はじめての障害(ジャンプ)レース
マンガに登場! 障害(ジャンプ)レース
 
JUMPMAN 〜ふたりの大障害〜

 
 少年誌に、障害レースをテーマとした作品が連載されていました。その名は「JUMPMAN 〜ふたりの大障害〜」。

 競馬をテーマとしたマンガ作品は数あまたありますが、そのほとんどは「平地レース」をテーマとしたもの。そのストーリーの一環として障害レースが採り上げられることは時折ありましたが、「障害レース」そのものをテーマに掲げた競馬マンガ作品は、作者 まるしん の知る限り見たことがありませんでした。

 この作品の掲載は、少年マガジン少年ジャンプではないので注意)誌。作画は井上正治氏で、以前に「マラソンマン」「POLICEMAN」などの作品を同誌に連載していた実績のある人です。まず、01年9月発行の「週刊少年マガジン」42号・43号において2週連続掲載の読み切り(前編・後編)形式で登場、11月発行の同50号では1話完結読み切り形式で再登場。そして、年が明けて'02年3月発行の同誌15号から同年7月発行の33号にかけて連載され、第1章が完結しています。

 そして約3ヵ月のインターヴァルをおいて、'02年10月から「少年マガジンスペシャル」誌で、第2章の連載が開始、のべ10話の連載を経て、'03年7月に第2章も完結しました。

 少年誌掲載のフィクション作品ゆえ、いささか誇張しすぎている面もあります(例:読み切り版ではレースで2着の馬に40秒以上?ぶっちぎって勝利するシーンがあるが、現実にはその半分の20秒差でも歴史的ぶっちぎりである)が、全体としてみればエラーは少なく、表現もわかりやすくなっていますので、競馬というものをあまり知らない人たちが障害レースとはこんな感じのものかということをつかむのには十分すぎる出来となっています。単行本(コミック)も発刊され、特に読み切り版が掲載されている第1巻は見モノです。


 
ネタバレにならない程度(笑)にストーリー紹介
 
読み切り版
週刊少年マガジン'01年42号・43号
 障害レースの騎手を職業としている父とその息子が一丸となって、日本における障害レースの最高峰「中山大障害」競走制覇をめざす。中山大障害レースシーンの描写に注目!
  
読み切り版
週刊少年マガジン'01年50号(Chapter.2 ホース・ウィスパラー)
 血統的には一流も成績的には頭打ちになってしまった競走馬と、そのルックスで人気はあるもレースでは勝てない女性騎手が、障害レースに活路を求める。
  
連載版(第1章)
週刊少年マガジン'02年15号〜33号
 15歳になった障害レース騎手の息子 橘遙歩(たちばな・あゆむ) が世界最大の障害レース「グランドナショナル」制覇を夢に、騎手を目指すことに・・・。第1部は競馬学校や厩舎(きゅうしゃ)での実習課程を中心に、騎手デビュー、渡英(注:イギリスは障害レースの本場である)に至るまでの18話を描く。これらはいわばストーリーの導入部分であるため、障害レースの話はほとんど出ていなかったりする。
 
連載版(第2章)
少年マガジンスペシャル
2002No.11('02年10月発売)〜2003No.8('03年7月発売)
 父とともに英国で牧場を開いてから1年後、一時(?)帰国した橘遙歩騎手。帰国の理由は、「中山大障害」競走の優勝馬と同じ血をもつ、とある馬が現役であるうちはその馬と苦楽をともにしたかったから。まず平地レースで1勝を挙げるが、その後の課程で大きな「障害」が立ちはだかる・・・。

 

「JUMPMAN」が掲載された週刊少年マガジン誌(読み切り版のもの)
   

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