第5回 YASHIKAミミーSをばらす。
(コパルBマットプログラムシャッター)

(故障内容)シャッターが完全に閉じない。巻き上げができない。
(故障原因)シャッターは、シャッター幕の張り付きとシャッターを動かすドラムの油切れ。自動巻きどめ装置のスプリングの
はずれ。


作業時間約5時間

今回は、ヤシカミミーSというハーフカメラ
の分解修理です。とりあえずここまで分解
するには、トップカバーを外し、皮バリをは
いでボディとレンズブロックを止めてある4
つのネジをはずしてこの写真のようになり
ました。始めは単なるシャッター羽根の張
り付きだと思い修理していたのですが、低
速になるとシャッター羽根が完全にしまら
ない状況であったため内部ドラムの油切れ
と判断しました。コパルBマットプログラム
シャッターの代表的なトラブルなのでもしこ
のシャッターのついたカメラをおもちのかたで
同様なトラブルがでていましたら参考にして
ください。
問題のシャッタードラムは、右の写真の赤丸の部分です。このドラムはスプリングの力で回転してシャッター羽根をたたきシャッターの開閉をします。よくこの部分の油切れでドラムが途中でとまってしまいシャッターが完全に閉まらない状況になります。このドラムの軸に少量の油を注入しました。(あまり多すぎるとシャッター羽根が張り付きますので注意してください。)
緑色の四角の部分が露出計部分です。基本的にハーフカメラなので構造は簡単です。
レンズブロックを取ると左の写真のようにファインダーと巻き上げブロックだけが残ります。

巻き上げが出来なかった原因は、左の写真の巻き上げノブの下にある自動巻きどめ装置のスプリングが外れていて自動巻きどめが解除されなかった為でした。この部分の原理を追求するのに時間を要してしまい5時間もかかる修理になってしまいました。ファインダー清掃、レンズ清掃をしてボディをくみ上げて今回の修理は完了しました。ペンシリーズより私としては、ミミーSや72Eのほうが出番が多い気がします。