秋田木材発電所(稚内市)



秋田木材発電所は稚内市声問の声問川河畔にあります。明治42年に大沼周辺の国有林の払い下げを受け声問河川の河口に木材を集積していたのがこの場所と思われ、この地に大正元年に木工場、大正2年に火力発電所を建設しました。大正2年から発電を開始し、稚内市街に電力を供給することになりましたが、大正14年もしくは昭和2年に秋田木材は閉鎖さました。

煉瓦の建物の壁は非常に狭い空間を覆っているのみで発電設備が配置されていたと思われますが、その後西岡牧場倉庫として使われた経緯もあり当時の状況は不明です。離れた場所に煉瓦煙突があることから現在ドームの倉庫になっているところに炉があったのではないかと思われます。



屋根は細い鉄骨が残りますが抜け落ちていました。またドーム状の窓は左右に4ヶ所がありましたが一部は閉塞されています。中に残る木材は牧場の倉庫に転用される際に改造のために使用されたと思われます。



北海道旅情報巻頭  8.アラカルトレポート
秋田木材発電所(稚内市)