黒松内のカタクリ群落


■黒松内のカタクリ

北海道においてカタクリの大きな群落がある場所は大別して2ヶ所あります。ひとつは旭川周辺の一帯、そしてもうひとつがニセコ周辺の一帯です。

カタクリは雪解け後まもないGW前後に花を咲かせます。平年ですと旭川の男山公園がGW後半の休みの時期に満開になります。ニセコ周辺はそれよりも南に位置しますが群落は比較的標高の高いところが多いので同じような時期になってくると思います。

ニセコ周辺ではニセコの山麓、蘭越のコックリ湖、そして黒松内などに大きな群落があります。カタクリは小さな花で背丈も低いため笹が繁茂する場所ではどうしても見つけにくく目立たないことが多いのですがそれ以外の場所でもよく見かけることがあると思います。

黒松内の群落で私の知っている場所は奥之院の境内の森の中と黒松内ブナ林の展望台に近い一角です。中でも奥之院の群落はよく整備されているためか下草が少なくカタクリだけが一面に咲き見事です。ほとんど知られていないこの群落は実はとても行くだけの価値があります。一方黒松内ブナ林のカタクリは公園内の一部に点々と咲く程度であまり見栄えはしません。唯一展望台の直下の群落がいい程度でしょうか。

(交通:長万部-[JR22分]-黒松内-[JR66分]-ニセコ)

■奥之院入口

カタクリの群落があるとうたったものは一切ありません。道路の脇に木の柱がありそこからダートが台地の上の森まで続いています。入口に駐車スペースが若干ありますがダートを上って行った本堂の前にも数台程度の駐車スペースがあります。上っていくとすぐカタクリが目に付きだし平野と川を見下ろす台地に着きます。

■森の中のカタクリ群落

明るい広葉樹の森の中にカタクリが一面に咲き乱れる様は壮観です。森の中に石仏をめぐる一周コースがつくられ、そのルート上にはずっとカタクリが続きます。

■トワヴェールを望む

そんな森の向こうにはソーセージやハムが食べられるトワヴェールが望めます。トワヴェールからも奥之院の社が当然望めますが知っている人でないとわかりにくいかもしれません。

■黒松内ブナ林

黒松内のブナ林のある森林公園はなぜか開発の手がしっかり入っていて芝生が丘陵地に続きます。ほとんどの人がブナ林を目的として訪れ、そのブナ林に入ることもなくちょっと森林公園を周っただけで帰ってしまうのではないでしょうか。
■展望台の直下のカタクリ群落

森林公園の最も高いところに展望台がありそのちょっと下ったところにカタクリの群落があります。写真では一面に咲いているという感じですがほんの一角だけですので注意してください。またブナセンターでもらえる地図にもカタクリが森林公園のどこで見ることができるかが解説されています。


北海道旅情報巻頭  3-6.花と紅葉とガーデンの旅
黒松内のカタクリ群落