日付 '98年5月4日
行き先 三鈷峰(大山)
天候 快晴
メンバー 単独
コースタイム
着 | 発 | |
大山YH | 8:10 | |
スキー場上 | 8:50 | |
宝珠山 | 9:10 | 9:20 |
三鈷峰 | 10:55 | 11:25 |
1636m地点(昼食) | 12:15 | 13:00 |
上宝珠越(分岐点) | 13:45 | |
大堰堤 | 14:45 | |
大山寺下 | 15:10 | 15:30 |
大山YH | 15:35 |
車道をスキー場まで歩き、ゲレンデの雑草の上をリフトに沿って上がって
行く。たちまち高度が上がり、視界が広がって行く。霞んではいるが弓ヶ
浜が見える。
リフトの一番上の支柱の右奥に、登山道の入口がある。
ブナの自然林の中に入り、たちまち鳥の声に囲まれる。スキー場を作った
ために、いかに貴重なものをつぶしてしまったか…
ブナの新緑が朝日に映え、所々にあるミツバツツジのピンクが目に鮮やか
だ。
歩きやすい道で、どんどん標高をあげて行く。程なく宝珠山山頂。標識も
何もない。木の間から剣ヶ峰が見える。
ここから道は、いったん急降下する。下を向いた縁がぎざぎざのピンクの
小さな花が咲いている。(後で調べたら、オオイワカガミでした)
下がりきったところが下宝珠越で、大山寺から来た道と合流する。
ここから道は、尾根伝いにアップダウンを繰り返しながら、徐々に高度を
上げて行く。所々道が荒れているところが出てくる。
やがて、樹林が切れてミヤマハンノキなどの低木になる。目の前に弥山から剣
ヶ峰にかけての稜線がそびえる。木に白い花が咲いているのが、青空をバ
ックにしてきれいだ。(ガマズミの類い、ムシカリ?)
時々、石が崩れ落ちる音が聞こえる。
だんだん道がもろくなってくる。小石が崩れ落ちているガレ場を横切り、
主稜線に登る。道を左にとり、三鈷峰に向かう。やせ尾根の上の道で、両
側が崖になっている。特に細くなったところでは、ちょっと恐い。岩場を
少し這い登ると、頂上。ここまで人とあまり会わなかったが、ここにはた
くさんの人がいる。
360度の展望が広がる。レッツ・ノートを担ぎ上げていたので、さっそく取
り出してカシバードを起動する。残念ながら遠くは霞んでいる。特に東の
方は雲がかかり、氷ノ山は見えない。北には海が見え、弓ヶ浜の曲線も何
とか見える。その先の地蔵崎は判別できない。南西には剣ヶ峰の岩肌が立
ちふさがり、その右奥に弥山が見える。左には対照的に緑の烏ヶ山。南東
には上蒜山、下蒜山が見え(中蒜山は上蒜山の陰になっている)、その向
こうに花知ヶ山が見える。その右にかすかに見えるのは、那岐山か?
パソコンを広げていると、人が集まってくる。家族連れに見せて、自慢し
てしまう。お父さんが、欲しそうな顔をして、いろいろ聞いてくる。
思わず長居をしてしまったが、まだお昼には早いので、剣ヶ峰目指して、
行けるところまで行くことにする。元の分岐点まで戻り、そこから稜線を
急登する。象ヶ鼻で右に向きを変えると、傾斜は緩くなるが、いよいよ道
が細くなる。1個所は肩幅ぐらいしかなく、かなり恐い。
天狗ヶ峰への登りにかかる。岩は崩れやすく、道幅のある所は何とかなっ
たが、細くなるととても登れず、ギブアップ。少し戻って見晴らしのいい
岩の上で昼食にする。
見ていると、剣ヶ峰から何人も下りてくる。世の中、恐いもの知らずが多
い(^^; 話しを聞いた人は、弥山から縦走してきたということだ。
帰りは、下り線用の上宝珠越から元谷に下りるルートを使う。分岐点にあ
る標識は壊れているが、「元」の字で何とかそれと分かる。崖を短距離下
りると、小石の堆積した沢に出る。小石の下には、雪が残っている。小石
に足を沈めながら、下って行く。思ったより沈み込み、靴に石が入る。止
まってスパッツを着ける。やがて小石の体積がなくなり、雪渓の上を歩く。
下りきったところで、開けた谷に出る。雪渓の下から水が流れ出ている。
手ですくって飲んでみると、冷たくてうまい。振り返ると、岩山がそそり
立っている。新緑とのコントラストが美しい。
河原を下りていくと、背後から「ゴゴゴゴゴゴゴゴ」というすごい音が。
振り返るとずっと後方で、剣ヶ峰から谷へ、岩が崩れ落ちている。大きな
崖崩れではなさそうだが、すごい迫力だ。砂煙がもうもうと上がっている。
大堰堤で弥山から下りてきた人の波と合流し、ブナ林の中を大神山神社ま
で歩き、石畳の道を大山寺へ下りる。冷やしあめを一杯のみ、疲れを癒す。