水芭蕉を探してみよう


■北海道の水芭蕉

本州では水芭蕉の群落というと尾瀬に代表されるようにかなり山奥に分け入った所でしか見られないというイメージがあります。 しかしながら北海道ではちょっとした湿地には必ずといっていいほど水芭蕉があります。 ありがたみがないと言うほどではないのですが、大きな群落はともかく小さな群落は紹介されることはありません。 大きな群落のある網走湖、マクンベツ湿原などを訪れるのもいいのですが、 ちょっとした自分だけしか目に留めないような水芭蕉の群落を探してみるのもいいかもしれません。 水芭蕉よりはもう若干希少価値がありますが同じような場所にザゼンソウも群落をつくります。

■水芭蕉を探すコツ

どこにでもあると言っても探すコツを知らなければやはり見つけることはできません。 基本的な条件は水が少しだけ溜まる湿地であるということです。 水がほとんどない湿地よりも少しだけ流れがあるような湿原の流入、流出箇所などがねらい目です。

ということでやはり本流の流れが早い河川沿いはなかなかやはり見つけるのは難しいでしょう。 わずかに川が大きく蛇行する時の内側の岸は土砂が堆積するので湿地になり水芭蕉の群落もある可能性があります。 そしてやはりねらい目は小さな川です。 小さな川沿いは流れと水のよどみ具合が適度で水芭蕉の生育に適しています。 特に小さな川が大きくカーブする場所などには高確率で群落があります。 それともうひとつは湖沼の湖岸です。 まず確実に水芭蕉を発見できるでしょう。

■時期

時期は北海道も広いため一概に言うことはできないのですが、 暖かい平野部、道南などでは4月中旬〜5月初旬頃、寒さの厳しい道北、山間部などでは5月初旬〜中旬と考えればいいと思います。 ようは雪解けのほんの少しあとに水芭蕉は咲くのです。

■水芭蕉の小さな群落

この写真は芦別の山間部で見つけた本当に小さな水芭蕉の群落です。 こんなかわいらしい水芭蕉の花を見つけてみましょう。 ちなみに花の時期を過ぎた水芭蕉は葉がどんどん肥大化し、とても美しいとは言えない状態になります。


田園地帯のあぜ道に咲くフキノトウ


■フキノトウ

こちらも見飽きてしまうというよりは、それこそ道端で車の排気ガスにむせび泣いている代表格ともいえる花です。 食べることも不可能ではないらしいですがかなり苦いのでお薦めしません。 本州では見つけると北海道よりは遥かに喜ばれますよね。

■フキノトウが咲く場所

田園地帯のあぜ道、主要道路の路肩に無数に芽を出します。 草が繁茂する場所より裸地に近い状態の方が生息をしやすいようです。 ですから公園などでもよく見ることができます。

■時期

フキノトウは雪が消えた後に最初に芽を出します。 ですから4月初旬〜5月初旬頃でしたら必ず見かけるはずです。


北海道旅情報巻頭  3-6.花と紅葉とガーデンの旅
水芭蕉を探してみよう、田園地帯のあぜ道に咲くフキノトウ