吃音についての文献

吃音を扱った本は矯正所の先生の本を除いてしまうとそんなに多くはないのですが、読み物、専門書などを紹介します。

・「吃音の克服ー文明社会の中の言語障害」
フレッド.P.マレー著 岡部克己・田口恒夫訳 新書館 1800円 1985年
吃音の研究者である筆者が、過去の体験に専門家としての意見を含めながら書いた自叙伝。英題は"The Stutterer's Story(訳せば「吃音者物語」)"。米国各地のクリニックで著者が実際に受けた治療や、兵役後に世界各地の吃音治療を見て回ったことなどが書かれている。私は吃音についての本を紹介してほしいと言われたときに、この本を最初に紹介しています。町田市立中央図書館に入っています。

・「ことばの自己療法」
マルコム・フレーザー著 中島祥吉、神山五郎訳 中島祥吉(自費出版) 3000円? 1994年
今までの数多くの学者のコメントを織りまぜながら自己治療のプロセスを紹介している。成人で吃音を治したいと思っている人は読んで損はないと思います。
購入する場合は直接中島祥吉さんと連絡を取ってください。ホームページはこちら

・「シリーズ言語臨床事例集 第9巻 吃音」
盛由紀子、小澤恵美編 学苑社 3000円 2004年
総説、幼児期吃音、学童期吃音、成人期吃音に分かれており。事例が掲載されている。執筆者は大学の教官、ことばの教室の教師、病院の言語聴覚士など。

・「学齢期の吃音指導」
C.Dell著 長澤泰子訳 大揚社 1800円 1995年
Van Riperのもとで学んだ著者が書いた本。学齢期の吃音児の指導を担当する人が指導の参考に使う本。かなり直接的な指導方法だが、紹介されているゲームややりとりは、吃音児とかかわる際に参考になるものも多い。出版社に在庫が無いらしいので、置いてある書店を探すしかないようです。

・「金閣寺」
三島由紀夫著 新潮文庫 480円 1956年

・「金閣炎上」
水上勉著 新潮文庫 440円 1979年

・「彼のいきかた」
遠藤周作著 新潮文庫 590円 1975年<

・「どもりの主教」
E.S.ガードナー著 田中西二郎訳 1976年

・「しゃべれどもしゃべれども」
佐藤多佳子著 新潮社 

・「ことばの治療ーその理論と方法」
チャールズ・ヴァンライパー著、田口恒夫訳 新書館 絶版 1967年
ことばの発達の遅れ、構音障害、吃りについて本質と原因、治療法が大量の実例を盛り込みながら書かれている。吃音の原因に関してはいくつかの説の紹介をしている。絶版になっている。

・「吃音の診断と指導」(講座 言語障害児の診断と指導3)
飯高京子、若葉陽子、長崎勤編 学苑社 3000円 1990年
進展過程、診断、類型化診断、遊戯療法、DAF、催眠療法、行動療法、斉読法、生理的基盤の全9章を様々な執筆者が書いている。大きな書店なら在庫があることが多い。

・「リズム効果法による吃音治療教育」
望月勝久著 黎明(れいめい)書房 3000円 1985年
私はリズム効果法についてはあまり詳しく読んでいないのですが、吃音治療の歴史がわかりました。町田市立中央図書館に入っています。


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