はじめての障害(ジャンプ)レース
'01 主要障害(ジャンプ)レース結果あんない

 ここでは、01年に行われた主な障害(ジャンプ)レースの結果を案内しております。なお、まるしんの頁の「馬のコーナー」では「競馬を知らない人にもわかるように」のコンセプトゆえ、あえて細かい記述を避けて要点だけにとどめております。
 
レース名 発走日 競馬場
距離など
優勝馬(赤)
2着馬(黒)
三木ホースランドパークジャンプステークス 12月23日(日) 阪神競馬場
3900m直線芝
オンワードバーン
マグマライフ
J・G1 中山大障害 12月22日(土) 中山競馬場
4100m直線芝
ユウフヨウホウ
ゴーカイ
SSS イルミネーションジャンプステークス 12月1日(土) 中山競馬場
3350m芝外回り
ヒカルボシ
ゴーカイ
J・G2 京都ハイジャンプ 11月10日(土) 京都競馬場
3930m直線芝
アイディンサマー
ギフテッドクラウン
SS 秋陽ジャンプステークス 11月3日(土祝) 東京競馬場
3300m直線芝
マキハタコンコルド
ビコーグッドマン
J・G3 東京オータムジャンプ 10月13日(土) 東京競馬場
3300m直線芝
ギフテッドクラウン
マキハタコンコルド
J・G3 阪神ジャンプステークス 9月15日(土祝) 阪神競馬場
3170m直線芝
アイディンサマー
ギフテッドクラウン
豊国ジャンプステークス 8月25日(土) 小倉競馬場
2900m・直線芝
ビコーグッドマン
スマイリングハント
J・G3 新潟ジャンプステークス 8月18日(土) 新潟競馬場
3250m芝
ヒカルボシ
ロングランニング
J・G3 小倉サマージャンプ 7月22日(日) 小倉競馬場
3390m直線芝
ヒサコーボンバー
ロングランニング
福島ジャンプステークス 6月23日(土) 福島競馬場
3350m直線芝
ロングランニング
ジュピテリアン
J・G2 東京ハイジャンプ 6月9日(土) 東京競馬場
3300m直線芝
カネトシガバナー
ユーセイシュタイン
J・G3 京都ジャンプステークス 5月12日(土) 京都競馬場
3170m直線芝
ユーセイシュタイン
ゼンノペッパー
J・G1 中山グランドジャンプ 4月14日(土) 中山競馬場
4250m芝外回り
ゴーカイ(日本)
ミナミノゴージャス(日本)
SSS※ ペガサスジャンプステークス 3月24日(土) 中山競馬場
3350m芝外回り
ランド(ニュージーランド)
ミナミノゴージャス(日本)
J・G2 阪神スプリングジャンプ 3月10日(土) 阪神競馬場
3900m直線芝
ダンシングターナー
ランドパワー
淀ジャンプステークス 2月10日(土) 京都競馬場
3170m直線ダート
コウエイジャンボ
ユウフヨウホウ
SSS 春麗ジャンプステークス 2月3日(土) 東京競馬場
3300m直線ダート
マキハタコンコルド
ゴーカイ
SSS 牛若丸ジャンプステークス 1月14日(日) 京都競馬場
3170m直線ダート
ヤマニンエスコート
ヨイドレテンシ
中山新春ジャンプステークス 1月6日(土) 中山競馬場
3200m直線ダート
ミナミノゴージャス
ストーミーサンディ
※ 「ペガサスジャンプステークス」競走の格は正確には「SSS」ではないものの、それに近いので便宜上「SSS」と表記してあります。

ひとくちメモ [S]三木ホースランドパークジャンプステークス
 '01年最後の障害レース。最近台頭してきたばかりで今年の中山大障害参戦を見送り来年のそれを目指す馬、あるいは中山大障害ではスタミナ的に不安のある馬(注:中山大障害は距離的には200m長いだけだがコースに大きな起伏があるため、実際には距離差以上のスタミナが要求される)向きの、オープン特別レースです。
 なお、三木ホースランドパークは兵庫県三木市内にある施設。西日本の馬術のメッカで、競馬の障害レースに似たクロスカントリー的競技も行われています。道中飛び越える障害はのべ14個で、このレースのフルゲート(最大出走可能頭数)は14頭。実際には10頭が出走し、うち9頭が完走しています。1着賞金1800万円。

ひとくちメモ [J・G1]中山大障害
 「華の大障害」と形容される、暮れの名物ビッグレース。距離は4100m、道中飛び越える障害はのべ11個。優勝どころか、完走さえすれば御の字とも言われるレースです。このレースのフルゲート(最大出走可能頭数)は16頭で、実際には10頭が出走、うち完走はわずか6頭であったことからもその過酷さがわかるでしょう。また、今回はめったに見ることのできない「兄弟対決」も実現、しかもその兄弟でワンツーフィニッシュを決めています(勝ち馬ユウフヨウホウ号は弟、2着馬ゴーカイ号は兄)。1着賞金8000万円。

ひとくちメモ [SSS]イルミネーションジャンプステークス
 その名のとおり、街中にイルミネーションが輝き始める季節に行われるオープン特別競走。「大障害コース」を使用しないなどコース取りは中山大障害競走と異なりますが、同一の競馬場で行われるという意味では大いに注目すべきものです。距離3350m、終盤は芝外回りコースを使用、最後の直線には置き障害が置かれます。道中飛び越える障害はのべ11個。このレースのフルゲート(最大出走可能頭数)は14頭で、実際に定員いっぱいの14頭が出走、うち13頭が完走しています。1着賞金1800万円。

ひとくちメモ [J・G2]京都ハイジャンプ
 レベルの高い関西エリアで行われる今年最後の重賞競走。暮れの中山大障害競走へつながる重要なレースです。距離3930mの長距離戦、最後の直線は芝コース使用ですが、通常の重賞レースと異なりそこには置き障害が置かれません。道中飛び越える障害はのべ18個で、これは国内の障害レース中で最多。さらにレース中盤には年に2回しか使用されない大障害コースが使用され、ここには高さ150cmのいけ垣障害と、馬のリズムを崩させる台状のバンケット(飛び上がり飛び下り台「ビッグスワン」)が待ちかまえています。
 このレースのフルゲート(最大出走可能頭数)は14頭で、実際には9頭が出走し、うち8頭が完走しています。1着賞金5000万円。

ひとくちメモ [SS]秋陽ジャンプステークス
 秋真っ盛りのやわらかな日差しのもとで熱戦が繰り広げられることを願ってネーミングされたオープン特別レースでしたが、当日は本降りの雨でレース名とは裏腹の天気の中で行われました。なお「秋陽」の読みは、素直に音読みで「しゅうよう」。距離3300m、最後の直線は芝コース使用でそこに置き障害がひとつ置かれます。道中飛び越える障害は、のべ13個。10月に行われた東京オータムジャンプ競走に近い条件ですが、大障害への差し替えはなく、通常どおりの障害を使用して行われています。なお、10月から使用されている「人工竹柵」障害には一般公募により「グリーンウォール」という名が付けられ、この日初めてその名が放送で流れています。
 このレースのフルゲート(最大出走可能頭数)は14頭で、実際には11頭が出走し、全馬無事完走しています。1着賞金1800万円。

ひとくちメモ [J・G3]東京オータムジャンプ
 秋のジャンプ重賞戦線第2弾。距離3300mで、道中飛び越える障害は、のべ13個。最後の直線は芝コース使用で、そこに置き障害がひとつ置かれます。ハンディキャップ戦で、新興勢力にとってより有利な条件。暮れに向かって飛躍する大きなチャンスとなります。
 なお、このレースではスタンド正面側に位置する4つの障害のうち、3つ目の「竹柵(高さ130cm)」障害が「大竹柵(高さ150cm)」に、4つ目の「いけ垣(高さ140cm)」障害が「大いけ垣(高さ150cm)」に差し替えられ、難易度が増しています。また、スタンド正面側2つ目の障害は、この10月から新障害「人工竹柵(仮称)」に替えられています。こちらは普段のレースにも使用され、このレースでの大障害への差し替えはありませんが、元来難易度は高めに設定されているとのことなので、注目すべきものです。
 このレースのフルゲート(最大出走可能頭数)は14頭で、実際に目一杯の14頭が出走、そのうち12頭が完走しています。1着賞金4000万円。

ひとくちメモ [J・G3]阪神ジャンプステークス
 馬のレヴェルのより高い関西で行われる、秋のジャンプ重賞戦線第1弾。距離3170m、最後の直線は芝コース使用でそこに置き障害がひとつ置かれます。道中飛び越える障害は、のべ12個。
 なお、このレースにおいては普段は高さ120cmに設定されている障害が1カ所、高さ140cmにせり上げられていて難易度が増しています。それでなくても阪神競馬場の障害は元来大きめのものがあり、小回りコースなので器用さと飛越技術が問われます。フルゲート(最大出走可能頭数)は14頭で、実際には13頭が出走、全馬無事完走しています。1着賞金4000万円。

ひとくちメモ [S]豊国ジャンプステークス
 9月に行われる阪神ジャンプステークスの予選的存在のオープン特別競走。レース名の「豊国」は「とよのくに」と読み、九州地方の旧国名である「豊前(ぶぜん)」と「豊後(ぶんご)」を総称したもので、小倉競馬場の立地する福岡県北東部は「豊前」に属しています。距離2900mで道中9カ所の障害を飛び越え(これに加え、バンケット=山の上り下り1回)、最後の直線に置き障害ありという形態は、小倉競馬場で行われる一般の障害レースと同一のものですが、このレースでは1カ所だけ障害の高さが10cmアップしていて、難易度がちょっぴりプラスされています。フルゲート(最大出走可能頭数)は14頭で、実際には11頭が出走、うち10頭が完走しています。1着賞金1800万円。

ひとくちメモ [J・G3]新潟ジャンプステークス
 去りゆく夏を惜しむように行われる、(主として)晩秋の「京都ハイジャンプ」競走をにらんだ重賞レース。昨年はコース改修工事のために新潟競馬場が使えなかったため、中山競馬場でこのレースが行われましたが、01年は本来の新潟競馬場に舞い戻ってきました。新潟競馬場の新しいコースには障害専用コースが設けられていないため、障害レースは平地芝コース上で行われます。そのため設置される障害は置き障害(ハードル)のみで難度はごく低く、障害レースとしては究極のスピードレース、人間陸上の400mハードルに似た感じのイメージ。障害の難度が比較的高く、飛越技術と器用さの要求される小倉サマージャンプとは対極的といえるでしょう。距離は3390mで、障害飛越は計11回。フルゲート(最大出走可能頭数)は14頭で、実際には12頭が出走、そのうち10頭が完走しています。1着賞金3500万円。

ひとくちメモ [J・G3]小倉サマージャンプ
 障害レースに限らず国内競馬の世界では、一般に頂点に立っている馬は夏の間は休養します。そんな「鬼のいぬ間」の重賞戦線、いわば秋の大一番挑戦者決定戦の第1弾で、唯一の日曜施行重賞レース。小倉競馬場の障害コースの特徴は、超小回りのコース形態そして障害の難易度が意外に高いことで、飛越技術と器用さが要求されること。また、レース中盤にあるバンケット(山)越えも大きな特徴。距離は3390mで、のべ10回の障害飛越(とバンケット越え1回)があります。フルゲート(最大出走可能頭数)は14頭で、実際には10頭が出走、うち9頭が完走しています。1着賞金3500万円。

ひとくちメモ [S]福島ジャンプステークス
 福島競馬場で行われる、夏の戦線から秋シーズンの大一番を見据えたオープン特別競走。福島競馬場の障害の難度は低いものの、障害が観客席に近い場所に設置され「馬がまさしく目の前を飛んでいく」のが特徴で、いわゆる「障害がぶりつき観戦」にうってつけです。また、道中の「たすきコース」上にあるバンケット(を駆け上がり駆け下りるシーンは、ヴィジュアル的にも目を見張るもので、ライヴ観戦はもとより、場外馬券売り場やCS放送などのモニタ画面上でも注目すべきレースです。フルゲート(最大出走可能頭数)は14頭で、実際には10頭が出走、全馬無事完走しています。1着賞金1800万円。

ひとくちメモ [J・G2]東京ハイジャンプ
 東京競馬場で行われる春の障害(ジャンプ)レース路線の総決算的レース。このレースは、コース取りそのものは普段の東京競馬場の障害レースとほとんど変わらないものの、スタンド正面にある4連続障害のうち、竹柵障害(高さ130cm)1個といけ垣障害(高さ140cm)2個が、大いけ垣障害2個と大竹柵障害1個(いずれも高さ150cm)に差し替えられ、難度がアップします。そのため、本来は「スピード」がキーポイントの東京競馬場障害レースにあって、このレースにおいてスピードだけで押し切ろうとすると、障害ジャンプ後の着地でつまづいて転倒の憂き目に遭うことも・・・。
 なお、レース名の「ハイジャンプ」とは、「高さ150cmの障害が使用されるJ・G2クラスのレース」という意。距離は3300mで、最後の直線コースは芝コースが使用され、そこに置き障害がひとつ置かれます。1着賞金5000万円。フルゲート(最大出走可能頭数)14頭で、実際に定員いっぱいの14頭が出走、全馬無事完走しています。

ひとくちメモ [J・G3]京都ジャンプステークス
 新緑まぶしい京都競馬場で行われる重賞レース。最近力をつけてきた馬に有利なハンディキャップ戦で、道中にふだんは使用されないふたつの大きな障害が待ち構えています。そのため、レースの格の割には障害の難易度が高く、過去に行われた2回は転倒落馬の多いレースとなっています。さて、3回目を数える今年は、果たして全馬完走なるか? 距離は3170mで、最後の直線は芝コースを使用、そこに置き障害が1つ置かれます。1着賞金4000万円。フルゲート(最大出走可能頭数)は14頭で、定員いっぱいの14頭が出走、うち12頭が完走しています。

ひとくちメモ [J・G1]中山グランドジャンプ
 春の中山競馬場で行われる名物障害レース。中盤には「大竹柵(だいちくさく)」と「大いけ垣=通称『赤レンガ』」という、このレースと「中山大障害」の年2回しか使用されない大障害が手ぐすね引いて待っています。特に前者はクリアが難しく、数々の名馬がここで涙を・・・。昨年からは外国の馬も招待馬として出てくる「国際招待競走」となっています。
 なお、このレースは過去に2回行われましたが、とにかく雨にたたられるジンクスがあって、それゆえ「どろんこ耐久レース」の様相を呈していましたが、3年目にしてようやく太陽のもとで行うことができました。距離は4250m、まぎれもなく国内最長距離(それでも国際的にみれば中距離)の障害レースで、道中「坂路(通称:バンケット)」と呼ばれるアップダウンを何度も通過するため、距離にもましてスタミナを消耗。最後の攻防は平地用芝コース外回りを使用、そこに置き障害が3つ置かれます。1着賞金8000万円。フルゲート(最大出走可能頭数)16頭で、実際には11頭が出走、そのうち7頭が完走しています。

ひとくちメモ [SSS]ペガサスジャンプステークス
 今年から新設されたオープン特別競走で、中山グランドジャンプに招待された外国馬も出走(=本番前の試走)できるのがこのレースの大きな特徴。さて、ペガサスのごとく中山グランドジャンプへ羽ばたくことのできるのは、いったいどの馬か・・・? 距離は3350mで、最後の攻防は平地用芝コース外回りを使用、そこに置き障害が3つ置かれます。フルゲート(最大出走可能頭数)は14頭で、実際に14頭が出走、全馬無事完走しています。

ひとくちメモ [J・G2]阪神スプリングジャンプ
 21世紀初の障害重賞競走で、スタミナと器用さが要求されるマラソンレース。このレースの特徴はスタート直後とゴール直前に繰り広げられる、スタンドの真ん前でのジャンプシーンで、これは見もの。距離は3900mで、最後の直線は芝コースを使用、最大出走可能頭数(フルゲート)は14頭で、実際に14頭が出走、そのうち13頭が完走しています。

ひとくちメモ [S]淀ジャンプステークス
 「淀」とは京都競馬場の立地している場所付近の地名で、それゆえ「淀競馬場」という通称をもっています。また、スタンドから見てコース裏手に「宇治川」が流れていますが、この川はやがて「淀川」と名を変え、そして大阪湾に注いでいます。このレースは、1カ月後の阪神スプリングジャンプへとつながっていく1戦。距離は3170mで、最後の直線はダート(砂)コースを使用、最大出走可能頭数(フルゲート)は14頭で、実際に14頭が出走。全馬無事完走しています。

ひとくちメモ [SSS]春麗ジャンプステークス
 2月といえば、もう暦の上では春。寒さはまだ続いているものの日が長くなり、冬もそろそろ終わりであることを告げる月です。そんな時期に行われるオープン特別競走・春麗(しゅんれい)ジャンプステークスは大物馬が出やすい条件設定で、まさしく春麗らかな時期に行われる中山グランドジャンプにつがなっていく一戦。なお、このレース名には障害(ジャンプ)レースそのものも春麗らかであるようにという願いも込められています。距離は3300mで、直線はダート(砂)コースを使用。1着賞金1800万円。最大出走可能頭数(フルゲート)は13頭で、実際に13頭が出走。全馬が完走しています。

ひとくちメモ [SSS]牛若丸ジャンプステークス
 関西(西日本)エリアで今年初めて行われるオープン特別競走。レース名の牛若丸とは、京都・鞍馬寺で過ごした源義経の幼名。京都・五条大橋にて牛若丸が弁慶の振り回すなぎなたを「ジャンプ」してかわしたという故事が、このレースの由来なのかもしれません。
 なお、このレースは、強い馬に有利な(=大物馬が出走しやすい)「SSS」の条件で行われ、前週・中山競馬場で行われた中山新春ジャンプステークスとの性格分けがなされています。距離3170mで、ゴール前の直線はダート(砂)コース使用。1着賞金1800万円。最大出走可能頭数(フルゲート)は14頭で、実際に14頭が出走。そのうち12頭が完走を果たしています。

ひとくちメモ [S]中山新春ジャンプステークス
 日本国内における、21世紀初の障害レースで、オープン特別競走の格付け。いわば大物が順調さを試すレースである京都・牛若丸ジャンプステークスに対し、こちらは虎視眈々と春の大一番を狙う新星出現が期待できるレースという色分けがなされています。距離は3200mで、最後の直線はダートコースを使用。最大出走可能頭数(フルゲート)14頭で、実際に14頭が出走、そのうち13頭が完走しています。1着賞金1800万円。

 
障害レースをふりかえる へ

「馬のコーナー」 表紙へ