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− 轍 ・ 94/05/04 −

空は依然としてどんよりと雲が多いが、とりあえず雨は降らなかったようだ。靄がかかっているようで少し寒い。まだ静かな駅の構内で米を炊いて、朝飯を食べて出発する。輪島の朝市はBコースの時に行ってるから止めて、すんなり走り出す。幾等も行かずに狭い平地は無くなって、山が海まで迫ってきた。
01: 白米 千枚田 坂を登っていくと有名な白米の千枚田だが、R249はド真ん中を通っていた。でもBコースの時に観光しなかったのは何でだろう。先頭を引かされてて余裕が無かったのか、単に写真を撮らなかったから忘れただけかもしれない。水は大方張られているが、まだ田植え前だから淋しい風景だ。観光客も全然いない。駐車場が無いからだろうか。
ずっと曇天ではあるが、ようやく薄日が射すようになった。寒くなくなってきたので今日はTシャツで走ることにして、白崎の手前で長袖を脱いだ。曽々木海岸になると垂水の滝があった。ここはBコースの時に観光した憶えがあったので大したものなのかと思ったが、やはり大したものではなかった。 02: 白崎
03: 鞍埼から見た海岸 鞍埼の岬の上に灯台が見えたので登り口を探しながらいくと、トンネルを抜けた向こう側にあった。コンクリの急坂を歩いていくと、蛇が逃げていった。これまで走ってきた海岸線の眺めが良いが、周りは狭いので肝心の能登鞍埼灯台の写真は帰り道の途中からしか撮れなかった。
更に幾度か岬を過ぎるが、たいしたアップは無く、概ね海岸に沿って道が続く。狼煙に入って一度大きく捲き上がり再び海へと下る。天気は好くなってきて雲間に青空が広がるようになった。川の上に夥しい数の鯉幟が泳いでいたのは折戸だったのだろうか。再び海岸を離れて乗り越すと、緩々と下っていって禄剛埼の駐車場に到着。そこそこ車が停められている。 04: 狼煙 川の上を泳ぐ鯉幟
05: 禄剛埼灯台 Jを置いて遊歩道を歩いて禄剛埼灯台へと向かう。観光客がそこそこいる。懐かしい石造のブラントン灯台に再会。岬周辺をぶらぶらと散策して駐車場に戻ってきたら、大きな看板にランドナーが数台立て掛けてある。大きなフロントバッグとサドルの下に荷物袋を括り付けている。リアパニアは無かった。どれもフレームサイズが小さいので女性みたいだ。これを見過ごす訳にはいかないでしょう。
辺りの土産物屋を覘きながら待っていたら、暫くして戻ってきた。女性3人で武蔵大学のサイクリング部だって。4年生2人と3年生。追い抜いていなかったので逆廻りかと思ったら同方向で、これから見附島に行くと言うので御一緒させてもらう。でも走るのは今日で終わりで、恋路海岸まで行ったら輪行して帰るんだって。禄剛埼から走り始めると、すぐに一度港に出て、再び登り始める。たしかランプの温泉宿があるらしいが、泊まる訳でもないから、まぁどうでもいいや。下って浜に出て長手岬の手前の分岐で「どっちに行きますか」と訊かれて「海に一番近い道」と答えたら、なんか感動されていた。だから海に一番近い道を通った筈なのだが、長手岬灯台には寄らなかった。まぁ、パンピーがいたらマイナー灯台には寄れんよなぁ。
もう昼刻なので、港の辺りで食購して蛸島駅で昼食にするそうな。蛸島駅はコンクリートの簡素な駅舎。終着駅だから駅員がいるのかと思ったら無人だった。誰もいない静かな待合室で御飯を食べて暫しの休憩となった。彼女らの昼食は食パンだったかな。まぁ、チャリ部はどこも似たようなもんだと云うことだ。貫禄あるのは女子部の主将。いがちゃん、可愛い。下級生はじゅんちゃんだって。 06: のと鉄道 蛸島駅
昼食を終えて走り始めると、すぐに珠洲の街を過ぎて、往く手には見附島が見えてきた。憶えてないから道路からは見えなかったと思っていたのに、ちゃんと見えるや。海岸は公園みたいになっていて、キャンプ場とかもあるみたい。流石に能登随一の有名観光地だけあって、家族連れとかの観光客が沢山いる。
07: いがちゃん 見附島は写真で見てずっと来たいと思っていたが、やはり生で見ると迫力がある。島まで大きな石を積んだ堤防みたいなのが延びているが、途中の数mが途切れていて島には渡れないようになっているのが残念でならない。島の周囲は本当に断崖絶壁なので登れそうにないが、タッチ位はしてみたいと云うものだ。順番を待って写真を撮って、見附島を後にする。
幾らも走らずに恋路海岸。Bコースの時に寄った事になっているが、やっぱり殆ど憶えてない。みんなで銅像のポーズを真似て記念写真。やっぱり女性がいると楽しいものだ。恋路海岸まで来たので、彼女らは次の松波駅で輪行して帰るんだって。金曜も休みにしていたので七尾まで走ろうと思っていたが、この先はもう大した見所もないし、どうせ走ったことのある道だから、一緒に松波で輪行することにしてしまった。本当に軟弱なことだ。 08: 恋路海岸
松波駅に着いたら次の列車まで30分程しかないから、ダッシュで輪行に取り掛かる。彼女らは荷物が少ないしなんとも手際が良くて余裕で輪行を終えたが、こちらはサイドバッグがあるから大変だ。それでもなんとか間に合わせることができた。能登鉄道の気動車に乗って、七尾駅でJRに乗り換える。金沢駅まで行って、夜行の急行「能登」まで時間があるから、待ち時間に途中下車して金沢の街をちょっとだけ歩いて、夕食は蕎麦だったかな。夜食に御菓子とかを適当に買ってから駅に戻る。連休だったけど「能登」は思っていた程は混んでなくて、4人で1ボックスに座れた。昔の特急用の車両だからリクライニングの椅子で、大垣快速の直角椅子に較べれば快適に眠ることができた。


翌朝、上野駅に到着したら、彼女らは大学まで自走するんだって。全く若い娘は元気だなと感心するが、どうせ通り道なので、当然ながら御一緒させてもらう。公園口の改札を出て輪行解除。覚醒し始めた都内を走り始める。白山通から護国寺を抜けて目白に出て、山手通の先から商店街の一方通行を逆走する。狭いのに路上駐車が多くて、おまけにバスが通るので、石神井の商店街みたいで甚だ危ない道だ。概ね1時間で江古田まで来て、まだ新歓の立て看板が置かれている武蔵大学の門前で彼女らと別れた。すぐに環七の跨線橋を潜って、あとはそのまま千川通を走って実家に到着したのであった。


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