4-1-1.函館・恵山


函館

函館は北海道の都市のほとんどが明治の開拓期以後に新たに成立したのに対し、江戸時代にはすでに松前藩の役所が置かれていました。そして函館山麓一帯は明治期からの歴史的建造物が多く、港を望む風景とほんのり調和しています。町の雰囲気は「北海道らしさ」とは違った独自の息吹を感じ、それが大変心地よいのです。今では北海道の玄関口の座は千歳に奪われてしまいましたが、本来なら北海道への旅は津軽海峡を渡り函館に着くのが正論であり、なかなか難しいことなのですが、初めての渡道の時には最初に立ち寄って欲しい町と言えます。

函館市内の観光地は五稜郭、トラピスチヌ修道院が郊外に位置する以外は函館駅から函館山に至る地域に集中しています。それらをめぐるには市電と登山バスを含めた函館バスに乗ることができる一日乗車券(1000円)や二日乗車券(1700円)や市電のみの一日乗車券(600円)が便利です。また北都交通の定期観光バスは多彩な設定があり活用できます。、函館バスにも「レトロバスで行く函館イルミネーション・夜景観光バス」があります。

宿泊地としては函館市内観光の拠点としてだけでなく、周辺観光の拠点として有用です。函館駅周辺は大手チェーンも含めホテルがかなり過剰でシティーホテルも含め安く泊まることができるでしょう。また函館市内にはB&B形式のペンションなどもあります。市内には函館空港に程近い場所に湯の川温泉の温泉街があり、ここも団体主流の宿からハイレベルな宿まで幅広い。

■函館山

函館山は津軽海峡と函館市街を一望でき、晴れた日にはさらに本州までの眺望が約束されます。 昼間の風景も美しいのですがやはりお勧めは夜景で函館市街が街の明かりで浮かび上がります。また海には時期によってはイカ釣り漁船の漁火がきらめきます。私個人としての意見ですが霧のかからない雨の日の夜8時ごろの夜景が光の量、反射具合から考えて特に美しいのではないでしょうか。

登る方法にはロープウェイ、バス、徒歩等たくさんありますが自家用車は夜景時間帯規制されます。 ロープウェイは短時間に風景が眼下に広がるのが魅力的、バスは安さが魅力的で一日乗車券も活用できます。ロープウェイは割引券が出回っていますのでそれを活用するかJAF会員証やホームページクーポン券にて1割引。

函館山山頂のロープウェイ発着所には売店に加えてレストランもあり暖かい中でゆっくり夜景を楽しみたい人には最適です。料理は若干高めながらも味は良い。レストランの客席は窓側に一列、そしてその内側にもう一列ありますが窓側を取れないときには無理して入ることはないでしょう。

(ロープウェイ往復:1,160円、9時もしくは10時-22時(4月末-10月31日)、10時-21時(11月1日-4月末))

■函館山砲台跡を巡る散策コース

函館山を昼間に訪れるのならこのコースを推薦します。 山頂から幾つかの砲台跡をめぐり、千畳敷砲台跡を経て立待岬へと至る2時間程度の散歩道です。 煉瓦積みの砲台跡はなかなか迫力があります。またかつて集落があった寒川への草分け道は知っている人でないと見つけることはできないでしょう。

■元町周辺

歴史を感じさせてくれる街を散策するのも楽しいものです。 函館公園には小さなレトロな遊園地、動物園、博物館などがあり桜の名所でもあります。またハリストス教会、旧公会堂など有名な建物を巡りながら坂道の上から港を眺めるのがいい。 外人墓地から立待岬まで散策コースが整備されていて半日程度をかけてのんびり歩くのがお勧めです。 外人墓地からさらに海岸に出ると穴澗と呼ばれる洞窟まで道が続き、その上に砲台跡や神社がありますが、危険なため現在は立入禁止です。

■ベイエリア・金森赤レンガ倉庫

ベイエリアの中心の金森赤レンガ倉庫は明治42〜43年に造られた赤レンガ倉庫群が再利用され魅力的なビアホールやショッピング街になっています。西波止場を含め一帯はショッピングをするには最適です。クリスマスにはイルミネーションイベントもあり。北方民族資料館、北方歴史資料館、函館市文学館などの小さな博物館も多く、それらを巡るのもお薦めです。

■谷地頭温泉

函館市民に親しまれる昔ながらの公営温泉です。民間への売却も予定されていますがどうなるか。平成10年にリニューアルされ露天風呂もある温泉に生まれ変わりましたが雰囲気は巨大な銭湯。 早朝から営業しているので夜行列車到着後に直行するのもいいでしょう。

(日帰り入浴:420円、6時半-21時半、第2・4火曜休)

■朝市

日本で最も有名な朝市。 渡島蔬菜農業協同組合、えきに市場、どんぶり横丁市場、塩干市場、協和会にて全体を構成していて農産物、海産物購入、食事をするには駅にも近く便利です。

■メモリアルシップ摩周丸

青函連絡船が発着していた桟橋には今はメモリアルシップ摩周丸が船体を横たえています。内部はかなり改造されていて青函連絡船として就航していた名残は操舵室など一部だけで青函連絡船を知りたい人は青森港の八甲田丸を見学するのがいいでしょう。津軽海峡は津軽海峡フェリーや青函フェリーで今も渡ることができます。

(入場料:600円、8時半-18時・4月-10月、9時-17時・11月-3月)

■五稜郭・箱館奉行所

西洋風の日本では珍しい星型の城郭です。今は中は広い公園になっていて桜の季節は非常に見事。その中心には江戸時代の末から明治4年まで存在した箱函奉行所が平成22年に復元されました。贅を尽くした木造建築は非常に見事で一見の価値があります。堀で営業する野田貸しボート店は大正12年創業で舟は木製。公園に隣接して函館市立美術館と北洋漁業の歴史を展示する北洋博物館もあります。

(箱館奉行所:500円、8時-18時・4月-10月、9時-17時・11月-3月)

■五稜郭タワー

公園横には展望施設として平成18年に新しい五稜郭タワーができました。高さは107mで展望台で五稜郭の歴史を紹介する展示スペースを眺め、床が強化ガラスでできているシースルーフロアで展望を楽しむのがいいでしょう。明るい1階の無料エリアにも売店はあり。冬に「五稜郭の夢」というライトアップイベントがあり、この時期に訪れるのもお薦めです。ロープウェイと同様に割引券が出回っていて、JAF会員証や市電の一日乗車券等でも1割引。

(五稜郭タワー:840円、8時-19時(4月21日-10月20日)、9時-18時(10月21日-4月20日))

■土方・啄木浪漫館

大森浜に面する啄木小公園の脇にある観光施設。1階に土方歳三、2階に石川啄木の資料を展示。

(入場料:600円、8時-18時)

■ラッキーピエロ

函館のローカルチェーンのハンバーガーショップです。 独特のメニューがおいしくとてもひとつひとつがボリュームがある。 函館市内に数店舗あり、それぞれの店にテーマがあり個性的。

■ハセガワストアの焼き鳥弁当

函館のローカルチェーンコンビニエンスストアです。 豚肉を焼いてご飯の上に乗せた焼き鳥弁当がおいしいと評判です。 その場で焼いてくれるのがうれしい。函館市内に店舗は結構あり目立つ看板があるのですぐわかると思います。



湯の川温泉・トラピスチヌ修道院

■湯の川温泉の銭湯

湯の川温泉は北海道で最も歴史のある温泉です。函館の奥座敷ともいえる湯の川は大きなホテルが林立しています。そんなホテルに囲まれながらも温泉から源泉をひいた銭湯が幾つかあり、そんな銭湯を訪れてみるのもいいものです。

日の出湯は独自の源泉を持ちその濃い温泉の成分には定評がありましたが残念ながら廃業になってしまいました。。また泉源を同一とする長生湯、大盛湯、根崎湯もそれに劣らぬ良さがあります。どの温泉も成分が床に堆積している様が壮観です。函館の銭湯はお湯が熱く、それに耐えるのもなかなか大変。

(日帰り入浴:370円、長生湯6時〜21時火休、大盛湯6時〜22時1・3水休、日の出湯6時〜22時月休、根崎湯6時〜22時月休、永寿湯5時〜22時無休)

■トラピスチヌ修道院

女性のための修道院。函館市内に位置するためか男子修道院のトラピスト修道院よりも観光客が多い。修道院の敷地内には入ることができますが館内にとは一部を除いて入ることはできず基本的には庭園を楽しむ形になります。桜の季節はとてもいい。駐車場は修道院を出てすぐのところにある市民の森の有料駐車場(200円)を利用することになります。公共交通機関で函館駅から訪れる場合、椴法華行きのバスでトラピスチヌ入口で降りると徒歩5分程で修道院へ行くことができますがバスの本数が少なく不便なので市内バスで湯の川団地北口まで行き15分程歩く方法がいいかもしれません。

■見晴公園・香雪園

明治後期に豪商岩船氏により造られた庭園とその一帯が趣のある公園になっていて函館の魅力がこんなところにもあるのかと驚かされます。 園内には茶室の園亭や一部煉瓦造りの温室などがありのんびり歩くとぐるりと1時間程度楽しめます。桜と紅葉の名所。隣に昭和2年開業の名門、函館ゴルフ倶楽部があります。

■熱帯植物園

温泉の熱を利用した植物園で巨大な温室がメイン。子供遊具や動物もいて子連れにはいいかもしれません。周りにはさる山があり冬には温泉に浸かるさるも観察できます。

(入場料:300円、9時半〜18時4月〜10月、9時半〜16時半11月〜3月)

■志苔館

14世紀から15世紀に小林氏により築城された城。今は土塁が残り、登ったところからの海と函館山の眺めが良い。函館空港真裏。

(交通:函館駅-[市電28分]-湯の川温泉)



トラピスト修道院

■トラピスト修道院

函館のトラピスチヌ修道院は女子の修道院ですがこちらは男子の修道院で多くの修道士がここで暮らしています。 修道院の見学には予約が必要です。また男子修道院ですので女性は立ち入ることができません。しかしながら中に入らずとも修道院と並木道の風景を眺めるだけでも行く価値は十分にあると思います。トラピスチヌ修道院は観光客で賑わっていますがこちらはそんなこともあまりなく落ち着いた中で楽しむことができます。入り口の小さな部屋だけは中に入ることができ修道士の暮らしが写真で紹介されています。

■ルルドの洞窟

トラピスト修道院を訪れ、さらに行ってほしいのがこのルルドの洞窟です。フランスの聖地ルルドの洞窟を模した洞窟があり聖母像が建てられています。トラピスト修道院からの道標はほとんどないので先に解説した入り口の展示室にある地図を確認し出発しましょう。歩いていって本当にいいのかなあと思うような場所を行くことになりますが修道院の壁の中にさえ入らなければ大丈夫です。そしてその行く過程の散策がまた楽しいのです。牧草地の脇を歩いたり、桜とトラピスト修道院の裏の風景を眺めたり飽きることがありません。最後は急な階段を登りルルドの洞窟にたどり着きます。このルルドの洞窟からの展望も函館湾とトラピスト修道院が見渡せ美しいのです。さらに登山道が当別丸山まで続いています。車はトラピスト修道院入口駐車場に置いていきましょう。

■男爵館

男爵いもの生みの親、川田氏の農場がカラフルな資料館になっています。川田男爵は豊富な資金力を背景に外国から最新の農業機械を導入しました。その機械が所狭しと展示されています。1世紀以上前のトラクター、日本最古の蒸気自動車など一見の価値があります。じゃがいもを使ったメニューが豊富なレストランも併設しています。また男爵館からトラピスト修道院への歩道も整備されていてJR渡島当別からのトラピスト修道院への散策ができます。

(入場料:500円、9時〜17時年末〜2月休)

(交通:函館-[JR江差線40分]-渡島当別)


七飯・横津岳

函館が北海道の旅の起点、終点となることは少なくなってしまったかもしれませんが国道5号線の風景は本州から北海道に渡ったことを実感させてくれるものでしょう。函館ー大沼間の通過点にしかなりえない七飯の南部は実は果樹園も多く季節には函館からの果物狩りでも賑わいます。そして本州からでも行く価値のある場所は横津岳から袴腰岳の巴スカイラインと呼ばれるハイキングコースと点在する温泉群でしょう。

■赤松街道

国道5号線の両側に松の並木が続きます。かつて本州から北海道へ渡った人々は望郷の思いこめてこんな松には生育環境が厳しい七飯に並木道をつくったのです。今では保存活動も行われ大中山ー七飯の並木は特に美しい。かつては渋滞の名所でもあったのですが函館バイパスの開通によりかなり環境が良くなっています。

■西ききょう温泉

函館近郊の工業団地の脇の荒地?の様な場所にさりげなくある温泉です。地元で働いている人が仕事帰りに寄ることが多くとても賑わっています。そしてその浴槽がすごいのです。輪切りのヒューム管が室内に3つ、屋外に3つ並んで基礎に備え付けられていてそれが浴槽になっているのです。浴槽によって温度が違うのですが熱いのは入るのがためらわれるほど。その周りで床に座り込んで体を洗う人もたくさんいます。泉質はとてもいいと評判の一風変わった温泉ですので普通の公営温泉に飽きた人は是非どうぞ。産業道路からのルートはちょっとわかりにくめですが函館中央自動車学校の交差点に小さな看板があります。

(日帰り入浴:300円、5:00〜24:00)

■アップル温泉

平凡な町営温泉です。普通の銭湯がただ大きくなっただけ比較的新しい町営の温泉です。受付が妙に礼儀正しくなんとなく病院へ行った様な感じになります。赤松街道からの案内板は不親切。

(日帰り入浴:400円、10:00〜21:00)

■夕日の湯

国道5号線に位置する大型民営温泉。赤松に隠れて見逃しちゃうこともあるので注意しましょう。

(日帰り入浴:400円、10:00〜22:00)

■七飯町歴史館

それぞれの町の定番ともいえる歴史資料館。

■横津岳・袴腰岳

横津岳はかつて丘珠から函館へ向かう東亜国内航空機が墜落したことでも知られます。そんな山には今は航空レーダー基地が造られ、山頂まで舗装道路が整備されています。登山としてのおもしろみは全くありませんが景色はいい。

そして近年、横津岳から袴腰岳へのハイキングコースが再開削されました。高原状の尾根を歩いていく巴スカイラインと名付けられた道は最高です。途中湿原地帯なども通り変化にも富んでいます。函館、函館山も一望できます。

(交通:函館-[JR12分]-桔梗-[JR3分]-大中山-[JR3分]-七飯)


函館から恵山へ

函館から恵山へはかつては険しい海岸線をひた走りました。 しかしながら現在は道路改良が進みトンネルが増えかつての風景はそのまま走ればほとんど目にすることはありません。

■汐首岬

本州と北海道の津軽海峡が最も狭くなっているのがこの汐首岬と下北の大間岬の間です。しかしながらそんな肩書きがあるにもかかわらず駐車スペースはその周りにほとんどなく車は通過していきます。道路脇の看板がその事実をさりげなく伝えているだけなのです。なんとか駐車をし、灯台まで登ればかなりの展望が開けます。 また灯台の直下には建設途中で中止になった戸井線の橋脚が異彩を放ち残っています。戸井線跡に興味がある人には岬からさらに東に行った集落から保守用の階段を上り一部区間を歩くこともできます。

■武井ノ島展望台

武井ノ島とその東西の海岸線を望むことができる展望台です。

■戸井温泉ふれあい湯遊館

老人福祉施設に併設された町営温泉です。

(日帰り入浴300円、10:00〜20:00、月曜定休)

■日浦岬・日浦海岸

素掘りのトンネルが続く険しい海岸線でしたが先日行ったときは通行止めになっていました。歩いてなら行けるかもしれませんが自己責任で行きましょう。柱状摂理の奇観を目にすることができるでしょう。

(交通:函館-[バス75分]-戸井-[バス4分]-原木-[バス4分]-日浦-[バス18分]-恵山出張所)


恵山

道南の主要観光ルートからはずれているためなかなか寄ることができない場所ですが、 下北半島の恐山と同じような雰囲気をもち魅力的です。 周辺は温泉に恵まれていてそれをはしごするだけでも楽しいですね。

■恵山

噴火口から煙がうっすらとたなびく活火山です。 頂上まで行くと恵山だけでなく下北半島まで見渡せすばらしい。また海がぐるっと望めるのがいいですね。時間と体力がない人は噴火口までは行ってみましょう。荒涼とした火山地帯を歩くのは結構おもしろい。一周30分程です。道はかなりいい加減で迷ったら安全なルートを選択し駐車場まで戻りましょう。

■つつじ公園

5月中旬〜6月上旬に恵山の山腹がつつじで覆われます。赤やピンクに染まる風景はとってもいいかもしれません。

■浜の湯

恵山側の海岸線をはしる道路は恵山の集落で終点になります。そのちょっと手前にこの温泉はあります。堤防の直下に露天風呂が造られていますが簡単な覆いもかけられているので気がつかないとそのまま通り過ぎてしまいそう。道路の上に掲げられた浜の湯の看板の直下に温泉はあります。石田温泉は休業中。

■恵山町民センター

塩分濃度がとっても高いことで知られている温泉です。

(日帰り入浴300円、10:00〜21:00、月休)

■水無海浜温泉

石のごろごろした海岸線にある野天温泉です。海の満ち干きの微妙な具合により入ることのできる時間はかなり限定されるので入ろうと思う人は椴法華村のホームページで確認して行くといいでしょう。昼間は恵山岬の公園へ来た人が温泉はどんなものかと確認しに訪れるので入るには勇気がいります。

■恵山岬

恵山岬一帯は公園になっていて函館からの家族連れなどで賑わっています。シーズンの日祝には椴法華の地元特産品を売るテントが立ちます。

■ピカリン館

自然と灯台がテーマの小さな施設。郷土資料館も併設。

(入場料400円、9:15〜17:00)

■湯ったり館とどぼっくる

宿泊施設のホテル恵風の中にある日帰り入浴施設。宿泊客には専用のヒノキ風呂もあります。

(日帰り入浴400円、10:00〜21:00)

(交通:函館-[バス101分]-恵山出張所-[バス10分]-恵山登山口-[バス7分]-石田温泉/恵山出張所-[バス12分]-椴法華)

(交通:鹿部出張所-[バス76分]-椴法華)


南茅部から鹿部へ

南茅部から鹿部にかけての海岸線は観光ルートからははずれ地味な地域で訪れることはほとんどないかもしれませんが名泉、北海道遺産にも指定された遺跡など訪れるべき価値のある場所です。恵山を訪れて、さらにこの地にも足跡を残しましょう。 がごめ昆布が名産で南茅部漁協などで入手できます。

■川汲温泉

函館と南茅部を結ぶ幹線道路の両側に川汲温泉旅館と川汲温泉明林荘の2軒があり前者が明ばん泉、後者がアルカリ性単純泉。評判の良い川汲温泉旅館は熱い浴槽とぬるめの浴槽のふたつありかけ流しです。明林荘は日帰り入浴のみで営業中。

(日帰り入浴温泉旅館350円、8時〜21時、明林荘370円、7時半〜21時)

■台場山

ハイキングレベルの山ですが、道がちょっとわかりにくい所があるので注意しましょう。 見所はやっぱりうねうね続く丘陵森林地帯。

■大船下の湯

昔ながらの共同浴場の雰囲気を残した温泉です。 質素な造りで本当に温泉が浴槽になみなみと湛えられているだけです。 地元の人に愛されている温泉ですので大切に入りましょう。幹線道路には直接面していず、谷下の川沿い温泉はあるのですがその進入する分岐には温泉の看板は全くありません。海側から来た時はまず右に下大船林道が折れ、その次の左側が砂利の採取地になっている付近の右に下る道を行くとあります。

(日帰り入浴200円、8時〜22時)

■大船上の湯

保養センター、ホテルひろめ荘と泉質の違うふたつの温泉があります。 保養センターの湯は白濁した硫黄泉で温泉に浸かっているという気分に本当になれます。露天の湯も同じ硫黄泉でどっちに入ってもいいでしょう。施設自体はちょっと古めで浴槽全体に段がついていないので半身浴にはちょっと不向き。

(保養センター日帰り入浴300円、10時〜21時、第3水曜定休・ホテル日帰り入浴500円、10時半〜16時)

■大船遺跡

南茅部の海岸線の台地の上には縄文時代の長期にわたる人の営みがありそれらが遺跡として多数発掘されています。資料館の展示された土器を見るとは時代の経過に伴う変化を見て取れるのがたいへん興味深いのです。屋外には竪穴式の住居の遺構もあり。資料館の方は実際に発掘に参加されていたそうでその当時の話をいろいろ伺うことができました。不審火で土器の一部が消失したことが悔やまれます。

(入館期間、4月〜11月の9時〜17時、無休)

■磯谷温泉跡

昔温泉があった所で源泉から川に温泉が垂れ流しになっています。 それなりの装備があれば。

■三味線滝

道路脇の小さな滝。迫力はあまりない。

■しかべ間欠泉公園

鹿部間欠泉が整備された施設として生まれ変わりました。 迫力よく吹き上げる間欠泉をただ普通に眺めるだけでなく上からも、間近からも眺めることができます。また足湯もあり足だけ浸かりながら間欠泉を見ることができるのですがこれがとても気持ちがいいのです。出た後に足を拭くためのタオルも用意されとても親切。駐車場は施設と道を挟んで反対の海側にあるのですが小さくとても混雑します。小さい施設ですが間欠泉を2〜3回見るとそれだけで30分かかりますから混雑はちょっとしょうがないかもしれません。

(入場料300円、8時半〜18時、冬期9時〜17時、第4月曜定休)

■亀の湯・とらの湯

鹿部温泉には鹿の湯、倉敷などの味のある温泉旅館がありますが加えて温泉銭湯が2軒あります。亀の湯はしかべ間欠泉公園から国道278号を北に100m程行った場所にあり、間欠泉公園を訪れ足湯だけでは不満でしたらこちらに寄ってみるのもいいでしょう。普通の温泉銭湯ですから屋内に湯船はひとつと非常にシンプルですが塩気の強いナトリウム泉は体に効きそう。とらの湯は泉質が違い重曹泉。旅館でも日帰り入浴をしているところがあります。

(亀の湯日帰り入浴360円、6時〜20時、とらの湯日帰り入浴360円、14時〜21時火休)

(交通:鹿部駅-[バス16分]-鹿部出張所・鹿部出張所-[バス12分]-磯谷-[バス26分]-南茅部支所-[バス38分]-椴法華)


北海道旅情報巻頭  4-1.函館・大沼
4-1-1.函館・恵山