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番外編 今、出来る事、しなくちゃいけない事
「や、止めろ、輝豸雄! こいつはまだまともに動かないんだぞっ!」
「止めるなっ!
誰でもいい、早くAパーツをこいつに載せてくれ!」
「ダメだよ、輝豸雄くん! 無理だよ!」
「だよ〜。」
「だめだ! 今 コイツを動かさなくてどうするんだよっ!
何の為の、最強ロボだよ!せっかく作ったのに
今使わなくて、一体何時使うんだよ!!」
輝豸雄の怒りに満ちた叫び声が、工房の作業室中に響き渡った。
「ダメだよ、、、。ダメだよ、、、輝豸雄、、、。」
「・・・・・。」
「輝豸雄、、、、。」
「今、行かなくっちゃ、、、ダ、、メ、、、なんだ。
行って、みんなを助けなくっちゃ、、、ダ、、、メ、、、な、、、ん、、だ、、、。」
「輝豸雄、、、、、。」
「ぼ、僕は、、、。」
「てでおくん、、、。」
「くん、、、、。」
「輝豸雄、俺達は、俺達の出来る事を探そう。」
突然、N県を襲った大地震は、県内一帯に大規模な被害を与えていた。
輝豸雄達は眼の前の大自然の力を前にして、
ただただ、自分達の無力さだけを感じていた。
「ぼ、僕ににもっと力があったなら、、。」
テレビモニタに映る被害報告を見ながら、輝豸雄は振上げた拳を何処に下ろしていいのか判らなくなっていた。
番外編おわり
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