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ムルテンは城壁に囲まれた村です。1476年6月、ここでブルゴーニュのシャルル豪胆公の軍とスイス軍の歴史的な戦いが行われたのです。
この敗北が、ブルゴーニュの衰退をうながし、ブルボン王朝の飛躍のきっかけとなったことでもわかるように、ヨーロッパ史の中でも大きな意味を持っています。
それはともかく、今は湖水にはヨットハーバーがあり、よく保存された城壁と古い町並みが、私たちにとってとても魅力的な「村」と言えます。
城壁に上がるとかつての激戦のあとかも知れませんが、銃痕の残る石作りの壁だと実感できます。
ブルゴーニュ軍は6月9日にここを包囲し、攻撃を加えたのです。一週間あまりの後、援軍が駆けつけ、情勢は一変。8000名あまりのブルゴーニュの兵士が戦場の露と消え、スイス軍は多くの戦利品と、這々の体で逃げ帰ったシャルル王の二度と手を出さないという確約とで、その勝利を確としたものにしていったのです。
地下商店などは、当時の臨戦態勢にあった中世の村々の名残なのかなぁ、と思って見ているのですが、考えすぎなのでしょうか。
大指揮者のギュンター・ヴァント氏はこの近くに住んでいるそうです。
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