春が楽しみ! さくらたび
三隅大平桜(島根県三隅町)
 
 
幹から真横に枝が伸びるような、特徴的な形状。
 
 
三隅大平桜は、こんな桜!
  島根県西部・三隅町域の山あいにある1本桜の古木。桜の所有者である大平氏の祖先が馬をつなぐために植えたといわれる桜で、所有者の姓(屋号)と桜のある場所の字名がともに「大平」というところから三隅大平桜と呼ばれるようになりました。高さ(約17m)よりもむしろ横幅が広い(27〜29m)、美しくそして特徴的な形状をしています。
  この桜は、葉はヒガンザクラ枝振りはヤマザクラという2種類の桜の性格をあわせもった、その名も「ミスミオオヒラザクラ」という貴重な種類の桜です。目通り幹囲6.32m。樹齢約660年、国指定天然記念物。
 
桜の場所
  三隅市街地から南方向に6km(直線距離。道のりだと8kmくらい)ほど離れた場所にあります。おそらく桜の持ち主であろう1軒の民家への取り付け道路の脇に、デーンと立っています。
 
見ごろ
  おおむね4月はじめごろです。なお,この頁の写真は'02年3月30日に撮影したものですが、この年は開花が早く、満開〜散り始めくらいでした。参考までに、'01年は4月4日ごろが満開だったようです。
  なお、三隅大平桜のリアルタイムな開花状況は、三隅町観光協会(0855-32-2104)へ電話確認することになります。開花時期は、観光協会の「留守電」のメッセージにも三隅大平桜の開花状況が組み込まれているので、桜開花情報「だけ」を得たいのならあえて観光協会の業務時間外(夜)にTELしたほうが、観光協会係員の面倒をかけなくてベターかもしれません。
 
アクセス

 (列車・バス・徒歩で)
  原則として、三隅市街を経由して桜に到達することになりますが、三隅大平桜までの交通の便は、正直なところ決して良くはありません。桜のすぐ近くまで到達できるバスは木曜日しか運行がなく、その他の手段では、かなりの時間の徒歩が必要です。しかし、歩きを「ハイキング」と考えて1日時間を取れば、「足」がなくても十分行くことができます。

 なお、文中に出てくる「ひゃこるバス」とは、三隅町営の100円バスのこと。日曜は全便運休であることが短所ですが、逆に時間さえ合えば、安く便利にあなたを運んでくれます。ちなみに、「ひゃこる」とは、石見弁で「声をかける」「呼びかける」の意です。

<三隅市街までのアクセス>
 公共の足で桜見物をされる際は、まず三隅市街へアクセスしましょう。なお、三隅町の代表的なJR駅は「三保三隅」駅ですが、この駅は三隅市街から3kmほど離れた場所に立地しているのでご注意ください。(注:バスの運行状況は、'05年2月現在のもの。以下同じ。)

★石見交通バス「浜田益田線」(益田駅〜鎌手駅〜三隅バス停〜折居駅〜浜田駅)で「三隅」バス停下車。
★石見交通バス「浜田・大谷・三隅線」で「三隅」バス停下車。ただし、前記「浜田益田線」に比べ大幅に遠回りです。
★JR三保三隅駅から徒歩。町役場まで3km約40分。
★JR三保三隅駅・JR岡見駅から「ひゃこるバス」東循環線・西循環線で「役場前」バス停下車。月〜金曜日は1日4〜7往復、土曜日は1日1〜3往復運行。
★大阪〜津和野夜行バス「つわのエクスプレス」号で「三隅」バス停下車。

<三隅市街から桜までのアクセス>
 三隅市街へ到達できたなら、ここからが本番、桜へのアプローチです。下記の記述に目を通せばわかりますが、正直言って片道だけでも「ひゃこるバスの力を借りられればラッキーの部類。実質的に、徒歩が基本となります。

★「三隅」「役場前」各バス停から8km徒歩2時間日曜日は、無条件で往復徒歩となります。(注:JR三保三隅駅から桜まで通しで歩くと、片道所要時間はおおむね3時間弱となります。)
★「役場前」バス停からひゃこるバス矢原岡見線で「大平桜入口」バス停下車徒歩10分。バスは、木曜日のみ1往復半運行。
★「役場前」バス停からひゃこるバス黒沢矢原線(=役場前も経由)で「八幡神社前(矢原郷)」バス停下車3km徒歩50分。月〜土曜に原則2往復半運行。
★「役場前」バス停からひゃこるバス小原線で「鹿子谷」バス停下車6km徒歩90分。火・金曜日のみ1日3本運行。

※ひゃこるバスには、JR三保三隅駅から桜近くまで直通する便(=「役場前」バス停での乗り継ぎが不要)もありますが、ダイヤが桜見物には不向きです。
<バスの時刻等の問い合わせ先>
★石見交通バス
 公式サイトに時刻が掲載(サーチエンジンに「石見交通」と入力すれば出てきます。)。0856-24-0080。

★ひゃこるバス
 三隅町役場の公式サイトに時刻掲載。0855-32-2800。
 

<アクセスルートの道のり>
★JR三保三隅駅〜(この間3km)〜三隅バス停・三隅町役場〜(この間2km)〜鹿子谷バス停〜(この間6km)〜三隅大平桜〜(この間3km)〜八幡神社前(矢原郷)バス停
 

 (クルマ・バイクで)
*浜田・益田方面から
  国道9号線を走って三隅町域に入ったら、まず三隅市街(三隅町役場周辺)を目指してください。三隅市街に入ったら、「美都方面への県道に入ってください。三隅市街地から2kmほどの場所の道路脇(右側)に「三隅大平桜」の看板があります(ここが「鹿子谷」バス停です)。
  ここからは案内板に従ってクルマを走らせればOKです。桜までの道中は舗装されていますが、1〜1.5車線の幅で大型車の通行が困難(少なくともすれ違いは不可能)な区間もあります。桜付近の駐車場はわずか(約100台)なので、開花時期の週末は多くの場合、少し離れた場所に路上駐車となります(右写真参照)。路上駐車の場合、500m〜1kmくらい、時間にして10〜15分の歩きが必要です。なお開花時期の8:30〜17:00は、桜付近の道路に一方通行の交通規制がかかりますので、帰りについては行きのルートをそのまま戻ることができません。現場の指示に従って走ってください。

*広島・戸河内方面から
   「浜田まで高速+国道9号線」のほか、次のルートを採ることもできます。
  国道191号線を益田方面にひた走り(高速を利用する場合は「戸河内」インターで降りる)、美都町域に入って6kmほど走った「宇津川」地区で国道191号線とさよならして、三隅町方面への県道に入ります。
  そして三隅町域に入って4kmほど進んだ「矢原郷」地区で左折して県道をそれて、3kmほど走れば桜付近に到達します。もし、矢原郷の分岐点がわかりにくい場合は県道をさらに進んで、上記「鹿子谷」バス停のある場所から左折する形で桜へアクセスなさってください。
  このルートは、「浜田まで高速+国道9号線」ルートに比べ「下道」区間が長いのですが、戸河内から先の国道191号線は国道9号線に比べ交通量が格段に少なく、より快調に走ることができます。


 
上写真の反対方向から眺める。「横長」な形がよくわかる。 かつては太い枝があと数本あったとか・・・
  

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