天売、焼尻に向かう船もかつては苫前から出ていた時代もありました。 それが羽幌に寄港するようになり今では苫前から船が出ることはなくなりました。
そういえば営林署は羽幌ではなく苫前の古丹別にあります。 町の面積が広く羽幌よりも森林が広がっていて林業が盛んだからだとか。
羽幌に隠れて今では町としての規模は小さいのですが逆に町としての雰囲気はよく、訪れる見所もたくさんあります。 オロロンラインを通る途中の見逃せないポイントです。
■上平牧場と風力発電
苫前の新名物がこの風力発電の風車です。 国道を走って南からはしってくると無数の巨大な風車が廻っていてとても壮観です。 国道脇に車を停めて見ることができますが牧場入口に駐車場があり風車の真下まで行くことができます。 巨大な風車を見上げてみましょう。 またまっすぐに南に向かう牧場の中の道はダートですが通行できます。 風車と牧場、海の風景が楽しめます。 内陸部への道は関係者以外は立ち入り禁止です。 また牧場内にもむやみに立ち入ることはやめましょう。
この牧場には39基もの風車が廻っていますが実はふたつの別会社の発電所からなりたっています。 苫前グリーンヒルウィンドパークは20基がありトーメンパワー苫前が経営し、 苫前ウィンビラ発電所は19基がありドリームアップ苫前が経営する施設なのです。 牧場の入口付近に小さな事務所が立っています。 夕陽ヶ丘にも3基の風車がありこれは町の施設。
■とままえ温泉ふわっと
苫前に最近できた大きな温泉施設です。 まずその施設の大きさに圧倒されます。 壁をうまく駐車場の一面に配していて規模を大きく見せている感じですね。
温泉の中は開放感溢れる雰囲気ではなく入り組んでいてわかりにくいのです。 そして浴槽のどれもが他の町営温泉よりちょっと深めです。 深いので体がよく温まります。 露天からの夕陽も無論お薦めです。 椅子がすべて木製だったのがめずらしい。 レストラン風夢にはエビの入った白いスープうどんがあります。
(日帰り入浴500円、夏10:30〜21:00、冬11:00〜21:00)
■ココ・カピウ
ホワイトビーチに面した喫茶店ながらも前浜で取れたてのウニを使ったウニ丼には定評があります。ウニ丼は6月中旬〜9月中旬。
(営業時間10時〜19時、5月〜10月)
■ななかまどの湯
昔からある小さな町営温泉。 午後のみの営業なので銭湯みたいな感じかな。
(入館料390円、15:00〜21:00、土日13:00〜21:00)
■三毛別羆事件復元跡地
大正時代に羆が開拓地を襲い7人の人々が犠牲になりました。 復元跡地は古丹別市街からかなり奥でその時代にこんな所まで開拓の手が入ったのかと驚かされます。 また今は三渓の集落まで盆地に水田が続く風景にかつての日本人の稲作への執着心を感じます。 復元跡地の手前で急にダートになり森の中に復元跡地がありますがかなり不気味です。 開拓小屋が復元され、開拓当時の倒木などが置かれています。 中でも小屋を襲おうとしている熊の模型が精巧ではないのですがかえって恐い。
古丹別からここまでの道はベアーロードと名付けられています。 かわいいイラストがどの農家の壁にも掲げられているのが不思議です。 イラストはざっと見た感じ3種類あるようで古丹別の郵便局ではそのすべてを見ることができます。 ちょっとした解説の書かれた農家の壁もあり。 吉村昭の小説熊嵐はこの事件が題材になっています。
■古代の里
町中にある古代の遺跡を復元した公園。 郷土資料館も併設され羆事件の再現模型はここにあります。
(入館料210円、10:00〜17:00、月休、5月1日〜11月10日)
■夫婦愛の鐘
丘に鐘がありつくことができる。 昔はここしか観光スポットがなかったのかもしれません。 ちょっと寂しい雰囲気。 間近ではありませんが風車を望めます。
■農免道路
古丹別の北側の農免道路がとても景色が良くお薦めです。 古丹別から行くとまず8線沢の方面の丘陵地の樹海風景が圧巻。 そしてさらにしばらく行くとうねうねと草地が広がる牧場の中を道が続きます。 私が訪れたのは秋でしたのでその先の沢のすすきの広がる風景も良かったです。
(交通:留萌-[バス69分]-苫前-[バス24分]-羽幌)
道の駅ほっとはぼろのある一帯はサンセットはぼろ、バラ園、海鳥センターがあり、オロロンラインの長いドライブの休憩地点としても活用できるでしょう。
■サンセットはぼろサンセットはぼろは羽幌市街で最も目立つ7階建ての公共の宿で温泉も完備。 強塩泉の温泉は中も開放的でリラックスできます。 浴室に椅子も多数配置されいる点は嬉しい配慮。レストランにはえびタコ餃子カレー丼やえびタコスープ餃子もあり。
(日帰り入浴550円、10:00〜22:00、4・10月の第3火水休)
■はぼろバラ園
道の駅に隣接して小さなバラ園があります。 シーズンは8月上旬です。
■北海道海鳥センター
北海道の海鳥のことについて学ぶことができます。 天売・焼尻へ渡る前に寄ってみましょう。
(無料、9時-17時、月曜、祝日の翌日休)
■郷土資料館
休村中の緑の村から移された羽幌炭鉱の資料をはじめ羽幌町の歴史的資料が一同に集められた施設です。
■おろろん食堂
道の駅に隣接した食堂で甘エビ丼などあり。シーズンには団体客で混雑します。
■みなと食堂
羽幌港へ行く途中にある食堂。
■北のにしん屋さん
派手な看板が目立つお店は海産物の直売場に吉野家のカウンター風の食堂が併設されています。羽幌丼、海鮮丼はネタが豊富ですが安価でお薦め。
(交通:留萌-[バス93分]-羽幌-[バス67分]-遠別-天塩-幌延)
天売島を周るのに最も適した交通手段は自転車です。 高低差があるためきつい場所もありますが、下る時の爽快感は格別です。 2時間で700円程度が相場かな。
■海の宇宙館
天売島の海鳥に焦点をあてた民間の施設。 写真が充実。 季節ごとの見所情報も得ることができます。
(入場料:300円)
■天売灯台
草原の径の果てにある灯台。 訪れる人は少ない。 もしかすると海岸に降りることができるかもしれません。
■観音岬展望台
主にウミネコを観察することのできるスポットです。 海岸風景もお勧め。
■海鳥観察舎
無料の望遠鏡で遠くの海鳥を観察してみましょう。
■赤岩展望台
赤岩の風景もさる事ながらその周辺のウトウの巣穴の数に圧倒されます。
■天売島国設鳥獣保護区管理棟
オロロン鳥の剥製もある小さな歴史のある施設。
(交通:羽幌-[フェリー90分・高速船60分]-天売)
焼尻島もサイクリングを楽しむのにはよい所です。 天売島と違い台地の上は平坦で快適です。 2時間で700円程度が相場でしょう。
■オンコ原生林
港からすぐに台地に上った集落の裏手はオンコの原生林が広がります。 すばらしい枝葉をした木には名木、変わった枝葉をした木には奇木として名前がつけられているのがおもしろい。 森の中には散策路が幾つかあり、ゆっくりめぐることができます。 雲雀ヶ丘公園には水芭蕉の群落もあります。
■めん羊牧場
焼尻島の台地のほとんどはめん羊牧場として草原になっています。 草原の向こうには海が広がるのでぐるっと水平線も見渡せとても気持ちがいい場所です。
■鷹の巣
遠くに天売島が望めるもの悲しい雰囲気のスポット。 人の気配が感じられない。 鷹の巣から白浜までは海岸線に海鳥を見かけます。
■焼尻資料館
鰊漁が賑わった時代の建物、旧小納家が公開され、その中が焼尻島の資料館になっています。 小納家の歴史を振り返りながら島の歴史を考えてみましょう。
(交通:羽幌-[フェリー55分・高速船33分]-天売)
北海道には数少ない、夜に訪れたい公共施設です。 直径65cmの望遠鏡を実際に覗くことができるのです。 星のことをあまり知らない人でもいろんな星や星雲に位置を合わせて解説をしてくれます。 夏のシーズン以外はやはり寒いので防寒対策が必要です。 5000円で星に好きな名前をつけるシステムもあり、町のみでしか通用しませんが名前が登録されます。 ただ名前をつけるだけでなくCD等、パンフレットなども付くのでお得かも。 ドラマ白線流しの舞台にもなった天文台は実はここです。 また展示室に星つながりからなのか巨人の星の星一徹の家の部屋の間取りの模型が展示されているのは笑えました。 夜に訪れるのがたいへんな場所ですので岬センターで泊まるのがいいかもしれません。
(入場料:100円、10:00〜21:00、火水〜17:00、10月〜3月は10:00〜19:00)
■岬センター
日本海オロロンラインには新しい温泉が乱立していますがここは戦後まもない頃から温泉があったのです。 現在の建物は昭和58年に建築されました。 湯船はふたつあり大きい方は普通のお湯なのですが、小さな方は濃厚な温泉で入る価値があります。 現在温泉の外で改装工事が行われているので2002年には露天風呂ができるのかも? 工事名には岬の湯新築工事と書かれていました。 路線バスはフロントに連絡して寄ってもらうシステム。
(日帰り入浴310円、11:00〜21:00、第1・3月休)
■旭温泉
ちょっと山奥に入ったところにある小さな木造の公共の宿。 昔ながらの雰囲気がとてもよくかつ成分もかなり密。
(日帰り入浴400円、7:00〜21:30)
■道の駅富士見
遠別町は特に見るべきものがなく通過するだけになってしまいがちです。 そんな時でも道の駅だけはちょっと顔を出してみましょう。 遠別の名産品などオーソドックスな道の駅。
道の駅の裏手の丘陵地は富士見ヶ丘公園と呼ばれる公園になっていてキャンプも可能です。 この森林公園に向かう遠別川を渡る橋がお金の無駄遣いに感じるのは私だけでしょうか。
■遠別町郷土資料館
かつての学校の木造の建物がそのまま郷土資料館になっています。 展示内容は遠別町内に絞られかなりマニアック。 遠別町内の小学校の変遷などがまとめられています。 内容は詳しいことがわからなくてもかつての遠別の町の息吹を感じることができる。
(入場料:100円、10:00〜17:00、5月〜10月、土日水祝開館)
■久光堰堤
遠別川にある堰で、遠別川を塞き止め階段状に水が流れています。 秋には鮭の遡上が観察できます。 入口に案内などはないので注意しましょう。
■遠別海岸道路
か細い舗装道路が幾つもの小さな橋を越え海岸沿いに続きます。 とても味がありドライブの時に訪れたい場所です。
■遠別ウィンドファーム
海岸道路沿いとその先に風力発電の風車が立っています。 漠々とした平原にありかえって寂しく感じてしまう雰囲気。
キャンプ場のある鏡沼の高台の上にできた新しい温泉。 この付近にある温泉のほとんどが塩化物強塩泉なのですが、その中でも最も肌がすっきりする感じがする温泉です。 和風と洋風の浴場があり毎日男女が入れ替わります。
(日帰り入浴:500円、平日11時-22時、土日祝10時-22時)
■天塩川歴史資料館
かつての天塩町の役場が改修され天塩川歴史資料館になっています。 この資料館は天塩町のみならず天塩川流域の歴史も紹介しています。 たぶんこの周辺の資料館の中では最もおもしろいものだと思います。 天塩川の川運に使用された長門船も復元展示されています。 川口遺跡で発掘された土器もあります。
(入館料:無料、10時-17時、月休、5月1日〜10月31日)
■川口遺跡
天塩は擦文文化の時代にはとても大きな集落がありました。 長期にわたって調査が行われ230もの住居が発掘されたのです。 そんなかつての風景が森の中に復元されています。
■北川口展望台
国道には案内板もなくたどり着くのがとても困難な展望台です。 パラボラアンテナを目標にして探してみましょう。 展望自体はすばらしいと言える程ではないです。
北海道旅情報巻頭 4-18.日本海オロロンライン