきれいな絵の描かれた木のエッグスタンドとか、薄いガラスのブランデーグラスとかヨーロッパの香りのするものが沢山ありました。買われた方も喜ばれて、楽しいお店を開くことができました。
売上げ品の寄付をして下さった方、当日買い物をして下さった方、そして、お店を開かせていただくよう手配してくださった連合女性部の方々、本当にありがとうございました。