第7回 PART1
CANON CANONET QL19の分解
(レンズ編)
(ボディ編はこちらから)

(故障内容)シャッターが切れない。スローシャッターが切れない。セルフタイマーが動かない。
(故障原因)シャッターは、シャッター幕の張り付き。スロー、セルフは、油切れ。

今回は、メールでよせられた感想、要望のなかで「初心者向けの分解をお願いします。」というものが多数ありましたので
CANONET QL19を取り上げて初心者向けレストアを書きたいと思います。(自己責任において作業をしてください)

作業時間約1時間

1の写真の部分の赤丸の部分のリングをカニ目外しで外す。そうすると2の写真上部に見えるリングとカバーとCds光量補正プレートが外れる。
次に2の写真の赤丸の部分、レンズ固定用のリングをカニ目ではずす。そうすると3の写真の上部に見えるレンズ固定用リングと前群のレンズが外れる。この時CdSの回りのネジを外しても良いのですが、取り付けが少々面倒なので外さなくてもいけますが、断線には注意して作業してください。レンズ固定用にリングを外すと前群全てが取れることもありますが、その時は、4の写真まで進んでください。
次に3の写真の赤丸の部分の前群レンズ固定リングをカニ目で外す。そうすると4の写真上部に見える前群レンズブロックが外れる。ここまでいけば全てレンズの清掃が可能になる。(後群はバルブを使って清掃)
次に4の写真の赤丸の部分のネジを3個所を外す。そうすると写真5に見えるようにフィルターリングとシャッター速度リングが外れる。この時CdSの断線に注意しながらゆっくりと持ち上げる。シャッター速度リングとシャッターをつなぐリンクを確認しておきましょう。
次に5の写真の赤丸の部分のネジを3個所を外す。そうすると写真6に見えるようにシャッターカバー部分が外れる。ここでもCdsの断線には注意しましょう。
次に6の写真の赤丸の部分のリングを外す。このリングは、いろいろな種類がありますので(ネジ式、スナップ式など)今回はスナップ式なので簡単に外れます。そうすると写真7に見えるようにシャッター速度リングが外れます。この時のリングがかんでいる部品を確認しておきましょう。そうするとこの穴は、何を意味しているのかがおのずとわかってきます。
写真7までくれば、シャッター内の注油、シャッタートラブルこ原因等が作業、確認、修理が可能になります。注油は出来るだけ少量でCRCなどの注油は絶対にやめましょう。まだミシン油のほうが良いです。ちなみに私は、時計用のオイルを使用しています。シャッターの構造を少々書きますと赤部分は、スローガバナー、緑部分は、セルフタイマーブロック、青部分がチャージブロックになっています。よくトラブルがおこるのが青部分なので動きを見て見てみましょう。いかがですかあなたもジャンク道にはまりませんか。