第22回 RICOH S3の分解

(故障内容)シャッターが切れない、巻き上げができない。
(故障原因)クリックを出す部品が外れてチャージ部にはさまってしまった為。


作業時間約1時間

今回は、トリガーレバーの特徴であるリコーS3の分解です。今回のトラブルの原因はいつもと違うのですが、時々あるので紹介しておきたいと思います。写真1の緑丸部分に通常はクリック感を出す為に小さな弾状の部品があるのですが、この部品が何かしらの原因でシャッター内に落ちてしまいチャージ部に引っかかってしまいシャッターが切れなくなっていました。赤矢印の部分のセルフタイマー連動部もよく外れてしまいシャッターが切れなくなる原因になることが多いです。写真2の緑丸はシャッターチャージ部です。赤矢印方向に回転してシャッターチャージをかけます。この部分も定位置からずれてしまいシャッターチャージトラブルになることも多いです。
写真3は、底部のトリガーレバーから巻き取り軸を通ってこの部分にギアで繋がってシャツターチャージをかける部分です。非常に内部構造は整頓されていて部品数も少なく故障は少ないと思われます。写真4の赤丸は光学系ブロックです。このころのカメラは光学系ブロックは1ブロック構造にはなっておりません。しかしファインダー部にカバーがされているのは非常に良心的であると思います。個人的には、このリコー35シリーズはスタイル的に好きなカメラでもあります。