もどる
第72回  工房の 高校教師
 「ねぇ、輝豸雄せんせぃ〜。」
 「輝豸雄せんせぃ ったらぁ〜。」
 「ホックがきついの。外してくださらなぃ?」
 「どうしたの? 輝豸雄せんせぃ?」
   「あっ、いやぁ。」
   「その、、、何だ、、、。」
 「うふふ。どうしたの? 今日はウブなのね?」
    
 「どうして何も言ってくれないのかしら?」
   「そ、それは、、、、。」
 「そんなところが、可愛いンだけどね。」
 「今日も、、、、、する?」
   「えっ、何を?!」
 「いやねぇ。うふふ。わかっているくせに。」
   「えっ!いやっ、そのっ!ぼっ僕はっ!そ、そ、そんなぁ〜。」
 
 
 
 
 
 「まったく、なんつー夢だよっ。」  輝豸雄は一人呟いた。
 「今日から新しい学校に初出勤だっていうのに、嫌な夢見ちゃったなぁ、俺。」
まさか、その夢が正夢になろうとは、
その時の輝豸雄には考える由も無かった。
                                                   第73回に続く