4-19-1.稚内・宗谷岬


稚内・宗谷岬周辺

稚内は利尻、礼文島への出発地、宗谷岬を目指すための拠点として考えてしまう人が多いのですがその周辺はそこはかとない最果て感があり旅心をくすぐられます。丘陵の草原、湖沼、岬、そんな風景を巡ってみるのもいいのではないでしょうか。

■抜海港

冬期に野生のゴマフアザラシを観察できる場所として人気があります。ゴマフアザラシ観察所が11月〜3月には開設されます。

■道立宗谷ふれあい公園

大沼の北側にある道立の公園。中心にあるビジターセンターには子供向けの屋内遊技場があり、その奥にある谷には屋外遊具も充実しています。離れた場所にある高台にある展望台からの大沼を見渡す眺望はすばらしい。

■大沼

冬の白鳥飛来地として著名な沼で、11月頃、4月頃は白鳥の中継地としてにぎわいます。 観察施設として湖岸にバードハウスがあり、双眼鏡や望遠鏡を借りることもできます。普段は立ち寄っても漠々とした風景が広がるばかりで面白みは少々欠けた沼です。

■声問岬

漁村のかたすみにぽつんとある小さな岬。 雑然とした人の生活の中に溶け込んでいて味わいがあります。国道238号南側にある旧声問中学校体育館は昭和28年竣工の煉瓦造の魅力的な建物です。

(交通:稚内駅-バス[21分]-声問-バス-宗谷岬・大岬)

■秋田木材発電所

旧秋田木材発電所は大沼へ南下する道路の東側にある煉瓦造の建物です。大正2年に竣工した火力発電所は小さなもので立ち寄ると驚かされます。かつては稚内市街にも電力を供給していました。

■海軍大湊通信隊稚内派遣隊幕別送信所

旧海軍の北方電波戦の要衝でした。煉瓦造の建物は時々一般公開も行われています。

■メグマ沼

稚内空港近くにある小さな沼です。 南側の稚内カントリークラブのある高台からの眺めは美しく、そこから丘を降りて木道が続いていています。



稚内

最北の町は夏と、冬では全く違った表情を見せます。 夏は夜遅くなっても短い夏を精一杯楽しむかのように町の人が繰り出し、旅人がざわめきを作り出します。 街路灯に照らされる人々に活気を感じます。逆に冬は町を歩く人はわずかで旅人もない世界となり 最北の地で生活するの厳しさを感じることができるのです。

稚内の宿は稚内全日空ホテル、ドーミーイン稚内と幾つかの地元のビジネスホテル、旅館が稚内駅周辺と南稚内駅周辺に点在します。今となっては貴重はYHも稚内には2軒あります。

■ノシャップ岬

稚内市街の北端にある岬で看板と灯台がぽつんとあるだけで少々殺風景で最果て感には乏しい。 食堂、土産物屋は数軒あります。

(交通:稚内駅-バス[11分]-ノシャップ)

■寒流水族館

ノシャップ岬にある小さな水族館ですがアザラシとペンギンはちゃんといます。

(入場料:400円、9時-17時、4月29日-10月、10時-17時、11月-3月)

■青少年科学館

子供向けの展示と南極観測隊資料が充実しています。プラネタリウムもあり。

(入場料:150円、プラネタリウム:150円、9時-17時、4月29日-10月、10時-17時、11月-3月)

■稚内公園

稚内市街の北門神社から丘陵地を登っていくと稚内公園があります。 展望台と樺太資料がある開基百年記念塔や樺太島民慰霊碑の氷雪の門、真岡郵便電信局事件慰霊碑である九人の乙女の像などがありぐるりと見て回ることができます。

■北防波堤ドーム

北海道遺産にも指定されたアーチ式のヨーロッパ的な美しいドームです。 樺太との航路(稚泊航路)があった昭和11年に完成しました。中を歩いてみることをお薦めします。

■お天気屋

旅人が多く訪れる喫茶店で利尻富士の形をしたリシリアンカレーが有名です。

■稚内温泉

露天風呂、サウナもある日帰り入浴施設。

(日帰り入浴:600円、10時-22時、第一月休)

(交通:稚内駅-バス[15分]-温泉前-バス-富士見5丁目-バス-坂の下-バス-稚内駅)

■副港市場

。本体施設には観光客向け、市民向けの市場とレストラン、日帰り入浴施設の「港のゆ」と樺太、稚内港駅の資料もある樺太ノスタルジー、港ノスタルジーなどが入ったスペースもありますが特に後者は仮設感がありなんとなく落ち着きません。付属施設として松坂大輔スタジアム、北のガラス館などもありますが需要があるのか微妙で、全体として中途半端な施設だと感じました。

(日帰り入浴:700円、10時-22時)

■クロスライン

モシリパYHに泊まって詳しいことを教えてもらってから出かけて下さい。 稚内の半島を横切っていく草原の中の小道です。 草原の遥か向こうには利尻、礼文が浮かんでいます。 天気が良ければサハリンも望めます。 歩きおわったら稚内温泉で一服してから帰りましょう。

■ホワイトライン

モシリパYHでクロカンスキーをレンタルして行ってみましょう。 雪の丘を巡る小さな旅が楽しめます。 柔らかい起伏の連なる雪の丘の風景は幻想的です。



宗谷岬周辺

■宗谷岬

道路のカーブの途中になんとなく岬があります。 もし何も目標物がなければここが宗谷岬だとは気がつかないでしょう。 稚内から訪れる場合と浜頓別方面からやってくる場合がありますが、 稚内からはひたすら平坦な海岸線をはしるのに比べ、 浜頓別方面からは気象の分かれ目ともいえる東浦の丘陵を越えてくるので感動は大きいかもしれません。 特に夕刻の東浦の丘陵越えは私の好きな風景のひとつです。

宗谷岬には碑と間宮林蔵の像などがありますが展望のよい丘の上には絶対に登ることをお勧めします。 一瞬崩れるのではないかと感じる旧海軍の望楼からの風景は遠くにサハリンを望みます。 冷戦の最中にはそれは緊張のある風景だったのですが今では稚内からサハリンを訪れることさえ可能になりました。

稚内からバスでばたばたと往復するのは滞在時間も短くなり本当に行っただけになってしまいます。 1本バスを遅らせるか稚内でレンタカーを借りてついでによるのがいいかもしれません。 そうすれば宗谷丘陵大牧場も駆け回れます。

■柏屋

お土産やなのですが入口に日付、時間、気温などが記されているので最北に到達したことを写真に残すにはとてもいい。

■最北海鮮市場

たこのたまごなるものがありました。 買ってきたのですがまだ試食していない。

■出光

テレビのCMにも出てきた最北のガソリンスタンド。 給油すると日本最北端給油証明書をもらうことができます。

■宗谷丘陵大牧場

宗谷岬の内陸部は大牧場になっています。 最北の牧場は結構ダイナミックです。 波打つ丘陵地に延々と牧草地が続き、肉牛がそこここにいます。 この波打つ丘陵地、地理学用語では周氷河地形といい北海道遺産にも選定されました。 土地が凍結と解凍をひたすら繰り返しこの風景が形造られました。

■宗谷丘陵フットパス

宗谷岬から宗谷丘陵をめぐるフットパスのコースができました。宗谷岬から宗谷護国寺まで全長11km、4時間程度の行程です。丘陵地の尾根を中心に歩くので展望もよく、途中宗谷岬ウィンドファームの風車に立ち寄ったりすることもできる変化のあるコースです。

■ゲストハウスアルメリア

宗谷岬の丘陵地に登ると大きな風車を備えた建物がまず目に入ります。 ここがゲストハウスアルメリアで宗谷黒牛のステーキなどを堪能することができます。

(交通:稚内駅-バス[50分]-宗谷岬-バス-大岬)



北海道旅情報巻頭  4-19.宗谷・北オホーツク
4-19-1.稚内・宗谷岬