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悠久幻想曲 ORIGINAL ALBUM

第五話『急展開!?戦う相手は旧世界?』

魔龍銀

九月も上旬、太陽の光が強い日。
俺は、自分のやるべき仕事を終え、ジョ−トショップへと戻り昼食を取った。
基本的に一日で仕事を以前はこなしていたのだが、今ははっきり言って半日とてかからない。
元来、俺は趣味として色々としてきた。
その成果もありなんとなしに今やってる仕事ができるのだ。
最も、戦闘以外は本当にまぁまぁできる、位なのだが……(全ての能力が超々一流の奴に入って欲しくないby:作者)
と、話しを戻すぜ。
俺は今、外をぶらぶらと歩いている。
なぜかといえば、他の皆はまだ仕事をしているからである。
で、その手伝いをしに行く途中……て、訳である。
だが、後ろから誰かつけている気配がある、最も警戒するべき気配ではない、どちらかと言えば友好的な気配だ。
んで……それが誰かと言うと……
「んん、暇だなぁ」
俺はともかく暇な今の状態を思わず口にしたが……それがいけなかった。
そのつけてきている影がすっと動くと急ぎ足で近寄ってくる。
俺は後ろを向きその人物を確認する。
それは……
「やっほ〜、魔龍さん」
にこにこと笑いながらトリ−シャは俺を見ている。
思わず背筋にゾッと悪寒が走る。
なにか悪い予感がした、そして、大抵の場合俺のこの予感は当たる。
「よ、よお、トリ−シャ」
思わず引きつった笑みでそう答えると、少しだけあとずさる。
トリ−シャも少しづつ近づいてくる。
「なんかようか?」
「うん、あのね、ここにペアの演劇のチケットがあるんだ〜」
タラリ……と、一筋の冷や汗が俺の頬から落ちる。
なんとなく読めてきた。
黙って俺が硬直しているとトリ−シャは完全に俺の腕をホ−ルド(笑)して言葉を続ける。
「暇なんでしょう?一緒に行こうよ」
俺は、今更ながら暇だといったことを後悔した。

「そう言えば、魔龍さんはさシ−ラさんの演奏会行くの?」
「……まぁね」
俺は、そう答えた。
一ヶ月くらい前、シ−ラは恥ずかしそうに俺に演奏会のチケットを渡したのだ、まぁ……なにが恥ずかしいのか分からないし、普段のお礼といわれてもなぁ……
今の俺にはきっちりとシ−ラとフィセアのことは整理がついている。
第一、そんな風にそれいつもいつまでも引きずっているわけにはいかない。
「……そっか、そう言えばシ−ラさんから直接貰ったんでしょ?」
と、変なことを聞いてくる。
俺は、ああ……と頷いた。
「……シ−ラさんもか……これは手強いなぁ〜」
「シ−ラが手強い?なにが?」
俺の地獄耳がトリ−シャのボソリといった声を捉える。
「う、ううん、気にしないでね♪」
なぜか音符をつけてしゃべる、まぁいいや。(朴念仁めby:アレフ)
(げしげしby:魔龍)(ぎゃあああ!by:アレフ)
それはともかく、そろそろ公演が始まるらしい。
今回トリ−シャが持ってきた券の劇は『漆黒の勇者』と言うものらしい。
……実は、この公演者の中にルシ−ドがいる(笑)
役は、後半に出てくる勇者の仲間らしい。
さて……どんな劇を見せてくれるかな、ここからは舞台の一部分一部分を描写してみよう。

幕がある、盛大な拍手が行われる。
中央にいるのは一人の吟遊詩人……
彼は、優しくハ−プを奏でる。
そして、語り始める。
「この世界が未曾有の危機にさらされた時、一人の勇者が現れん。勇者の名はカイン=クレセリア……彼は、異端の世界から来し来訪者……しかれど、彼の心は光のように澄み渡っており、自らには関連性の無いこの世界を救う事に決めたのだ……」
そこで、ぶわあ!と、風がおきその吟遊詩人が消えた。

「異端の勇者ねぇ……」
俺は、それを聞き苦笑した。
勇者ではないが自分も異端の世界から来たものだ、中々苦笑させてくれる。
「どうしたの?」
「いんや、なんでもない」

ばさり、とマントを翻して一人の男が現れた。
男は、自らの長い紫色の髪の毛をふわりと翻しながら言った。
「俺は、この世界を救う!」
と、彼がその台詞を言った所で剣をシャキンと掲げる。
そして、その台詞を言ったのは……なんとも不思議なことに……ルシ−ドだった。
おい、聖剣士役じゃなかったのか?
「王よ、俺はこの世界を救うことをこの剣に誓います!」
中々まっとうに縁起している、一応、シ−クプレストで多少演劇をさせた事も会って中々だ。
その時の概要は……作者が書きたくなったら書くだろう。
それはともかく……
ルシ−ドは剣をしまいながら今度はマントを翻し舞台からでていく。
「お待ちください!」
そして、王の席の隣りに座っている少女が……フロ−ネが言う。
今、一週間前(ちなみに、給料は一週間分貰っている。しかも、かなりいい額である)に気を利かせてこの二人に同じ仕事を振ったのを思い出した。
実際、俺はフロ−ネを応援している。
それはともかく、演劇の方ではフロ−ネが席から立ち上がりルシ−ドの手を少しだけフロ−ネは頬を染めながら取り言う。
「勇者様、お約束ください、必ず生きて帰られると」
……今思ったが、少しだけマジが入っているような気が……?
気にせずに置こう。
ともかく、フロ−ネの言葉にルシ−ドがにやりと彼らしく笑いながら言った。
「安心してください姫よ、俺は必ず無事にこの城へと戻ってみせます!!」

「さまになってるね、ルシ−ドさん」
「おう、お姫様のフロ−ネも結構熱の入った縁起だしな」
トリ−シャは妙に感心しながら言う、まぁ、事実俺も結構関心している。
実際、彼らのレベルは結構普通の役者とタメを貼っている。
結構才能が有るのかもしれない。
「ふふふ……でも、ハプニングが起きないとも限らないぜ?」
「あ、何かたくらんでるね?」
俺は、そう言いながらにやりと笑った。
事実、俺が仕掛けたちょっとした罠がこの二人を襲うことになる。
最も、幸運と取るかどうかは謎だが。

そして、最後のシ−ンくらいのところまで来た時。
再度、お姫様が登場するシ−ンである。
フロ−ネから聞いた話だと、最終的な勇者のパ−ティと言うのは勇者、お姫様、聖剣士、魔導士らしい。
ちなみに、ヒロインはお姫様である。
「カイン様!?どうしてこられたのです……」
フロ−ネが心底悔しそうに言うそりゃそうだ、自分がさらわれたため魔王竜王のところに来なければいけなかったからだ。
「フィリア姫、俺にはあなたを犠牲にする事など出来ない!必ず、救ってみせる!!」
そう言い、剣を握って竜王へと向かう。
竜王がにやりと笑いながら言った。
「茶番を……貴様にこの私が倒せるか!!」
そう言い爪を振るう、その爪を避けてルシ−ドは剣を振るう。
その隣りから、魔法使いがレスポンスし竜王の腹にル−ンバレットを叩き込む。
聖剣士は剣から多分波動だと思われるものを出し竜王に当てる。
ただ、力が双方から感じられない事から無害だろうが……
しばらく激戦が続く。
……やっぱブル−フェザ−のリ−ダ−という立場のおかげで実戦しているだけはあって的確に指示しつつ攻撃している。
「とどめだ!ドラゴン・バ−スト!!」
ズガァン!!!
凄まじい効果音があたりに響き竜王の周りが火花で凄まじい光の塊になる。
うわ、閃光花火だ(笑)

俺は気づいたからいいが他のものは一瞬目がくらんだらしい。
事実、トリ−シャも目をぱちくりさせている。
さて、そろそろだな?
俺は、ニヤニヤ笑いながら舞台を見ていた。

「姫、ご無事で何よりです……」
そう言いながら、ルシ−ドはフロ−ネの所に歩いていく。
「ああ……カイン様こそご無事で何よりです……」
フロ−ネも涙(目薬をあの閃光で目がくらんでる間に差したらしい)を一粒だしながら言った。
ぱちりと俺が指を鳴らす。
その音を合図に異変が起こる。
フロ−ネがこけたのだ。
そのまま、ルシ−ドの胸に飛び込む。
驚きの余り、二人が一瞬硬直する。
だが、旗から見れば飛び込んだように見えるだろう。
そう、俺の用意していた罠はこれだったのだ。
思わず、にやりと笑ってしまった。
フロ−ネの靴に実は細工していたのだ。
魔力で、フロ−ネの靴がこけるように命令が出せるようにってね。
結果は大成功、思わず笑ってしまいそうな感覚を必死に抑えていた、が。
パリィン!!
一瞬にして、ときが凍りついた。

「な、なに!?」
一瞬トリ−シャがなにが起こったのか分からず辺りを見回す。
俺は、立ち上がりすべての時が止まっているのを確認すると舞台を睨みつける。
勿論、フロ−ネやルシ−ドも動いている。
どうやら、ご丁寧に俺の関係者だけ残してくれたらしい。
「落ち着けトリ−シャ、空間操作魔法だ」
俺は、冷静に言うとトリ−シャを抱きかかえ舞台にまで跳躍する。
この力の気配は……異世界の魔法の力、おそらくここだから言うが、ファイナルファンジ−辺りの世界魔法だろう。
しかも、これは以前……聖戦士の一人『レイラ』が使ったストップガと同じもののようだ。
スタリと降り、ルシ−ド達に目配せをする。
ルシ−ドは頷くと、本来の自分の武器を出す。
フロ−ネにしてもロッドを装備する。
「キョ−キョッキョッキョッ!!」
ひっっっじょ−に今、イヤ〜な予感がした。
しかも、この声はしっている。
関わってろくになった覚えが無い……
俺は思わず額を抑えた。
「てめぇ……まさか……」
「キョ−キョッキョッキョッ!!お久しぶりですねぇ、魔龍 銀!!」
そう言い、にやりと笑う。
やっぱてめぇか……
「ケフカ……てめぇ、しつこいぞ……」
「ふん、この私が貴様ら下等生物ごときに殺されるか!」
だが、ケフカのその言葉を俺はあっさりと切り捨てる。
「ケッ、三獣王神達ごときの力を吸い取って威張っている奴が言う台詞じゃねぇな、しかも、てめぇは死んだ、間違いなくな」
「ふん、あの時は多少油断しただけだ、この私が……本来の力を出せば貴様らなど塵粒だ!キョッキョッキョッ!!」
相変わらずの笑い方、少しずつうざったくなってきた。
だが、こんなくだらない討論しているのにも理由がある。
いくらこの馬鹿が馬鹿でも、実力は神族クラス……当然、俺以外の奴らが対抗できるわけが無い。
しかも、降臨覚醒する人物も不明であるからともかくルシ−ド・トリ−シャ・フロ−ネを守らなくてはならない。
他の観客は因数外である。
なぜならすでに結界を貼っているからである。
さてさて……
「光王よ!黒神よ!」
お約束の決まり言葉をいい俺は二本の剣を出現させる。
俺の名は、神族の間では『ホ−リ−・オブ・ブラック』と伝わっており、そして、魔族のほうには『ダ−ク・スレイヤ−』と言う異名がある。
んで、人間間では『漆黒の騎士』である。
まぁ……場所によっては、『黒き神威』だとか『黒き戦神』とかってのもあるけど……
ちなみに『漆黒の勇者』だとかもある。
何故黒をモチ−フにするかという、何てことはないほぼ全身が黒で統率されているからだ。
黒神しか使わない時は真っ黒といってもいい。
さて……
「刃よ!」
ブンッ!
剣から刃が現れケフカに構える、目配せし三人には俺の後ろに来るように目線でいう。
「キョッキョッキョッ!しねぇ!!」
そう言い、大きな炎の塊を二つほど放ってくる。
ファイガの二発同時撃ちか!?
「ヴァニシング・ブラスト!!」
俺はこの世界で覚えた手の呪文にアレンジを書ける。
通常のヴァニシング・ノヴァを数十倍以上にしたらこの威力になるだろう。
しかも、これは拡散系の魔法である、それをファイガを打ち消す。
「流石ですねぇ……では、これはどうです!?」
そう言いながら、稲妻、絶対零度、火炎の塊を同時に放つ。
ようは、サンダガ・アイス・フレアの同時撃ちだ。
チッ!これはさっきのじゃ打ち消せねぇ……
ならば!!
「魔龍さん!?」
流石にやばいと思ったのかトリ−シャが声をあげる、だが俺はあっさりと彼女に言う。
「余裕余裕」
強がりじゃない本気である、それがこれから実証されるしな。
「ノヴァ・ストライク!!」
正確に言えば、ヴァニシング・ノヴァ・ファイナルストライクである。
ヴァニシング・ノヴァの魔法を直接剣にかけてファイナルストライクで撃ち放つ荒業。
ただし、そこから離れるのは当社比数十倍よりも遥に上のファイナルストライクだ。
案の定、あっさりとそれを消し去りケフカに向かって行く。
だが、俺も奴をこれで倒せると思っていない。
これでも、今の状態のケフカを倒すのにはかなり苦労した。
詳しいことは省くが、奴の魔力は桁が違うとでも言っておこう。
「ふん」
こちらも予測どうりに結界を張って防いでくれる。
まぁ……今の残りの余波だけでも町一個吹っ飛ばせるほどの破壊力があるんだけど……
そこ、人外の戦いって言わない。
まぁ……実際、奇跡の称号を持つ者対神の集合体の戦いなのだから、案外間違ってはいないが……
「今度は俺から行くぜ!!」
そう言い、俺は一気に跳躍しケフカに近づく。
「きょっ!?」
ケフカは接近戦に徹底的に弱い、当たり前だ、元が魔導士なのだから。
腕をクロスさせた状態から外に俺は切りつける。
しかし、ケフカはそれをすっころんで避ける。
そのままごろごろと頭から血を出しながら転がり俺が大地に突き刺した攻撃をかわす。
「地走り!!」
グガガガガガガガガガガ!!
空間が一気に砕ける。
それがケフカになぜか岩となっておそう。
だが、ケフカはそれを俗に天子の羽根と言うものをはやして飛び立ちかわす。
「クッ!エレメンタル・マジック!!」
地走りで突き刺したままの剣から手を離し、四精の力を使った魔法を唱える。
「そんなもの!」
その魔法は奴が放った『フィフス・エレメント』と呼ばれる五精の力を使った魔法で打ち消す。
どうやら、魔力はやはり俺の方が大きいらしい。
ならば……これならどうだ!?
「魔闘鬼神流 四元破斬断 天!!」
俺の放った技は真直ぐにケフカへと向かう。
四元の力に、俺の力が合わさった技だ。
まともに当たれば、街二つは吹っ飛ぶだろう。
だが、ケフカは今度こそ本気を出し、俺の技に対抗する。
「滅びの光よ!!私を包め!!」
来たな!?
奴のこの技は自らの能力を凄まじく上げるしかも、同時にバリアが張られるのである、厄介な事この上ない。
ズガァァァァァァァァァン!!
空間すら揺るがす凄まじい爆音が轟く。
「やったか!?」
ルシ−ドが祈るようにいう。
俺の、あれほどの攻撃を受けて生きている奴を始めてみたからかなり動揺しているようだ。
「あの程度で殺されたら、ティナ達があんなに苦労しねぇぜ!!」
かなり素に戻って言う。
俺も、極端じゃないが戦闘では喋り方が乱暴になる。
普段と比べれば分かるだろう。
ちなみに、ケフカはこれクラスの技を同時に数十発喰らってぴんぴんしていた。
「一撃で蹴りつけてやるぜ!」
俺は、黒神と光王を一つに合わせる。
それを見ていたルシ−ド達は驚愕の表情をしていた。
生まれ出る混沌の剣。
「カオス・ブレ−ド!!」
俺は、一つになった剣を正眼に構える。
徐々に高まる魔力と鬪気。
ここまでなら、封印を解かずにおいても大丈夫である。
それはともかく……
少しずつ煙が晴れて行く……中からでてきたのは……
「コノワタシヲコロセルワケガナイダロウ」
世にもおどろおどろしい声だった。
そして、ケフカのその姿を見たとき全員が驚愕の表情に包まれる。
正確に言えば、俺と……意外なことにトリ−シャを除けば、だ。
ちなみに奴の姿は、例えれば、全ての動物や魔物をぐちゃぐちゃに混ぜてこねくり回したようなグロテスクなものだった。
「勿論、あんなので殺せるとは思ってないぜ!!」
いささか矛盾しているが予測していた事態である。
さっきのは用は張ったりだ。
「その通りだよ」
そう言いながら、俺の隣りに突然トリ−シャが微笑を浮かべながら歩いてくる。
「トリ−シャ……?」
「魔龍さん、僕にも協力させてよね……そう、六神王の一人……幻王の称号を持つ…僕にね!!」
ブワァ!と、トリ−シャの背中に真紅の美しい羽が広がる。
幻王!?
「まさか、お前が……降臨覚醒者の一人『幻王』なのか!?」
「えへへ、僕も今気付いて驚いたんだよ」
照れくさそうに笑う。
しかし、その後にはすぐに真剣な表情になりケフカを睨みつけながらこう言う。
「君も本当にしつこいね、百年前の因縁を持ち出すなんてさぁ」
「ゲンオウ……リディア・ハイウィンドカ……」
「ふふふ、うん、おかげであの時の記憶もばっちり!」
ちなみに俺は珍しく唖然としていて一言も話していない。
き……気を取り直さなければ。
「ともかく!ケフカ!これで、二対一だ、この不利を覆せるか!?」
俺はそう言いながらカオス・ブレ−ドを構える。
トリ−シャも『幻魔の杖』を空間から取り出し構える。
「カンケイナイ…ロクシンオウナドタバデアイテシテイタ」
「ううん……それ言われると弱いなぁ……」
トリ−シャがこの期に及んでまだふざけたことを言う。
だが、奴が六神王全部を相手にしていたのは事実だ。
最も俺一人でも六神王など倒せるが……
ちなみに、俺と比べることこそ、そもそも間違いである。
「でも、魔力は衰えていないよ!!」
トリ−シャの言葉が合図となり、戦いの幕は気って下ろされた。

「俺達って蚊帳の外だよな」
「は、はい……そうですね」
などと話している二人もいたりする。

「「ダブル・フレア!!」」
俺とトリ−シャがタイミングをぴったりにして同じ魔法を唱える。
ただし、今までの魔法とは比べられる破壊力じゃない。
フレアが融合し俺のフレアの力で数十倍に上げたのだ。
どうやら、降臨覚醒したトリ−シャの魔力には降臨覚醒したリディアの魔力も上乗せさせられているらしい。
だが、ケフカは易々とそれを避ける。
第一、 結果以内なのでどんなにぶっ壊れようとも現実に影響はない。
んで、俺達のタ−ンが終わったら勿論ケフカのタ−ンである。
と、言うか奴の方が攻撃に早く移れたようだ。
「デス・ハ−デス!!」
凄まじい、闇の邪気が俺とトリ−シャに向かってくる。
だが、トリ−シャがそれにいち早く行動を移した。
「闇と光を束ね今、我を守る強大なる盾を与えたまえ!!」
かなり簡略し魔法を彼女は唱える。
無論、その間にも手で印を組みその魔法の発動を促している。
「ギガ・シ−ルド!!」
彼女と俺の前に強大な盾が現れる。
そう、元を正せば幻王は守備を得意とする六神王なのだ。
デス・ハ−デスくらい軽く弾き返せる。
それに、勿論俺も何もやっていなかったわけではない。
これぞ……俺のオリジナル魔法の一つ……
「ラスト・フレア!!!」
手にたまったカオス・フレアの数倍にもなる火炎の塊が核爆発を起こしているかのごとく熱をかもし出している。
流石にケフカもこれを受けるのはやばいと考えたらしい。
慌ててシ−ルドを貼っているが……
その程度で受け止められるかな!?
ボゴォォ……バゴォォォォォォォォォォォン!!!
今まででも最上級の魔法の爆発が確認できる。
倒せるはずはないだろうが、それでもダメ−ジは大きいはずである。
案の定、ケフカはボロボロだった。
奴は苦虫をすりつぶした表情で言った。
「き……貴様ら!?」
その言葉に、俺はにやりと笑った。
「最後よ!」
トリ−シャもかなり強い魔法を撃つつもりらしい。
俺自身も更に魔力を練る。
奴も、凄まじいまでの魔力を練っているのが分かる、どうやら全魔力を使うつもりらしい。
だが、不運だったのは俺とトリ−シャが唱えている呪文との差が大きすぎる事だった。

「「竜の口より生まれし者
天高く舞い上がり
闇と光を掲げ
眠りの地に更なる約束をもたらさん
月は果てしなき光に包まれ
母なる大地に大いなる恵みと慈悲を与えん」」

ここまでだったら敵も余裕に受け流せただろう、だが……

「「されど束の間の休息なり
その月は自ら光を求め
更なるたびに誘われん
同じ血を引くもの
一人は月に
一人は母なる大地に
時の流れが二人を突き放さん!!」」

これぞ、究極魔法……LV2……段階!!
「「アルテマ!!」」
ぶぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……
会場が光に包まれていった。

そして、光が消えた頃にはケフカは完全に消滅していた。
まさに跡形もなく、である。
「しかし、驚いたな……まさか、トリ−シャがリディアだったとは……」
内心冷や汗を掻きながら俺はいった。
だが、意外だったのはトリ−シャも一緒らしい。
「うん、僕も驚いたんだ。六神王の一人、幻王リディア・ハイウィンドの魂を引き継いでいるなんて……」
説明的な言葉ありがとう。
「……ちなみに、記憶は……?」
「もう、ばっちり♪」
そう言いながらにこやかに笑いかける。
ちなみに、俺は一歩引いている。
リディアと俺の間に何があったかは……ご割愛……させてくれ……たのむ……
呆然としているルシ−ド達を尻目に、舞台は閉じられた。

「で、結局どういうことなんだ?」
俺の隣りで、ルシ−ドが半眼になり睨みながら言う。
俺はたはは……と、笑いながら。
「トリ−シャに聞いて」
と、答えた。

だが、俺が大変になるのはこれからだったことを皆誰も気付いていなかった。
そう、俺自身も……
「ここですわね」
真夜中の街に似使わないそんな清楚で可憐と言ったイメ−ジがピッタリとくるような少女がエンフィ−ルドの門をくぐった所だった。
濃い青いショ−トな髪の毛をゆったりと揺らしながら少女は囁いた。
「この街に……お兄様が……?」
彼女はエンフィ−ルドの町を見回した。
そして……
『とりあえず……』
彼女は人に話しを聞くことにした。
ただし……その聞く相手が最悪だった。

「きゃあああああああ!!」
「!?なにっ!?」
夜の街に響いたその声に驚愕しつつ俺はその声がした方向に向かった。
ちなみに、先程のメンバ−はすでに解散している。
チャキンと天空剣を右手に構えながら俺は左手に魔力を溜めいつでも放てる準備をする。
そこまで言ったところで俺はその少女の見えるとこまで行った。
―――やべぇ!!
俺は、内心動揺しつつスピ−ドを上げた……いや、間に合わないっ!
ならば……
「時よ、止まれェェェェェ!!」
俺の叫びと共に常人にはとても信じられない事がおこる。
そう、本当に時が止まったのだ。
正確に言えば、時を一時的に支配したのだ。
「ふう」
俺は、安心しつつ少女の前の謎の物体……正体不明1をぶった切る。
そして……
「動け、時の歯車よ」
俺のその言葉と同時に一瞬にしてすべての時が動き出す。
「ぐぎゃあああああ………」
断末魔の悲鳴をあげる正体不明1。
まぁ、どうでもいい。
「大丈夫か?」
「は、はい」
多少面食らいながらも少女は俺の手を取った。
俺はにっこりと笑いながらその少女に問い掛ける。
「でも、こんな時間にあぶないな」
「すいません……ただ、ここにきたのは初めてで……」
「ああ、そう言うことか」
今ついたらしいな。
俺はなんとなく納得すると今度こそ本当に渋い顔をする。
「でも、こんな時間だしな……宿は空いてないな」
「あ……」
どうやら、そこまでは考えていなかったらしい。
そこで、俺は何処となくこの少女がアルベルトと似ているのに気づいた。
『我ながら鈍いな……』
そう多少苦笑しながら言った。
「名前聞いてなかったな、俺はアルベルト=コ−レインの恋敵じゃないのに恋敵にされている魔龍 銀だ」
「私は……えっ……?」
そのなんとも皮肉った自己紹介に思わず呆然とする少女。
「あのどうして……?」
「なんとなく雰囲気がアルベルトに似ているような気がしてな、ビンゴ【当たり】だろう?」
そう言いながら微笑む、ま、この様子だとなんかまずそうなことにはなりそうにねぇな。
「はぁ……?あ、失礼しました、私はクレア=コ−レインと申します」
「ふ〜ん、クレアか……アルベルトと違って仲良く出来そうだな、よろしくな」
苦笑しながら言った言葉に彼女も苦笑で返す。
「はい、よろしくお願いします」
……この光景を、トリ−シャやパティに見せてやりたいよ。by:作者

さてさて、こんな風にクレアとらぶらぶ(?)やっている間に、別のほうでも話は急展開していた。
その急展開は大人数で現れようとしていた。
「こっちでいいの?」
「はい!こっちであっていると思いますけど……」
そう言いながら、金髪のバンダナをしている女性が言った。
ちなみに隣りにいるピンク色のリボンをした紫色の髪の毛の少女は地図を持っているが……ちなみに、本来の方向とは逆方向である。
「なんだか心配になってきました……」
薄い青……ようは、水色の髪の毛をした人見知りの激しそうな少女が言う。
そして、その更に隣りにいるウサギのみ身をもった少女が、メロディにも負けないくらいの元気な声で言った。
「大丈夫だよ!!」
「…………………」
ちなみに、その隣りにいる黒髪の少女は黙っている。
「大丈夫ですよ、街が見えてきましたから」
そう言ったのは本を持っためがねをかけた少女だ。
「あっ、ほんとですね」
……随分と丁寧な言葉をした人たちが多い事だ。
と、ここで作者の感想をいっても意味は無いな……
それはともかくとして、左からたらしている髪の毛を右の肩を通して後ろにしている少女がそう言った。
「それにしても腹へったで〜〜」
赤い髪の少女が言う。
「そればっかりね」
と、突っ込むバンダナをしたショ−トの水色の髪をした少女が言った。

……このメンバ−があの町へ行くのだから、前途多難である。
魔龍、彼に冥福あれ。(ち〜ん)


登場人物たちによる座談会INリディア

銀:と、言うわけで、なぜかここにいるリディアさんで〜す!!
リ:はぁ〜い、リディア=ハイウィンドウです!
銀:て、あなたはトリ−シャさんじゃないですか?
リ:仕方ないわよ、彼女の体借りなきゃいけないんだから。
銀:不便ですね。
リ:やかましい、それとも以前兄さんにやられていたようにどつかれたい!?
銀:え、遠慮します!!
リ:よろしい。
銀:(性格悪くなった、ぜっっったいに!)
リ:何か思った!?
銀:いえ!(なんできこえるんだぁ〜〜〜!!)

魔龍:向こうは放って置こう……
クレア:そうですわね。
魔龍:しかし、なんなんだ、この構成の仕方は?
クレア:前回も急展開でしたけど、今回もすごいですわね。
魔龍:ああ……でも、まさか……ワ−ルドクエストをこじつけてくるとは……
クレア:詳しくはニュ−様のホ−ムペ−ジ『N・P』で(ちなみに、倒魔ニュ−は、ニュ−さんを元にしています)
魔龍:まぁ……あいつの急転会癖は今に始まった事じゃないか……
クレア:そうですわね……でも……
魔龍:無謀なことをしたな……エタメロ……あいつやったことないぞ……
クレア:攻略本だけ手元にあるだけですわよね?
魔龍:どうすんだ?
クレア:どうするんでしょう……?
魔龍:苦しんでもらおう、あいつには。
クレア:は、はぁ……?

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