2004年3月ー4月 単発ドラマ


センセイの鞄★★★★  4月24日  フジ    天国への応援団★★★★  4月3日
ナースマン★★  特別版 4月6日     女達の罪と罰★★★  4月6日
犬神家の一族★★★  4月3日    砦なき者★★★★★  4月2日
新ニューヨーク恋物語★★★  3月30日   

センセイの鞄★★★★  4月24日  フジが地上波で放送 久世演出 WOWOWが製作を今日見た
大町月子(小泉今日子)は現在37歳で1人暮らし。40に手が届きそうな年齢ではあるが、結婚を焦ることもなく、特に恋人を必要とすることもなく、自分の時間をのんびりと楽しんでいる。一杯飲み屋で、ひとりおいしいツマミと日本酒を楽しむマイペースな女性だ。
 そんなある日、いきつけの居酒屋(主人はモト冬樹)で隣り合わせに座った初老の男性から声をかけられる。「大町月子さんですね?」。これが高校時代の国語の担任だった「センセイ」(柄本明)と月子との、久しぶりの再会だった。30歳近く歳が離れているものの、酒の肴の好み、人との距離の取り方、頑固な性格など、よく似た二人はしばしば時間を共有するようになる。そしていつしか月子は、センセイに対し、ほんのりと思いを寄せるように。そして、年の離れた2人の恋は穏やかに、柔らかく進んでいく。対抗馬としてセンセイには石野先生(木内みどり)、月子にはバツ一の同級生小島(豊原功補)が登場して、二人の関係はあわあわと、しかも色濃く流れていく。情熱に任せたものではなく、進展しているのか分からない程のゆるやかな二人の関係だ。2人はゆっくりと時を重ね、お互いの気持ちを育てていく。センセイは逃げた妻(樹木希林)が島で死んだ墓に連れている。そしてセンセイは真剣に付き合って欲しいと頭を下げる。センセイはセックスに自信がないが、突然、ある夜呼び出され結ばれる。ちょっとエロいシーンでした。センセイは死んでしまう。そしてセンセイの鞄が遺品として渡される。何もない空っぽの中を覗いた月子は最後に号泣する。(あらすじはフジHPから借用し追加しました)
小泉さんいいですね。柄本さんもいいのですが、何で小泉さんが柄本さんを好きになるの。そこが理解できない。なんで月子は結婚できなかったの、十分描かれていたかな。恋愛遍歴は説明あったかな。センセイの対抗が小島ではね、キャラの魅力が足らないです。月子は魅力的で性格も変じゃない、ただアル中かな、笑。センセイは日本のどこかに居ます。そして人生の最後に血迷うかもしれません。一緒に酒を飲むだけ、家に行く、旅行へ行く、そして結ばれる。どこかで止まるか、進むか、さまざまです。最後に30歳若い女性と人生をともにすることは夢物語かも知れない。あの結ばれる夜のセンセイの顔と月子が走るシーンが一番印象に残った。年齢も近いので入れました。センセイの妻は元々は川上弘美さんの小説ですから、あんなキャラになります。しかし、樹木さんが演ずると、実在の人間になってしまうので、ありえないのではと疑問に思う。ここが減点ですね。樹木さんの演技は素晴らしく、問題はないのです。全体は映画かと思う、絵作りで、四季も結構描かれていたようで、地上波ドラマとしては贅沢な時間でした。
天国への応援団★★★★  4月3日  チアーは作り笑顔じゃなかったんだ
先輩の見事なチーアが披露される。美貴子(石原さとみ)は先輩籐子(ソニン)の演技に見とれる。しかし1年生も合同で参加できる発表会では、3年生は完璧だが、美貴子たちは総崩れだ。落ち込み、勉強や恋を犠牲にしたのにと、ぼやく。そこへ籐子がきて、じゃ全力で恋をして、勉強をしな、と言い放つ。そしてトップの子の足首を見せて、愛情アザだ。信頼してトップは倒れられるし、ベースは力一杯足首を持つのだ。美貴子が新入生歓迎会で籐子たちの演技をみて、入部した。籐子はスポ根じゃなく、チア根だ、と明るく指導してくれる。できる、できるという。チアーは自分も元気づけるが、他人も応援するんだ
3年の先輩が卒業するので、次期部長を選ぶことになった。高校のチアリーディング部の2年生部員・森田美貴子は、部長の保坂籐子から次期部長に指名されて困惑した。なにしろ籐子は部を全国優勝に導いた統率力抜群の名部長だった。カリスマ性があるのだ。同級にはゆかりというライバルもいた。部のコーチ・中尾静江(天海祐希)から2年連続優勝を狙うよう命じられた美貴子は、全く自信がなかったのだ。
まもなく、2年生が送る歌を作り、楽しく終わった送別会の夜、籐子が交通事故で急死した。籐子は送別会で、一番幸せという。美貴子はキラキラしている。千秋の髪型、真希はクール、美穂は天然、ゆかりには美貴子を支えて、と贈る言葉を残していた。心の支えを失った美貴子は、葬式にも参加出来なかった。これはちょっと理解できない。
春になり、新入生部員は26名も入ったが、3日で5名も退部した。コーチはあなたの学年は誰も辞めなかった、籐子のようになれるか、と聞かれる。頑張ります、と答える。しかし、退部希望者がでる、勉強や恋を犠牲にして、どうして頑張れるのかと聞かれるが美貴子は答えられない。その後も退部者が出る。指導も十分出来ない、「籐ちゃん先輩」という声がして比較ばかりされる。美貴子は自分が演技をするが、落ちて捻挫してしまう。真希(大塚ちひろ)からは「余裕なさ過ぎ」と指摘される。美貴子は「どうして比べるの、もう言わないで」。ゆかり(沼尻エリカ)「そんなことよく言える」。美貴子「責任のない人は泣いているだけで良いから、ゆかりが部長して」。ゆかりは思わず美貴子の頬を打ってしまう。コーチは冷静に見守っている、籐子も1年の時は「チアーは何が出来る」と壁に当たっていたのだ。自分で気づくしかないのだ。コーチは籐子に見舞いに行くと、籐子の携帯に美貴子からメールが入る。美貴子「苦しんでいる、頑張らなきゃいけませんか」。捻挫で休部してしまった。笑顔が作れない。
美貴子に千秋(市川由衣)がくる。千秋「できないて言ったらおしまい、できる、できる」でやってきた。自分たちの1年も練習で嫌になっていた。でもステージで元気になった。美貴子は1年をステージに出すことを提案する。美貴子「自分が楽しめばいい、そうすれば見てくれる人も楽しめる」。しかし発表会で1年生が崩れ、皆も崩れてしまった。1年生は辞めると言い出した。コーチ「凄いわ、落ち込ませるチアーを目指したら」。ゆかり「美貴子が部長じゃやっていけない、認める人がいるなら言って」。美貴子はその場を去ってしまう。退部届まで書いてしまう。父(船越英一郎)が部屋に来て、自分の学生の応援団時代を語る。父「自分一人で頑張ってしまう、みんなで頑張ればいい、一人相撲しているのではないか、弱い自分をさらけ出すことは恥ずかしいことじゃない」。娘を風呂にさそうエロ親父だ(笑)。そこへ籐子の母(原日出子)から携帯がある。そして籐子へのみなのメールを見せてくれる。悩んでいるのはみんなだ。あなたたちの中に籐子が生きていることは嬉しい。泣きながら、みんなのメールをみた。それは美貴子への激励メールでもあった。そして走った、捻挫は治ったのか。美貴子は弱さから籐子を消し去りたかった、しかし籐子のカリスマ性を認め、自分の弱さを認め、みんなと一緒にやっていきたいと語る。クマのぬいぐるみは籐子先輩の替わりだ。先輩の様になろうとしても無理だ、だからみんなでやっていこう。みんなも受け入れてくれた。籐子の家に行き、贈った歌を歌う、そしてジャパンカップ優勝を誓った。心は一つになった。単純で良いな。先輩の偉大さと死を受け入れる、そして自分らしさを発揮していけばいいのだ。
辞めた1年生も戻ってきて、ようやくスタートが始まった。コーチの抜き打ちのバクテンのテストがある。千秋はバク転が苦手だ。そしてコーチはツーワンツーという荒技をコーチを提案する。これで優勝しようとコーチは考えた。16名の選抜は学年を考慮せず選ばれることになった。メンバー発表の日、千秋と美穂の名前がなかった。おいおい主要メンバーじゃなかったのか。最初は千秋は声を出して応援するが消えてしまった。泣いていたが選抜メンバーは気づかなかった。掛ける言葉がなかったのかもしれない。補欠はいらないのかな。ツーワンツーは出来なかった。あと10日で成功しないし、みな疲労して、身体が故障がちだった。部員はバラバラになってきた。コーチ「練習が暗い」。そんな時千秋が見に来た。千秋は辞めたのだ、夏期講習に言っている。千秋は、1年生の時にメンバーはずれて、音楽担当の時、籐子先輩は声を掛けてくれて筋肉を落とさないように言われた。カップの前日、美貴子は一人で練習していた。籐子先輩のラジカセに叫んだ美貴子の「日本一のチアーリーダーになること」が再生される。それを見つめていた千秋と美穂だ。
いよいよジャパンカップの日が来た。予選では、思うような演技は出来なかった。全員で泣いていた。悔し涙だ。コーチ「籐子先輩のためでなく、大義名分でなく、自分の心からの演技をすれば、みなも納得してもらえる、ライバルは自分たち」。そこへ千秋と、美穂がくる。千羽鶴を折って持ってきてくれた。千秋「頑張って欲しいと思っている」。何とか予選を通過できた。遠征の宿で、籐子の母から激励のメールが来て、美貴子の愛情アザをみせる。籐子はベースだったのだ。ゆかりはトップになりたかったが今はベースで良かったと言う。美穂は泣いている。
勝の日が来た。2分30秒のために3年間をやってきたのだ。コーチが初めて「今を楽しめ」と気合いをいれる。美貴子「頑張ることは恥ずかしいことじゃない、チア根は苦しいことを楽しんじゃうことです」。そして最後にツワンツーが成功する。彼女たちの演技を見ているだけで感動してしまう。ウォーターボーイの感動と同じです。結果発表がある。見事優勝だ。メンタルなものが大きいのですね。喜ぶメンバーと、スタンドの千秋と美穂、そして美貴子の母(宮崎美子)も手を叩いている。最後に籐子先輩に報告する。おしまい。
   ☆     ☆
やっと見ることができた、定番中の定番で予想通りでしたが、この手のD級ドラマ大好きです。泣きました。かみさんも泣いていました。これからもやって欲しい物です。何しろ登場人物はしっかり分かりやすく描き分けられている。ドラマの中で籐子に言わせているのです。千秋は市川由衣さんで大親友、ゆかりは沼尻エリカさんでライバル、真希は大塚ちひろさんでクール、美穂は美波さんで天然、以上の主要メンバーが序盤で明確にキャラ分けされて分かりやすい。最初に2年連続優勝と分かっているのですが、やはり感動してしまった。しかも籐子はソニンさんで、カリスマ先輩でしかも突然の事故死だ。彼女も笑顔が素敵でした。笑う犬から注目していましたが、役者でも頑張っていると思います。沼尻さんはおでこ全開で、工藤夕貴さんを彷彿とさせましたが、頑張ったと思います。でも、みな頑張りました。石原さんはタラコ唇で濃い眉毛、印象強いですね。冬子に続いてそつない演技です。死角はないようですね。一人黒いサポーターしていましたが、練習で痛めたのでしょうね。ただ肌色のサポーターにして欲しかった。演出で黒にしたのでしょうか。チアーの笑顔の秘密が分かった気がしました。協力のチアーリーダーさんも素晴らしい演技でした。

協力:箕面自由学園高等学校チアリーディング部 、桜美林大学・同短期大学体育会チアリーダー部
脚 本 渡辺 千穂、演 出 池田健司(日本テレビ)、チーフプロデューサー 梅原 幹(日本テレビ) プロデューサー 戸田 一也(日本テレビ)、井上 由紀(ザ・ワークス)

ところでこのドラマの視聴率は6.8%だったらしい。残念でした。しかし自分も犬神家の一族を見ていました。これが16.5%だった、SMAP様には勝てませんね。注目の冬のソナタは9.2%でした。10%を予想して、あれだけ番宣したので、ひょっとすると最高で18%近くとまで予想した。まあ最低限の予想の範囲内でした。これからもっと上がることを予想しました。12%ほどを期待します。視聴率については有名なピュアソウルさんの楽天日記を参考にしました。ご容赦下さい。
ナースマン★★  特別版 4月6日  HPは特別に作ってくれよ
何と高沢裕二郎(松岡昌宏)は小児科に主任(小林聡美)と一緒に移動になった。送別会はない。外科病棟は長谷川(高田聖子)が主任に昇格だ。小児科には里中(上原多香子)がいた。そして新人で岩田(櫻井翔)がいた。結構普通に看護師を目指しているのですね。。看護師には大島蓉子さんもいました。でも他の看護師さんは結構可愛い人が多かったような印象でした。歓迎会があった。高沢はやhりパシリ扱いですね。外科にはコロッケ屋の滝田(佐々木すみ江、かけもちで出演です)さんは胃潰瘍と言われたが実は胃癌だ。浅野(小泉孝太郎)と話すと、何と岩田の父は肝移植もする岩田病院の院長だった。兄も医師で、医者が一番偉く看護師を馬鹿にしている家庭だった。本当かな、ひどい偏見で看護師を馬鹿にしていたら定着しなくて、立派な病院はできませんよ。そこに岩田は反発して看護師になった。なってみて本当にいい仕事だと理解できた。喘息の渡(須賀健太、またまた登場だ)の母は妊娠していて面会に来られない。面会に来ても大きなお腹で辛そうだ、しかも父ではないのだ。再婚なのだ。初夜勤も里中、主任と一緒だ。見回りで足下のおもちゃを触ってしまい起こしてしまう。おねしょの子もいる。
滝田さんは胃癌で全身転移だ、息子(酒井敏也)が心配で、コロッケの上げる姿が見たい。息子には告げていない。泣きながらコロッケを食べる。死んでしまった、死語処置をしている。病棟が違うが志願してやったのだ。息子も知っていたが、母の願いで知らないフリで明るくしていた。
小児病棟では喘息体操だ。渡は人形がなくて、興奮して喘息を誘発した。岩田が捨てたのだ。燃えていた。高沢が母親(渡辺典子)との交換日記をすることで気持ちを持ち直した。誕生日で母親が面会に来る予定だが、こない。ミエミエですね。母は産気ついて来られない。病院を抜け出したが、携帯酸素を落とし発作で苦しむ。救急で運ばれる。母も子も酸素吸入していた。結局小児科スタッフの頑張りで無事退院だ。小児喘息は処置さえ間違えなければ吸入くらいですぐに良くなることが多い。めでたし、めでたしだ。
自分はこれはチラチラ見ていた。大きいテレビで「女達の罪と罰」を見て、横の小さなテレビで映っているのを見ていた。それでこのコメントは参考だけにして下さい。かみさんはヘッドホンで見ていました。かみさんに聞きながら書きましたので、ご容赦ください。宮崎美子さん、古田新太さんもでていたようですね。ごめんなさい。気楽に見られて、定番のプチ感動もある。予想通りですが、良かったですね。主任さんの小林聡美さんはうまいですね。櫻井翔くんは保育士をやっていましたが、どうも被って見えました。結構頑張っていたようです。それにしても佐々木すみ江さんは同じ時間に登場して、どちらでも死んでいました、びっくりです。頑張っていますね。
女達の罪と罰★★★  4月6日
地方の検察庁を転々と異動した検事・佐倉桂子(浅野ゆう子、下着には凝るが外見は野暮だ)は東京地検に赴任する。戻りたいと思っていた東京に戻る。公務員だから転勤はつきものだ。テンションは低めです。下着泥棒(宇梶さん)が軽い前フリです。とりあえず起訴か猶予か、直ちに判断しないといけない。起訴猶予にしたが、都合良く自分のコインランドリーで下着泥棒を捕まえた。高校教師の夫の延高(佐野史郎)とは結婚以来初めてまともに生活を共にすることになる。姑が同居を希望しているのだ。そんな桂子は、葉山淑子(深浦加奈子)の事件を担当することになった。
葉山淑子は自宅の居間で首をつっていた姑(佐々木すみ江)の第一発見者なのだが、自殺に見せかけた殺人である可能性が生じ、警察の捜査の結果、状況証拠により、犯行を否認したまま逮捕された。保険金と土地の権利委譲だ。しかし、淑子は警察(担当警察は石田太郎)での拘留期限である48時間の間変わらずに犯行を否認し続け、結局そのまま東京地検に身柄を送られた。東京は仕事が多く忙しい。さっさと処理しないと立ちゆかなくなる。
桂子は執務室で淑子への質問を始めた。義母を発見した状況を繰り返し、淑子に死体検分の記録を開示した。自殺した場合の索条痕と実際の跡との相違を指摘する桂子だったが、淑子はうつむいたきり何もしゃべらない。淑子の調書を読み返す桂子だ。両親は幼少期に相次いで病死した。兄弟はなく叔父夫婦に育てられる。高校卒業と同時に上京し、東京の美容専門学校に入学した。卒業後は都内の美容院を転々としていたが、美容器具販売業者だった葉山信平(吉田朝)と知り合い結婚した。結婚と同時に退職し、葉山家に同居したが、平成9年7月、夫は突如失踪してしまう。あと2カ月で、失踪宣告が満了することになっている。つまり、夫の保険金7千万が下りることになるのだった。あやしいエピソードです。
拘留3日目を過ぎても沈黙を続ける淑子に対し、桂子は一年前に行われた信平の生命保険の受取人と土地家屋の名義変更の件を尋ねる。口を開いた淑子「財産なんていらない」に対し、桂子は弁護士に相談することを薦める。マスコミの報道も加熱する中、淑子の当番弁護の依頼が弁護士・中山一子(戸田恵子)のもとに入った。事務所の弁護士見習い(佐藤仁美)は積極的に弁護するように勧めた。桂子と一子とは以前、大学院生の殺人容疑を巡って法廷で争った。被疑者・松岡(岡本竜汰)の恋人であった新人弁護士の一子は無罪を主張した。取調べは検事になりたての桂子であった。結局松岡は自殺した。彼を死に追いやったのは自分かもしれないという思いを、桂子は抱いていた。
一子は淑子と面会し、淑子は「早く家に帰りたいという」。そして淑子が犯行を認め、同時に一子が弁護を担当することになったと耳にする桂子だ。その後の取調べでは淑子は事件当日の模様を話すようになり、事件は急速に解決に向かう。些細なことから口論となり、殴りかかってきた、記憶がはっきりしない。弁護士に言われて、私以外にいないと思った。しかし桂子は凶器が被害者本人の帯締めであることに引っかかていた。淑子が嘘をついていると信じる桂子は聞き取りを継続する。検事が被疑者を弁護し、弁護士が有罪を信じるというねじれた構図のもと、一子も淑子との接見を続けた。疑惑を拭い去れない桂子は、講演会のあとのサイン会場に一子を尋ね、疑惑を吐露する。否応なく過去の因縁を思い出す二人だ。桂子は、失踪している信平に疑いの目を向ける。拘留期限が近いが、疑問が湧くばかりだ。信平を探し出そうとする桂子だ。調べると、失踪したのに職場には淑子は「風邪で休む」といった。さらに10日の拘留延期する、捜査を自分でやる。自宅を検分する。夫のものは釣り竿一本だ。付き合いの悪い淑子だった。一度だけ空き巣に入られ大変だったエピソードが知れる。そして淑子が夫の家庭内暴力で区役所に相談に行った事実も判明する。一子と桂子では、考えが正反対の考えだ。家の検分で一子と桂子は一緒になる。桂子は殺意を理解できない。姑は着物はきていない。しかし帯締めなんだろうか。淑子は口を閉ざした。一子は精神鑑定を依頼する心神耗弱ではない。。桂子は現場で張り込んでいる。そこに都合良く男の姿がある。もみ合い髪の毛を抜くが、信平ではなかった。あと2日で起訴するか、担当を変わるかだと上司から宣告される。クラブからの指紋の人物が見つかった。空き巣狙い(松重豊)だ、押し入ったら「ばあさんに謝られた、許してくれ、許してくれ」。死んだ息子の信平と間違えていた。呆けていたのだ。調べると姑は徘徊して捕まったこともある。
一子は娘歩実(堀北真希)と2人暮らしだ。松岡の子供なのかな。何と桂子の夫は娘の先生だ。物理の難問を解く。父親が殺人犯だと思いこんでいる。今度は娘が問題を持ってくる。これは難問だ。自殺を匂わせていた。物理は面白かった、佐倉が父親なら良かった。桂子は松岡の墓だと思い、探す。娘は見つかった。「母親なんていらない」。そういう年頃ですね。桂子の質問が始まる。父親が松岡だと思う。母は父親は病気で死んだといっている。一子は松岡の無罪を信じている。娘を殴った、「今でも愛してる、あなたは大好きだった人の子よ」。墓の前で嗚咽する一子だ。ちょっと感動だ。
淑子の事案は明日が締切だ。姑の差し入れ弁当を食べて涙する桂子だ。かみさんもこのシーンだけで泣いている。最後の調べだ。桂子は自分の姑の話する。あり得ませんが、ドラマとしては必要だ。煩わしい存在だが、元気がなくなったら、後悔すると思います。姑はありがたいですね。桂子「あなたは姑さんとの生活を大切にした、偉いと思います、伺うことはありません、ご苦労様でした」。淑子「私も母の話をしたくなりました、夫の暴力はひどく、母だけが知っていました、母はいつも私を助けてくれた、ある日暴れる夫を止めた母に倒れた夫は即死だった、母は自首しようとしたが私が止めました、二人だけの静かな生活でした、母はぼけ始めた、正気になったときに母の願いで生命保険や土地の権利書も変更しました、あの日に母が自殺しょうとしていた、信平のことをしべってしまう、もつれ合った時に、後頭部を打った、母の嘱託殺人だ、警察にはいえなかった、母を殺人犯にしたくなかった、秘密を守るために、家に帰らないといけない、信平を花壇に埋めた、母を死にいたしめた」。罪状は同意殺人だ。以前の夫の死に対する死体遺棄は時効が成立している。最後に松岡は自分の罪を認めた手紙を佳子に出していた。
戸田さんや深浦さんや浅野さんの若い頃の写真の作りが微妙で嬉しくなりました。3人の演技は楽しませてくれました。2時間ドラマはこういうパターンで見せてくれます。戸田さんはテレ朝でも弁護士でした。よく似たキャラですね。弁護士は情状酌量で、簡単に処理したいものですね。浅野さんはテンションの低い、地味な検事役を違和感なく演じてくれました。脚本は小川智子さんです。2時間ドラマで昔の事件と今回の姑殺し事件、さらに前ふりの下着泥棒と複雑すぎましたよね。まあ下着泥棒は単純なネタですからいいです。今回の姑殺しは、夫の失踪事件とも絡み、少し込み入っていました。死体検分と最後の決着は妥当でした。淑子の殺人までの心理的なプロセスも妥当だった。夫の死体を埋めた花壇に毎日水をやる気持ちも狂気じみているが理解できる。姑の嫁に暴力をふるう息子に手を焼いて、思わず息子よりも嫁が可愛くなる気持ちもわかります。そして呆けが来て、正気の時に封印した息子殺しの重圧に耐えかねて自殺したくなる気持ちもわかります。ドラマとしてのご都合主義ですが、一子の娘が桂子の夫の生徒だったり、この事件に有名な一子が弁護を買って出るなんて、あれと思うこともあります。当番弁護があるのか、そして起訴される前に自分に有利な状況を作らないといけないのですか。勉強になります。一子の弁護士の対応が今一つ分からなかった。冤罪と戦っているのに、淑子には罪を認めて情状酌量に持ち込もうとしている。松岡とのことも真実を調べることなく、桂子を怨んでいるようにみえた。描き方に疑問が残り不思議だった。一子と桂子が検事と弁護士があんなに会って話をするものですか。まあドラマですから。
犬神家の一族★★★  4月3日  稲垣さんの金田一、軽い作りが新鮮
最初に何とアメリカ版が登場だ。稲垣くんも楽しそうに演じていました。羽場さんも変な日本人ハリウッド役者で登場だ。小日向さんは横溝正史として金田一耕助のアメリカ版も書く。これは意味あるのでしょうか。誰の趣味かな。20分経過だ。そして横溝さんの所から、定番の鞄とヨレヨレで走り出す。ところがビルマ戦線のシーンが挿入される。
「終戦から2年」でやっと、本来の犬神家が始まった。昭和23年冬、信州の大財閥の当主・犬神佐兵衛(佐藤慶さん、すごい顔を作りました)がその命を閉じた事に端を発し、この世にも奇怪な事件は幕を上げる。その莫大さゆえ一族のみならず世間の関心事だった遺産相続、佐兵衛が生前書き残した遺言状にすべてを委ねられたのだが、その発表は長女・松子(三田佳子さん、主役ですね、恐ろしい演技でした)のひとり息子・佐清(西島秀俊さん、後半になってやっと登場だった)の復員を待ち、遺族全員がそろったところで執り行うこととされた。佐兵衛の死から8ヶ月、ようやく佐清の復員の知らせが届く。時を同じくして金田一耕助もまた犬神家の顧問弁護士の若林(樋渡真司さん、いきなり殺されてしまいました)に依頼される形で、信州に赴くことになる。若林は遺言状の中身が発表されることにより恐ろしい事件が起こることを予期し、金田一を呼び寄せたのだった。たしかに最近では、犬神家に引き取られた佐兵衛の恩人の孫・珠世(加藤あいさん、準主役、どうでしょうか、それなりでした)が命を狙われる事件も頻発していた。世話係の猿蔵(長江英和さん)が似合いでした。ただ、いい人に見えて、おどろおどろしさは感じませんでした。
復員した佐清は、見るも無残な姿に成り果てていた。戦地での爆撃により、顔が焼けただれ、それを隠すように白い不気味なマスク(これは以前はもっと厚いものだったが、今回は技術の進歩で薄い、でも昭和23年ですね)を被っていた。その場に居合わせた一族の者は皆、その姿に息をのむしかなかった。本当におどろおどろは、横溝ワールドです。しかし、何はともあれ、これで遺言状発表の条件がすべてそろったのだ。このシーンも勢揃いで、豪華ですね。その遺言状は奇怪であった。まさしく遺族で血を血で洗う争いに駆り立てるかのごとく仕組まれた内容だったのだ。佐兵衛には、別々の愛人との間にもうけた3人の異母娘、松子・竹子(赤座美代子さん)・梅子(佳那晃子)がおり、それぞれに佐清・佐武(平岳大さん)・佐智(眞島秀和さん)の3人の息子がいた。竹子の夫が黒部進さん(ウルトラマンもすっかり怪しげな役が似合います)です。竹子の娘が石橋けいさん(新鮮でした)。みんな怪しげです。ところが、遺言状の内容は3人の娘を無視し、血のつながりもない珠世に全財産を与えるものだったのだ。財の象徴である家宝の『斧(よき)・琴(こと)・菊(きく)』(これはチャチイものでした)を含めて。ただし、珠世が相続をなすには、佐清・佐武・佐智が不測にも死んだりしない限り、そのいずれかと結婚することが条件とされていた。そしてそれがかなわぬ場合は、財産はすべて青沼静馬に与えられることになっていた。静馬は、生前佐兵衛が女工青沼菊乃(木村多江さん)との間にもうけた子で、今は行方知れずとなっていた。松子、竹子、梅子は菊乃を襲撃して、その子を傷つけたたのだ。そして斧・琴・菊を奪い返したが、菊乃は呪いの言葉を告げる。今回の事件も菊乃の子供の青沼静馬が連続殺人事件に大きな役割を果たしている
佐兵衛の実の娘、松子たちの驚きと怒り、悲しみは大きかった。愛情を注がれず育てられた上に、死んだ後にまでこの仕打ち。欲深い彼女たちはせめてもの反意を胸に抱く。そうして珠世の結婚相手をめぐる暗闘もまた始まったのだった。
若林が殺害される。警察は橘署長(塩見三省さん、やたらせっかちで、単純な田舎の署長さん)だ。予想通りいい味を出しています。顧問弁護士古館(佐野浅夫さん、重厚な演技でした)が金田一を雇うことになる。怪しげな佐清の身元を調べるための手形を調べるが、出征前の手形と一致したドキドキしました。そして怪しげな山田三平なる顔を隠した帰還兵も登場する。予想通り第2の殺人(菊人形の中に佐武の死体がある)、第3の殺人(佐智が琴の糸で首を絞められていた)起こる。いずれも珠世に近づいて死んでいる。余りに有名な湖に逆さの殺人(青沼静馬の首なし死体だ)もありました。これが斧、琴、菊にちなんでいるらしい。なにしろ、適当に見ていたのです。間違っていたらごめんなさい。省略します。
最後に皆が揃って、金田一が犯人を明らかにする。それは○○だった。お約束通り、犯人は毒タバコで死ぬ。金田一分かっていたら止めなよ。犯人がみんなとあんなに離れているとは思いませんでした。家族で声を上げました。どうでもいいのですが、最後のSLは大井川鉄道ですね。協力でありました。山崩れで一部不通でしたが、最近は全線開通しました。一度はSLに乗ってみましよう。楽しいですよ。静岡県に住んでいるので宣伝します。
金田一の定番の服装、フケも楽しみました。稲垣さんは、若手の中で独自の味わいがありますね。これからもシリーズでやるのですね。お似合いで楽しめそうです。期待します。脇の役者さんが素晴らしかった。ベテランの役者さんをみることが本当に楽しみです。三田さんは何だか久しぶりな気がしますが、終盤近くの日本的なオーバーアクッション(歌舞く)がはまっていました。加藤あいさんは下着姿にまでなりましたが、頑張ったと思いますが、飛躍したというものではなかったようです。石橋けいさんは新鮮でした。日本髪も似合いますね。驚きました。ドラマはそこそこ昭和23年の感じが出ていました。ただもっともっと怖かった印象がありましたが、稲垣君の功罪でしょうか、さらりとしていました。
砦なき者★★★★★  4月2日  凄いな、メッセージーが多くて書ききれない
八尋(妻夫木聡)のモニターだらけの部屋で、長坂(役所広司さん)の番組が映る。森林を守るテーマだ。ひとりの女子高生が、ビジネスホテルの一室で裸で自殺を遂げた。ありのままの自分を見てくれという。その少女・古谷めい子(真木よう子)は前日、首都テレビのニュース番組『ナイン・トゥ・テン』の特集で、少女売春の元締めとして報じられたばかりだった。キャスター・長坂は当初、この女子高生売春を追う特集に乗り気ではなかったが、企画を担当した女性ディレクター・逢沢(鈴木京香さん)の熱意にあおられて取り上げた。
すぐに競合の東洋テレビが、自殺した女子高生の恋人だという青年・八尋樹一郎に独占インタビューを行なった。深い悲しみをこらえながら、報道によって死に追いやられた少女の無実を訴える八尋は、テレビの前の視聴者から絶大な同情と共感を集めた。終了後、長坂の所には抗議の電話だ。会議が開かれ、長坂は一斉に抗議の視線を向けられることとなり、ニュースキャスターの座を追われた。さすがに長坂も落ち込んでいる。逢沢も責任を感じている。ここで女子高生売春の番組が回想として始まる。再現フィルムだ。次にAさん(六平さん)のインタビューだ。モザイクと音声加工で取材にOKした。そしてこの女子高生に直撃インタビューしたが若者たちが邪魔に入る。このシーンもよく見られるパターンです。身内ものですから、お手の物ですね。
長坂は親の長崎の漁港にいる。2週間後に逢沢が来た。山谷初男さんが父親で銀粉蝶さんが姉です。豪華です。逢沢はビデオで八尋は有名カリスマ青年と化して、東洋テレビのコメンテーターになったことを知らせた。八尋「僕たちを怖がらないで下さい」と言われてインタビューされたら答えます。同時に、報道被害の救世主だ。報道被害の八尋が報道をするといいようだ。逢沢は八尋を追求した。めい子の両親は八尋を全く知らない。学歴詐称もありそうだ。目的はマスコミで成り上がることだ。長坂とボートに乗って逢沢「勇気と想像力だ、勇気を傾けて」と励ます。長坂「メディアは神に変わって、電波に未来を乗せることだ、戦争報道で真実をたぐり寄せた」。逢沢は八尋が中退したことを調べた。友人は首席で卒業すると思っていたが辞めた。その3年生の時に学生の渡部をが川に落ちた。また駅で八尋の主任教授(岩松さん)がホームから落ちた。八尋が関与しているかもしれない。この教授は車椅子で青森へいった。夏休みのレポートは地獄と言われた、肉体労働で忙しかったが100ページのレポートを書いてきた。最優秀の評価を与えた。しかし、そのレポートは完全に盗作だった。それが教授を殺害する誘因だった。ここでばらしていいのだろうか。逢沢は張り切っている。局は長坂を降ろしたのはいいが、若者の人気がなく、営業的に苦しんでいた。局の倉科部長(内野さん)は逢沢に長坂と組んで、休暇で取り組めと許可した。倉科「自分が見たいものを作ればいい」。携帯でAさんから連絡が入った。長坂が東京に戻ることになった。
早速、Aさんが、もう一度取材してくれと頼む。会社役員は嘘だった、失業中で競馬ですっていて、八尋に女子高生を買うエロおやじを演じてくれ、金を渡すように頼まれた。最初から売春組織なんてなかった。最初のタレコミも八尋だった。取材が終わった頃、八尋に呼び出され、成功報酬を貰った。全部忘れて下さい。八尋はAの全てを調べ尽くした。Aは「家族はひどい目になるぞ」と八尋に脅されていた。Aは脅しの保証に喋ったのだ、だから公表するときは必ず了解が欲しい。八尋は最初から長坂を狙っていたのだ。A「あいつは化け物だ、あんたらテレビが餌をやって育てた化け物だ」。
長坂と逢沢は八尋の過去をたどる。逢沢は半年前に男は去った。昔、逢沢はテレビにも出たが、怖い目つきで場面から去ったことが判明した。八尋が8歳の時、父(本田さん)は公金使い込みの容疑で、首つり自殺した。母(筒井真理子さん)はスナックの雇われママで育てたが、ひき逃げで死んだ。当時を知る、居酒屋のおかみ(もたいさん)は母が死んで悪いことばかりでなかった、よかったと言った。母は東京へいくことに反対だった。母の事故の発見者は八尋だ。救急車や警察よりも先に知ったのだ。保険金で大学に入れた。夜、二人はその店にいくと、若者が携帯を持って店の暗い中で満員だった。そこのシーンは演出で意図的ですが、気持ち悪い。外にも若者が携帯を持って多数集まる。メールで「めい子をやった奴だ」。カリスマかカルト集団ですか。八尋が登場だ。とにかく、気持ち悪いですね、ネタがどんどん大きくなっていく。
有川(大杉蓮)は八尋に会って謝罪している。そこでも八尋は逢沢と長坂の動きを知っている。有川はたじろぐが、倉科は落ち着いて「休暇です」と答えた。いいぞ宗方コーチ。長坂と逢沢はこれまで取材したビデオを倉科に見せる。八尋はテレビの視聴者をコントロールしている。倉科は手がある。八尋が出演を承諾した。長坂との対決をやろう。1時間で落とせるか、対決だ。危険だ。逢沢「失敗すれば2度と戻れない」。倉科と長坂はニヤリと笑う。
対決に向けて、八尋の自殺の現場をたどる。父は後の調べで濡れ衣だった。虚偽報道のために父は自殺した。長坂「ジャナリズムの目的は2つある、知ること、そして伝えること、まず知りたい、伝えられなくてもいい(これは結末の伏線なのですね)」。八尋の魅力に取り憑かれた一人だ。長坂は逢沢に「あおられて、もう一度戦う気になれた、ありがとう」という。その時ガラスに映る長坂に部屋の照明の線が首つりロープのように見て、思わず逢沢は長坂に駆け寄りキスだ、そして一夜をともにする。必要なのかなこのシーン。男と女ではなく、マスコミで戦う同志というほうがいい。作りの古さを感じてしまった。もちろん長坂の
倉科部長は長坂が八尋にぶちのめされることを期待している。二人の友情が分からない。倉科は長坂に現場からスタジオで視聴者に語って欲しかった。キャスターになってテレビを変えて欲しかったのだ。辞令を受け取った。長坂「出世してテレビを変えるんだ」と言い残した。八尋は指先で人を動かせる、長坂は一度テレビで死ぬしかない、それが生き残る為の儀式だ。ちょっと分からない理屈で友情だ。八尋の部屋はテレビとビデオが一杯だ。長坂の病院で死ぬ現状レポートだ(伏線だ)。八尋はメールで若者をコントロールしている。意味分からないメッセージだ。これはやりすぎじゃない。長坂は八尋を拉致して、車のトランクに入れ粘着テープで拘束する。対談の始まる時間が近づき局は慌て出す。。八尋はやっと意識を取り戻し、携帯を手にした。林道の湖畔でカメラをセットした。そして出した。さすがにこんな展開は予想しなかった。八尋の故郷だ、八尋の父が死んだところだ。長坂「対談番組を二人で作ろう、例え相手が連続殺人犯でも」。父が守った森でした。
報道被害についてのテーマだ。八尋「別の場所です、そこでしませんか」。移動だ。かっての話で思い出した逢沢は追いかける。回想シーンで八尋は父の自殺の現場にもいたのか、そしてバケツを蹴飛ばしたのか。本田さんはここだけのシーンですが、気迫の演技ですね。八尋「父は死ぬ気はなかったのかもしれない。無様な父に殺そうとしたのかもしれません」。対決が始まった。八尋がのし上がるためには長坂でなければならなかった、八尋「試したかった。どんあテーマだいいか考えると楽しかった(愉快犯ですか)」。最初から八尋は語り始める。母(筒井真理子さん)と都会に出たが、母も女を振りまき煩わしい存在だった。腐りきった森から出て行くためにバイクで母を轢いたのだ、保険金は借金を払ったら、少ししか残らなかった。同級生渡部はレポートの丸写しを教授にチクラれた。それで川に落とした。教授は死ななかったので大学を辞めた。命の無駄使いをしている若い女たちを有効利用することにした。長坂がモニターが映っている部屋で八尋は女とのHは危ない場面だ。彼女を利用して、Aさんを使い、事件を作った。長坂「こんな若者に日本は荒れ地にしようとしています」のコメントが耳に残る。まさか長坂さんが援交のテーマで乗ってくるとは思わなかった。その後、彼女とHして殺したのだ。長坂「何が許せない」。八尋「組織、砦の向こうから、石をなげ本人は決して痛まない、僕は砦がない、一つ一つ踏み台を上げるしかない」。長坂「一つ一つ、どうだった、世界が未熟な時にどこにでもいた、君は人殺しだ」。八尋「砦なき者は、味方の血を恐れず、戦うしかない」。そこに携帯メールで集めた若者が集まってくる。八尋「遺言を考えてきましたか、じゃ、カメラに向かっていって下さい」。首にロープをかけられ、木に吊されようとする。えー、どうなるかと思う。逢沢早く来てくれと思った。CMがあった、そしてドラマが始まる。
逢沢たちがやっと来たが、長沢は死んでいた。罪を償って自殺したということで報道された。なんということだ。葬儀に八尋が来てインタビューがある。さすがに多くを語らない。何という結末なんだ。信じがたいな。しかし、この後に何かありますね。八尋も、携帯を返してくれた、しかも父の自殺した場所を知っていた。何かあると思う。隠し取りしたビデオがあったのだ。「未来がやってくる、真実を呼び寄せた」との言葉、二人だけの番組を作ろうとしたと気づいた逢沢が見つけた。報道がみな集まり、ビデオを見ている。長沢が最後のメッセージーを語る。「有川局長、鼻持ちならないが戦友だった、最後は後輩の捨て石になって下さい、倉科、土下座するからスタジオで15年暮らしたが合わない、若い者には頼りにならないと思ったが、走り続けた、しかし走り続けられなくて、ここを最後にしたのかもしれない、後輩、面白いことは悪ではない、相手を面白がらせるのではなく、俺たちがおもしろがることだ、逢沢、澄み切った目で見ているな、それでいい、妻と子にもメッセージーがある、視聴者は、運が良ければ一つ映像を送れます、正体を掴み損ねた、謎の存在だった、暗闇で撃つようでした、多くを望まない、これから5分でいい、私を見届けてくれないか、そして考えてくれないか、グッドバイ」。そのあとには若者に囲まれるシーンだ、八尋は後ろで見ている。
場面は変わり八尋が捕まるが、それを長髪の若者(橋さんですね?)が「僕があなたを神にしてあげる」と刺す。八尋「ひとりで行けそうもない」。薄れ行く意識で長沢が出て笑顔で手招きして煙草を差し出す。この最後はやりすぎでしょう。ここまでやるなら、長髪の若者をもう少し背景まで描いて欲しかった。きっと編集上の論争があったのかもしれないが。
    ☆   ☆
野沢さん脚本で鶴橋さんが監督だ。NHKの昔のドラマですね。緊張感も演技もテーマも堪能しました。役者が凄い。役所さん、鈴木京香さん、宗方コーチの内野さんもいる。妻夫木さんが主人公かもしれないが、おじさんの年代が勿論役所さんと鈴木京香さんが主人公でした。報道も大変なのですね。テレ朝ということで久米宏さんを思い出しました。余りニュースステションは見ていませんでしたが。それにしてもマスコミは困る所もありますが、罠はいろいろあるのですね。恐ろしい世界ですね。ただこのドラマが長坂が死ぬ結末とは思わなかった、びっくりです。しかし最後の長坂のメッセージは感動した。ただ携帯メールで若者がこんな風に命令のままに動くのですか? これが分かりませんね。
新ニューヨーク恋物語★★★  3月30日  
2002年10月ロングアイランドで小さなワイナリーを経営する田島(田村正和)は、マンハッタンを見下ろす高級アパートメントで生活していた。黄斑変性症で、田島の右目は失明し、左目も視野が狭くなっていた。田島は人生の終焉を感じ、孤独な暮らしを続けていた。田村さんは無精髭を伸ばし、近所から偏屈ジジイなんて言われている。人生を捨てたホームレスの佇まいもいいですね。今までとキャラが違うようだ。英語も低音で口ごもるから却って本当らしく聞こえる。
田島は書店の前で藤倉英子(竹内結子)という若い日本人女性に出会う。両手に荷物を抱えた英子が、ヒールがマンホールの穴にはまっているところを助けた。英子は、写真の勉強でNYにやって来たのだという。竹内さんも日本の風景と違うアメリカにいると、美しく見えます。今はプライドの亜樹のイメージが残っているので、印象が微妙ですね。あくる日、田島はスーパーマーケットで再び英子に出会うが、そんな“偶然”も田島は興味がない。
数日後、最初に出会った書店の前で英子は田島に声をかけた。スーパーマーケットの店員から、田島が近くに住んでいることを教えてもらった。それを機に、英子は田島のところにやって来るようになった。何で田島が気に入ったのでしょうか。ヒラメキだと言うが本当かな(後で分かります)。英子は、アルバイトしていたクラブをクビになったから、田島のところでメイドの仕事をしたいと言う。しかし田島は、冷たくその申し出を断っていた。
実は英子は、日系人のFBI捜査官・滝井(石黒賢)に命じられ、田島の行動を調べていた。意外だったが納得だ。そうでなきゃ若い女性が田村正和さんでもあんな接近はない。滝井は、田島が、ある上院議員と日系企業の間の不正献金の仲介を疑っていた。成功すればグリーンカードの便宜を図る、とアメリカにいなければならない事情のある英子を利用した。滝井は、田島はイーストサイドで寿司バーを経営する小池一徹(柳葉敏郎)にも接触していた。滝井は、小池の妻・美姫(李恵淑)がかつて田島と関係があったこと、小池が今も田島に対していい感情を持っていないことも知っていた。李さんは落ち着いた感じだ。小池はバイトの西野恵(渋谷亜希)といい仲じゃないか。柳葉さんも色々役をこなしますね。日本に帰ろうと思っている。小池「アメリカの寿司屋は、寿司じゃない、しょうがない」。子供も妻も日本は故郷じゃないのだ。
あら、いきなり田島は男にナイフで背中を刺された。そして財布を取られた。アメリカは怖い。でも田島はふらふら歩いている。そこに英子に出会う。何と、刺した男は滝井の指示だった。驚きだ。アパートメントに英子は入れた。そして書斎に入れた。金とピストルがある。写真で撮る。それを小池に届けるが、小池の妻に愛人と間違えられて平手打ちだ。滝井からの封筒には子供の写真と盗聴器の指示があった。それを見て泣く英子だ。
小池の妻は寝ている小池のポケットから英子のメモをみて、田島の文字に昔を思い出しいなくなる。小池はミュージカル目指していたらしい。英子は田島の部屋に帰ってくる。田島は入れ替わりに出かける。英子はパソコンまでいじっている。パスワードが合わない。そして指令の盗聴器を仕掛けた。田島も大胆だ、不用心過ぎる。田島は外出先で、日系企業の社員から口利きを頼まれる。後を追う小池の妻は、苦しそうな田島を見ている。フェリーを降りると、小池が待っていて、妻を見つけた。そして小池は田島に会う。15年前はマスターと客だった。美姫を知らないと言った。田島「昔のことはおぼえていない」。
田島が部屋に帰ってきた。田島「嘘つき、何をしていた」。英子「母が看護婦だった」。田島は出血し出した。田島は瀬尾さやかからの手紙を持って座り尽くす。田村さんセリフ少ない。主役なのに。小池は不機嫌で、恵に当たる。小池は遂に妻と話す。妻は「(田島は)惨めな男、愛したのは瀬尾リツ子だけ」という。妻「私の心が動かなかった、確かめたかった、田島を見ても心が動かなかった、もうどうでもいい人なのよ、信じないの、(それならあなたと)別れるしかない」。英子は止めに入るが、逆に「卑怯者」と言われてしまう。
英子が田島の部屋に行くと。田島がテラスの椅子に座っていた。机にはピストルが置いてあった。田島「帰れ、かかわるな、見えない、やるべきものが」。英子「死なせない、メイドで住み込みます」。ピストルを奪う。手紙が原因のようだ。読ませてくれる。瀬尾リツ子の娘からの手紙で、母が肺癌で死にましたと書いてあった。知り合いが死ぬと辛いですね。田島は読んでいなかったようだ。田島「俺は誰も愛したことがない、錯覚だ、ただ何年かは彼女が日本で生きていることが現実との接点だった」。英子「死なないで下さい、不幸だったけど、愛を信じない母から逃れたかった、病院へ行こう、目を見て貰おう」。田島「右は網膜出血で見えない、生きてきて何がある」。英子「私がいる、風景も本も私が見てあげる」。これは本気だったのかな、微妙なところですね。
すっかり住み込みだ。メールをチェックしてもらう、IDとパスワードを教えて貰う。外へ出る。英子が目になる。陽水の音楽がかかり、柳葉さんが踊る、このシーンは意味不明です。英子と田島はロングアイランドの葡萄畑にいく。葡萄は小さく酸っぱく繊細だ。葡萄の焼酎を飲ませてくれる。田島「何もかも忘れさせてくれる酒だ」。田島と英子かキスだ。すごく微妙だ。暖炉の部屋で、田村節が出始めた。英子「根のある生活とは」。田島「家族を持つことだ、それが根っこだ、それがなくてもマンハッタンでは生きていける」。しかし英子は夜パソコンにアクセスしてメールを開き、デジカメで撮る。さっき本気で田島を愛したと思ったが、それは愛情ではなく人情なのか。英子はいい服きて自分の部屋に戻る。カレンダーの期限の日まで少しだ。田島は部屋で盗聴器を見つける。英子は田島にこれまでのいきさつを録音する。そこへ田島が来る。田島「FBIか警察か、盗聴器のつけかたが下手だ」。英子「はじめから破滅させても欲しいものがあった、愛よ、田島さんのようになりたくない、幸せが欲しい、さよならよ、明日から新聞自分で買ってね」。田島は車に乗ると、携帯で探してくれと頼む。
小池は娘と話す。悪いパパだ。妻の部屋で、妻「日本にいってもいい、私たち家族だ」。これで仲直りだ。これは前々回のエピソードの結末なのでしょうか。英子はメモをみて家を探している。子供の姿があった。そこに田島が来る。英子「母から逃げたくて来たけど、写真の才能がないことは1ヶ月で分かった、男に走った、子供が出来たが、母が来て、母の金で男は逃げた、母は子供を里子にだした、パソコンのメールはFBIに渡す、それでグリーンカードを貰って子供と暮らす」。自分の部屋に戻ると英子にFBIから携帯だ。英子「駄目でした、明日の朝、移民局に出頭します」。メールを渡さなかったのですね。滝井の所に田島がやってくる。田島は全てお見通しだ、凄い組織を持っているのですね。英子を釈放してくれと頼む。議員との関係を証言する。グリーンカードは用意できますが、法廷での証言があってからだ。滝井「若い女に血迷いましたね」。田島「血迷いました」(いい言葉ですね、中年男の夢です、かみさんに言うと怒られた)。英子は釈放された。田島は証言する、田島は全てを失うことになるのだ。グリーンカードを貰う。田島の部屋にいく。テラスのテーブルには葡萄の焼酎があった。
地方裁判所に出頭する、英子に田島は「証言は自分のためだ、ありがとう」と言い残す。泣く英子だ。陽水の音楽が始まり、証言が始まるところで場面は変わる。
2003年12月雪のニューヨークの町を田島は一人で歩く。英子は子供の手を引いて楽しそうだ。見つめる田島の無精髭は白いものが多い。小池は店をクリスマスの飾りをしている。あれ、田島は全てを失いホームレスで目は見えないのかな、そうしたら英子と子供の姿は確認できたのだろうか。おしまい。
   ☆   ☆
うーん、テレビデーターベースのサイトの全文検索で調べたら、1988年に鎌田敏夫脚本で田村正和、岸本加世子、桜田淳子、真田広之、柳葉敏郎、夏桂子、五十嵐いづみ、李恵淑、峰岸徹、樋口しげり、以上で井上陽水さんの音楽でフジの木曜劇場でやっていた。うっすら記憶があった。今回の柳葉さんと李恵淑は出ているんだ。だから回想シーンで田村さん、李さん(かとうかずこさんに似ていますね)とても若くて新鮮にみえた。そうか若作りしたんじゃないのだ。昔の映像を使ったんだ。そして李恵淑を連れて来られましたね。1990年に田村正和、丘みつ子、篠ひろ子、鳥越マリ、三田寛子、高嶋政宏(高島政宏)、高橋ひとみ、小林聡美、小林稔侍、中畑幾久子、小野隆、高橋一生、伊藤正博、木村翠、ブライアン・マクダモット、船戸健行、以上で(2)をやっている。これは余り記憶がないな。今回は別物として見るしかないな。
今回は鎌田敏夫原作で大石静脚本でした。音楽は陽水でした。田村正和さんは年とってもホームレスでも格好いいな。ニューヨークが染みついているような感じも出ていたようです。目が見えなくなるというエピソードも妥当で、辛いものでした。本編でも書きましたが「血迷いました」はこれからの人生で一度は言ってみたいですね。ただ竹内さんとのキスには驚きました。本当の恋なのでしょうか、恋物語ですから恋なのでしょうね? そして証言して全てを失って、本編の最初のシーンに戻ります。同じシーンも違って見える不思議さは驚きました。いい演出でしょう。死ぬんじゃないかと思ったが、英子を見守ることで生きようとしたのでしょうか。竹内さんは、最初はニューヨーク風でしたが、綺麗すぎますね。後半では日本みたい感じでした。柳葉さんと李さんは前々回を忘れているので、この二人の簡単で安易な結末はいいのでしょうか。検索すると瀬尾リツ子は夏圭子さんだったのですね。懐かしい顔ですね。最後の田島が生きていたので、続編はあるのかな、かなり難しい気がする。